夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『花束みたいな恋をした』

2021年01月30日 17時01分58秒 | Weblog

【「花束みたいな恋をした」評論】坂元裕二が奏でる、この街で暮らす「わたし」や「あなた」と地続きのラブストーリー

 

人気実力派俳優の菅田将暉と有村架純のダブル主演で贈るラブ・ストーリーを「東京ラブストーリー」「カルテット」「いつかこの恋を思い出して泣いてしまう」の脚本家・坂元裕二を手がけた。監督は『いま、会いにゆきます』「カルテット」の土井裕泰が務めた。
今の年齢でしかできないラブストーリーをやりたいという菅田将暉の希望にこたえて実現した。

東京・明大前駅で偶然に出会った、山音麦(菅田将暉)と八谷絹(有村架純)。
好きな映画や本、音楽が嘘のようにぴったり同じだった二人は、あっという間に恋に落ちる
大学を卒業すると同棲を始め、近所にお気に入りのパン屋を見つけて、捨てられていた猫を拾う。
日々、できることをしながら暮らす二人は、就職活動を続けるが、、、。

2020年から物語はスタート。今は別れていることを前提に、2015年の付き合い初めの時に遡っていく

5年という月日は長い。男と女で生活していくことや結婚についての考え方も違ってくるだろう。楽しかった日々の積み重ねが、少しずつずれてほころび始める。
キラキラした日常と変化していく日常。
変幻自在の菅田将暉の演技が見もの

有村架純の一人がたりでカラオケに集まる人を表現するオープニング近く。その言葉選びが、坂元裕二のおもしろいところでもある。

イラストで生活していきたいという夢を麦が捨てなければ、絹と心の距離はできなかったかもしれない。同じことに共感しながら、小さな積み重ねの幸せは続いていたのかもしれない。
しかし、あえてお互いのことを考えて出した結論がある。

楽しかった日々は、いい思い出として昇華することはできるのか?


ちなみに、この映画の主題歌が「まちがいさがし」なら泣いたかもしれない(注:あくまで個人的な意見です)。恋愛あるある(本当はないかも)のエピソードが続く。

うまくまとまっているが、強さのある物語ではないので、エンドロールにインパクトがほしかった。

そして、ド直球のラブストーリーとはまた違う作品で菅田将暉と有村架純を観てみたい。


『おとなの事情  スマホをのぞいたら』

2021年01月18日 10時09分00秒 | Weblog

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イタリアのアカデミー賞作品。世界18か国でリメイクされており、今作は日本版となる。

 

1年ぶりに集まった3組の夫婦と独身の小山三平(東山紀之)。

ある人物が夫婦に噓や秘密はないのか?と疑い、お互いのスマホをテーブルに置き、その時に届くメールや電話をオープンにしながらパーティーをしようということに。

皆がやましいことはないと言い、ゲームのようにパーティーは始まる。

過ぎていく時間とともに緊張感が漂う雰囲気に…。

そして、それぞれの噓や秘密が暴かれていく。

このパーティーの行く先は??

 

冒頭以外はほぼ、ワンシチュエーション。そのため小劇場の舞台作品のようであり、邦画の得意とするところではないかと思われる。

夫婦だからこそその場所から回避したことがあったりするのかも。周りには小さいことだが、本人には大きな秘密だとか。

そこに、シビアな問題も組み込まれていたりもいて、意外な展開ともなる。

東山紀之が主演を務めるほか、常盤貴子、鈴木保奈美、木南晴夏、田口浩正、益岡徹、淵上泰史などが出演している。

脚本は朝ドラ「ひよっこ」などでお馴染みの岡田惠和。監督は『ヒーローインタビュー』などの光野道夫が務めた。


『大コメ騒動』

2021年01月12日 12時28分44秒 | Weblog

1918年富山県の沿岸部で発生し、全国規模へと発展した史実「米騒動」を題材にしたもの。

米の価格が高騰したことにより、庶民の生活が困窮。

米を港まで運ぶことで日当を得るおかか(女房)たち。家族に米をお腹いっぱい食べさせたくてもできない状況が続く。

ロシアに日本兵が派遣されるという噂もあり、さらに米価は高騰していく。

そして、貧しいがゆえに起こってしまったある事件。それをきっかけに、おかかたちは立ち上がる。

 

監督は、富山県出身で『超高速!参勤交代』を手掛けた本木克英。井上真央が主演し、夏木マリ、三浦貴大が出演するほか、立川志の輔、室井滋、柴田理恵といった富山県出身者も出揃っている。

おかかたちの結束、絆の強さだけでなく、裏切りや孤独も描いている。


『スパイの妻』

2021年01月09日 22時49分54秒 | Weblog

 

ヴェネチア国際映画祭銀熊賞(監督賞)受賞、黒沢清監督作品。

1940年、神戸で貿易商を営む優作は、満州で恐ろしい国家機密を知ってしまう。正義のため、その事実を世に知らしめようとする。満州から連れ帰った謎の女、秘密のノート、金庫に隠されたフィルム。
これらをどうしようとするのか?優作の妻の聡子は疑念を持つ。

それでも、優作への愛が聡子を突き動かしていく。

太平洋戦争間近の日本。正義を貫くためには、誰かを裏切らなければならない。時は、待ってはくれなかった。

主演は蒼井優。夫の優作を演じるのは、高橋一生。『ロマンスドール』でも夫婦役を演じていた二人は、この危ういミステリーにもはまる。

太平洋戦争と日本。そして、スパイの要素ありという内容物は、ヨーロッパの人々には興味が湧くテーマだったのかもしれない。