チャップリンの『街の灯り』にインスパイアされた韓国映画『ただ君だけ』を、吉高由里子と横浜流星のキャストでリメイク。主人公の年齢が年下の彼に変更された。
元となった作品は未鑑賞であるが、邦画のこのキャストはなかなかいい。
自分の運転する車の事故で両親を亡くした柏木明香里は、自身も視力を失っていたが、明るく生きてきた。
一方、あることがきっかけでキックボクサーとしての夢が閉ざされた篠崎塁は、酒類販売の手伝いと駐車場管理の仕事で細々と生計を立てていた。
そんなとき、二人は出会う。
目に障害がありながらも、明るく生きる明香里に塁は惹かれていく。
やがて彼は、自分の過去が彼女の失明と関係していることを知る。そして、塁にまた暗い影がさそうとしていた。
東京から舞台挨拶が中継された上映回で鑑賞。
吉高由里子は、映画館で舞台挨拶ができることに感動していた。
やわらかい空気をまといながらも独特の世界観で愛嬌を振りまき、この映画が自分よりも長生きしていってほしいと述べていた。
横浜流星はアクリル板がありながらも、三木監督と吉高由里子が話しているときは体を向け聞き、その真面目さがうかがえた。
映画での横浜流星の冒頭の格好良さに注目。鍛えた体にファンの人はさらにファンになると、吉高由里子のお墨付きだ。
キックボクシングジムのコーチとして、やべきょうすけ。会長に田山涼成が出演。ほかに、野間口徹、岡田義徳、風吹ジュン、町田啓太など。
監督は吉高由里子が主演した『僕等がいた』や『フォルトゥナの瞳』の三木孝浩。
これでもか!というくらいのドラマティック展開は韓流がもとだからか?もっと繊細に描けた部分もあるかもしれない。
とはいえ、王道のストーリーでわかりやすい。
何より、主役ふたりの演技がしっかりしているので、飽きることなく鑑賞できる。