夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

「ミッドナイトイーグル」

2007年11月29日 21時17分44秒 | Weblog
 山岳サスペンスが原作で映画化された邦画といえば、『ホワイトアウト』がある。誰が誰と戦うのかで内容はかなり違ってくるのは当たり前か…。
 かつて、戦場カメラマンをしていた西崎優二は、ある事件をきっかけにカメラを置く。今は雪山で星空に向けてシャッターを押しては、離れて暮らす息子にその写真を送っている。西崎の妻は、病で亡くなり、夫婦の一人息子・優は西崎の妻の妹である有沢慶子が育てている。
 ある日、西崎は雪山で不思議な赤い光の写真を撮る。西崎の高校の山岳部の後輩、東洋新聞記者・落合信一郎は西崎が撮った赤い光を放つ物体が何であるかを探ろうと西崎を誘い北アルプスへと向かう。
 またそのころ、総理大臣・渡良瀬隆文は国家安全保障会議を緊急招集していた。米軍のステルス爆撃機、通称゛ミッドナイトイーグル゛が北アルプス山中に墜落していたのだ。
 慶子は写真週刊誌の記者。落合から送られてきた写真の謎を追っていた。
 いまの、日本は本当に安全なんだろうか?と、考えつつ観てしまう。じんわりと心に響く作品。山が好きな人は、山目線?からの映画が楽しめるだろう。



「この道は母へと続く」(試写会)

2007年11月13日 23時19分04秒 | Weblog
 映画の舞台は、ロシアの辺境地であると思われる孤児院。冬となれば寒さが凍てつくような土地だ。そこに、あるイタリア人夫婦が養子縁組みをしようとやってきて、孤児院の施設長からワーニャを紹介する。養子になるということが理解できないでいるワーニャだが、友だちはワーニャを羨む。
 ところが、ワーニャより先に養子となって孤児院を出た友だちの本当の母が我が子を引き取りにやってくる。しかし、施設側は子どもが引き取られた連絡先を教えることはあるはずもない。そんな養子を見ていたワーニャは、゛自分の本当の母゛を探す旅に出る。
 孤児院で暮らす子どもたちと孤児院を運営する大人。それぞれにどんなイメージを抱いているだろうか。善と悪にメリハリをつけて描かれていながら、悪の大人たちが滑稽にも見える。感情がグッと入っていく…ラストだが、思わずうなってしまう。どううなるかは、見方次第か…。子どもはひたむきに母に会いたかった!という描き方はリアルである。 
 ワーニャを演じる子役のコーリャ・スピリドノフの澄んだ目に惹きつけられる。
 ロシアの新聞に掲載された実話が映画化。撮影は実在の孤児院で行われ、実際の孤児たちも多く出演。2005年、第55回ベルリン国際映画祭少年映画部門でグランプリに輝いている。監督は、アンドレイ・クラフチューク。
(11月7日、朝日生命ホールにて)