夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『超高速!参勤交代リターンズ』(試写会)

2016年08月25日 08時31分11秒 | Weblog

(大阪・国際会議ホールにて) 

『超高速!参勤交代』の続編。前作が大ヒット。主演の佐々木蔵之介は、この作品から続編が製作されるとは思わなかったと語っていたとか。急いで続編の準備がされたが、前作同様、半分は史実である。

松平信祝の策略により、極めて短期間で参勤させられた湯長谷藩。東北の弱小藩が信祝に狙われるのは、金山を保有していると思われているからだ。

続編は信祝の謹慎が解けたところから始まる。

 

参勤が終わり、ゆっくりと交代をしていた湯長谷藩の7人は、地元の城下で一揆が起こったのを知る。

あと二日で戻らなければ、城は他の者の手に渡る。参勤よりも、高速で!!!貧乏藩の奮闘は始まる。

無事に戻り、城を取りかえすことはできるのか・・・。

 

仕掛けられた罠の数々。前作にも負けずに小ネタ満載である。

映画そのものの制作費も限られるなか、そこに智恵と工夫と、チームワークが生かされている。

面白いときは、はっきりと笑っていい映画。歴史コメディと言ったところか。

ゆえに、歴史のことは詳しくなくても楽しめるが、徳川御三家といえば、水戸、尾張、紀伊を指すことは知っていたい。試写会では、意外と知らない人が多いことに驚いた

出演はほかに、深田恭子、西村雅彦、寺脇康文、知念侑李、柄本時生、上地雄輔、伊原剛志、古田新太、陣内孝則など。

古田新太が登場する場面は見落とさないように。ある世代なら、お〜っ、となること請け合い。

監督は本木克英、主題歌は斉藤和義の「行く先は未来」。

9月10日(土)より松竹系公開

 


母と惑星について、および自転する女たちの記録

2016年08月22日 10時40分50秒 | Weblog

舞台「母と惑星について、および自転する女たちの記録」

 

作・蓬莱竜太

演出・栗山民也

出演・志田未来、鈴木杏、田畑智子、斉藤由貴

 

母が心臓の病で亡くなってからひと月。奔放に生きた母に放任され、父親を知らずに育った三姉妹は、遺骨を持ったままトルコのイスタンブールを旅する。

水商売で生計を立ててきた母は、いつも「飛んでイスタンブール」を歌い、「私には重石が三つ必要なの。」と言うのが口癖だった。

舞台は、彼女たちと母親の関係を短く紹介しながら、彼女らのおしゃべりと、それぞれのモノローグが交互に入り込む。

 

三姉妹は母の遺伝子を受け継いでいるのではないか・・・とそれぞれに無意識に恐れている。

旅をしながら、蘇ってくる母親との記憶。記憶の中の母と向き合うことで、古い自分との決別、そして新たなスタートを切ろうとする。

 

母という惑星を自転していく娘たち。娘たちは、自分の存在を肯定し、広い宇宙に一歩踏み出し、生きていく。

 

演出なのか、‘間’がいい作品。小気味良く続いた台詞のあと、ひと呼吸おくれてやってくる言葉。または、滝のように続けられる言葉から、静かに発せられていく言葉。

特に力強く続けられる言葉ではなくても、

それらの‘間’で、観客を笑わせ、泣かせる。

なんか、さすが。出演者4人は長崎弁の台詞。演技派ぞろいの女優たちに魅了される。

(シアタードラマシティにて8月21日観劇、この日が大千秋楽。アンコールの際、演者たちから感謝の言葉が観客に届けられた)