帆∞翼(セイル バイ ウイング) -太陽そして風と供に- 

海・南風・そして何より”真夏の太陽”が大好きな翔です。

「よろしく!」  

キッチンリフォーム その2 アイランドキッチン ほぼ完成のデュアル仕様

2012年04月10日 | 増築&リフォーム、DIY、手作り等 古い日記

トコトコとやっていたキッチンリフォームですが、90%くらい出来上がり、ほぼ完成となりました。

目標は安く、美しく、高性能という条件を全て満たすことで、それなりに苦労?しましたがなんとか完成までこぎつけた (笑) 

 *すでに真横へ冷蔵庫を移動したので、一見狭く感じられます

キッチンのサイズは、横幅2700mm、奥行き1130mm 木製トップ側の横幅は1820mmです。

アイランドキッチンといっても、ぼくの造ったのは変則型(既存システムキッチンとの組み合わせ)、大きな特徴としてシンクとフォーセットをデュアル仕様にして仕上げています。 

もし同じ性能をもつアイランドキッチンを買えばおそらく100万オーバー?????(爆笑)

でも手造りなので総額3万円まで行くか行かないくらいです。  だはは 

*前回から買い足したのはフォーセット シャワーヘッド付きで3800円 と排水蛇腹ホース、給水の分岐金具とホースで1万円くらい。

 

ダブルシンクというのが日本にもありますが、実のところ殆ど普及していません。

その理由は実に簡単なことでして、シンクがダブルでも、フォーセット(蛇口)が一つしかない? という信じられないような欠陥。 

ダブルのよさは同時に二箇所、しかも双方が独立して使えることにあって、そうして初めてその能力をフルに発揮できるわけです。

*故にL型で離しておくのが良いのですが、アメリカのようなでかいスペースを望めるべく無い日本では並べているのが普通。

 

しかしながら日本のダブルシンクは、フォーセットが一つで、これでは結局一人がそれを支配すると、せっかく有るもう一つのシンクを誰も使用できない。

「だったらシングルシンクでいいじゃないか!」 と、当然なる。

他にもダブルシンクだと半分特殊仕様となって価格がバカみたいに高くなるのもある。 

そんな使うか使わんか分らん物にお金を払うくらいなら、「他の食器棚等にお金を使ったほうが増しだ!」となるのは当然で、これでは誰もダブルシンク仕様のキッチンなど買わないわけです。

そんでもって、今回はL型ではなく、多人数が使用出来るアイランド型への変更ですが、

基本的に上記と似たような使い勝手上の問題を解決する為、ダブルフォーセット仕様としました。

アイランド型のダブルシンクというのはとても便利ですが、これには条件があって、まずは二つのシンクを隣り合わせに配置しないこと、そしてまた平行になる方向に並べないこと。

なぜシンクを真横に設置しないかというなら、当然に人が並ぶことになるわけでして、台所における人の動線というものを考えるなら、その向こうのレンジへ行ったり来たりというのが普通ですよね~、

ところが真横に人がいれば、動く際に逐一避けて通らねばならず、それがストレスとなってだんだん邪魔になってくる・・・ 

故に真横に並べてシンクを配置してはいけないのです。

 

理想的な位置は対面側にあることですが、これも互いが完全真向かいに立たない様にしなければならない。

その理由はキッチン作業においてお互いの姿と手の動きがダイレクトに見えることは、はけして好ましくないからで、これは普通の家庭の主婦ならすぐに解ること。

かといって完全にずれてしまうと拒絶感に近い感覚が生まれ、このあたりの軸線の隔離感覚が設計上難しい・・・ 

キッチン関係のHPを見ていると、アイランド型のものは殆ど大きなテーブルトップが一枚ドカンと置かれています。

これは一見すっきりして良さげに見えますが、実のところ「ペケ!」、理由は簡単で、全面が同じ高さになると、下記のような問題が出てきます。

例えるなら、同じ高さのほうが便利に思われるのですが、メインで使用するのはアイランド型であっても特定範囲にとどまり、両面を使うことや、全面を使う事というのはさほど有りません。

故に、下手に大理石のホワイトトップなんかだと、始終使われる側の特定範囲だけに変色、汚れ、傷がドンドンと付いてきて、するとそれにつられて全体がだんだん薄汚くなっていく感覚へと陥る。

その点ステンレスの場合はもともと持っている殺菌効果が高く、もし汚れても金属タワシで洗ってしまえば一気に元に戻る(綺麗)になる。

故に汚れが出にくく、しかも汚れてもすぐに落とせるステンレスが好ましいわけですが、欠点としてはどうしても冷たい金属感覚が残ってしまう。

そんなこともあってホワイトの大理石トップなどが出てきた訳ですが、メインで使用するわけではなく、付帯的に作業する側はそうした要求に答える必要はありませんので、楽しんで作業できる温かみのあるトップにするほうがよいので。

しかしこれを同じ高さにして、安易に接合させると見掛けが変になる・・・・ 故にずらしてダイナミックに切り分ける感覚を持たせているわけです。

 

木製天板の良さは、万が一汚れが積み重なれば、古い面を研磨して再び美しい木目を取り返せるところ。

他にも木製がもたらすメリットというのが有り、簡単なテーブルとして食事をここで取れる事に違和感が発生しない事や、お酒を飲む簡易カウンターなんかとしても使える。

忙しい朝、娘のごはんをここで取らせたり、家内や娘が夕飯を造っている時に僕がこのカウンターでお酒を飲みつつ、一日の話をするなど、

木製のトップでしか出来ない事というのが有るわけです 

 

ところが、これがもし全面ステンレスだったり、大理石だったりでは、まるで台所の中で食事しているような気持ちにさせるし、その冷たい感覚はどうしても人間をはねつけてしまい、これが良いはずは無い。

まあそれが好きな人はべつですが・・・

半分が木製トップであることは、とてもメリットがあるわけで、双方の良い面を段差を取ることで生かしたハイブリッド仕様というか(笑)

 

こうして今回の工事では、既存の側と新たに設けた側で段差を意図的に造り出しています。

同じ高さにすることは特に難しくないのですが、意味あっての事ですね。

 

そのほかの理由としては、キッチンの水はねというのが結構激しく、そのためにアイランドキッチンでは高さ20cm程度の簡単なガラス製仕切りを設けてそれを防止しています。

ところが、そのバリアは目障りで、あまり上に出っ張らないほうが良い。 

フラットだから良いはずのアイランドにわざわざバリアを立てるのは、本来変で、こうして約7cmほどある段差は、それをつけた場合でも、不快感の軽減に役立つわけです。

他にキッチントップを全て同じ高さにしてしまうと、メインシンク側に深鍋やフライパン初めとした食器類等を入れた際に、どうしてもそれが視覚的に浮かび上がり、キッチン全体がだらしなく見えてしまう。 

そこで、有る程度の段差を設けることで囲い効果を創り出し、リビング側を初めとして外部から見えにくくしてしまう効果を持たせるのですね。

例えそれが僅かであったとしても、日常の使い勝手における効果というのは莫大なものがあるわけです。 

木製トップはリビングから常に見える位置にしてありますが、これによりステンレスシンクの冷たい金属感触を排除すると同時に、鏡面仕上げにした木目の美しいトップはシンクのどちら側にいても人に安らぎを与えます。

眼は冷たいものを避けて自然の温かみの有る側に行きますから、視線はメインシンクを本能的に避けて木製トップに行くので、これによってもメインシンク内の散らかりが気にならない。

今回はこうした人の心理的流れと言うものを、きっちり計算してあります。 

 

さらに、もっと上の効果を目指す為に、この工事ではすこしだけ照明に手を入れました(笑)

へへ 

以前はこの位置に蛍光灯が付いていたのですが、光が冷たい上、木製トップの良さが死んでしまうのと、食材が綺麗に見えない。

かといって、レール型スポットライトなんぞを付けると、器具価格だけで1万5千円は飛んでしまうおまけまで付いていて、それでさえ軽い財布に、更に穴を開けたような気持ちになる。 

そこでカウンター上部分に木製の桟を取り付け、880円のクリップライトを二つ取り付けました。

クリップなので取り付け位置の移動は自由。 配線を長いものに変えれば、端から端まで移動させることが出来ます。

そして、オンオフスイッチは簡単でオーソドックスなワイヤープルスイッチにして、両サイド及び廊下側のどこからでも点滅できます。

 

と、このキッチンを実際に使用開始しているわけですが、非常に使いやすい。 

 

たとえば家内がキッチンで洗い物している時に、哺乳瓶などをサブシンクで洗ったり、

メインシンクで調理している時に、サブシンクで麺の水切りをしたり、後片付けでは二人で二つのシンクがフル稼働したりと、それぞれが単独で使用可能であることのメリットがフルに出ています。

ものすごい効果です。 

ちなみにサブシンク側のフォーセットはシャワーヘッドが引き出せる仕様で、メインシンクを洗うのにも使えます。

 

最後に、キッチン全景の写真ですが、手前の食器乾燥機が邪魔ですね~  

 

 

 

 

話は変わって、前回の続きから仕上げまでの様子ですが、

 

大まかな加工が出来たトップを、塗装できるところに移動させ、普通の木工ウレタンニスを繰り返し塗って厚塗りにしています。

本当は二液性の物がよいのですが、売ってなかった・・・

 

ホルソーでシンクの穴を取り、マルノコでくりぬき、

 

そしてシンクがきっちり合うかを確認。誤差1mmの範囲に収めてぴたりとはまる様にします。

 

 

問題なかったので、仕上げの塗装。

一度塗って軽くサンドペーパーをかけ、又塗ってサンドペーパーをかけてと、

幾重にも塗装して防水性を持たせる鏡面状態にします。

 

 

 

キッチンサイドのワインラックや、小物置きも同じ仕上げで、綺麗に塗装。

 

出来上がった物を組み付けますが、例の子ごとく後のメンテナンスを考えて木ネジによる

固定以外はしていません。

 

 

 

まあそんなわけで、90%完成した、半手造りアイランドキッチン、あと10%は水漏れが無いかの最終確認と、ガランドウの収納内に物を移動させたりして終わりとなります。

 

*シンク下は水漏れの早期発見と、収納スペースを無駄にしないためにふさいでいません。

チョロチヨロと仕上げの材料なんかが見えているのが笑える。

ちなみに、扉の表面を防水かねてクリア塗装の同じく鏡面塗装にしようかと迷っていますが、これは様子を見てからにします。

さほど汚れるとは思えませんので。