江戸中期、仙台藩では財政が窮しており、 住民は重税を課せられ、生活は苦しく、破産や夜逃げする人が続出していた。宿場町の吉岡宿でも人々が困窮し、町は廃れていた。造り酒屋の穀田屋十三郎(阿部サダヲ)は行く末を案じていた。もっと、町民が暮らしやすくなるために、今こそお上に意見を上げたい。しかし、そんなことが簡単にできるはずもなかった。
だが、町一番の智恵者と言われる茶師・菅原屋篤平治(瑛太)から藩に1千両を貸付け、利息(労働の軽減)をもらうという秘策を打ち明けられる。
計画が漏れれば打ち首は免れないが、十三郎と仲間たちは、それでも奮闘する。
『武士の家計簿』で知られる歴史家・磯田道史による評伝「無私の日本人」の一編「穀田屋十三郎」を映画化。阿部や瑛太のほか、妻夫木聡、竹内結子、松田龍平、山崎務などが出演。それぞれが、ココ!という役どころだ。冒頭の山崎務のシーンを見逃すな!! そして、仙台藩は舞台ということで、フィギュアスケートの羽生結弦が仙台藩の第7代藩主・伊達重村として出演している。
まあだいたいこんな感じか・・・と物語を想像できるが、後半になればなるほど引き込まれていく。後半にいけばいくほど驚きの展開。前半に蒔いていた種をきちんと回収していくのだ
。そして、無私の心がぐっとくる。
何て、日本人て素晴らしくて誇らしいのだろうか。それを改めて感じることができる。
監督は『白ゆき姫殺人事件』の中村義洋で、時代劇初メガホンとなった。