夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『アメリカン・スナイパー』(試写会)

2015年02月17日 09時29分42秒 | Weblog
9.11事件のあと、イラクへの戦闘に参加した兵士の実話。彼は160人の敵を射殺し、�伝説�と呼ばれていた。
アメリカ軍で最も強い狙撃手と呼ばれていたクリス・カイルの自叙伝を映画化。主演のブラッドリー・クーパーはこの役のために体重を105キロに維持してのぞんだ。クリス・カイルは力をかそうとした元軍人に殺された。38歳、その死を全米が悼んだ。

名将クリント・イーストウッド監督の最新作。『硫黄島からの手紙』や『グラン・トリノ』などを手がけてきた彼が、あの戦争をどう描いているのか必見である。ただ日本人としては、時節柄…鑑賞するには苦しくなる場面も出てくる。
エンドロールでは曲が流れない。イーストウッド監督のたっての希望であり、演出である。その意味とは?

(2月21日公開)

『繕い断つ人』

2015年02月16日 09時39分27秒 | Weblog
頑固に、その人だけの“夢の服づくり”にこだわり、ブランド化を断り続ける南洋裁店の二代目店主・市江。市江が手がけるのは、一代目の祖母が作った服の仕立て直しとサイズ直し。そして、祖母のデザインを流用した新作。南洋裁店に通い続ける藤井は、市江によりそっていくうちに、市江のある想いに気づいていた。


安い大量生産の服より、自分の服を一生かけて大切に着たい…至極当たり前のことを世間の流れの中で忘れてしまっている。いや、なかったものにしようとしている。大量生産大量消費で泣いてきた、職人のみなさんへ。本物を知らない世代の人へ。響くものがあるはず。
主演の市江を演じるのは、中谷美紀。自然な演技で、まさに市江そのものである。物語の舞台は神戸のため、神戸の街を中心にオールロケ。中谷美紀は、『阪急電車』、大河ドラマ「軍師 官兵衛」と、兵庫とゆかりが深い関係が続いている。

監督は『しあわせのパン』の三島有紀子。低予算作品にも関わらず、こちらも本物にはだわっており、市江の仕事場に差し込む日差しは照明ではなく、自然光。華美な映画ではないが、良質素材を感じる1作だ。

デパート勤務で、市江にブランド化の話を持ちかける藤井を三浦貴大が演じる。ほかに、余貴美子、片桐はいり、黒木華、中尾ミエなど。

主演する作品で、脇役ながらもキラリと光る演技を見せる黒木華は、この映画でもいいとこで登場し、おいしいとこ持っていってます。

主題歌は平井堅の『切手のないおくりもの』。

『くちびるに歌を』(試写会)

2015年02月14日 10時42分21秒 | Weblog
東京でピアニストをしていた柏木は、郷里の長崎の離島で音楽教師をすることなり、合唱部の顧問をすることに。だが、ピアノを弾こうとしない柏木に、生徒たちは困惑する。合唱コンクールを控えるも、うまく練習を進めることができない部員たち。柏木は部員たちに、15年後の自分に手紙を書き、心の中の自分と見つめるようにと、宿題を出す。部員たちは部員たちで、悩みと向き合っていたが、柏木にもある痛みがあり…。

15年後の生徒の将来に想いを馳せることができるラストがほっこりさせる。未来への一歩を踏み出す爽快なラストシーンである。日本の原風景も美しく、高層ビルがない画が郷愁をかりたてる。最後のアンジェラ・アキの主題歌を聴きながら、エンドロールまで余韻に浸れるだろう。

主演は新垣結衣で、この役のためにピアノを練習した。木村文乃、木村多江といった
実力派が脇を固める。
また、柏木の亡き母役で石田ひかりが特別出演。重要ポイントで最後まで物語をつなぐ。親子でゆっくり楽しめる。