GetUpEnglish

日常よく使われる英語表現を毎日紹介します。毎日日本時間の午前9時までに更新します。英文執筆・翻訳・構成・管理:上杉隼人

GetUpEnglishについて

毎日更新! GetUpEnglish Updates Every Day! Since April 1, 2006 (c) 2006-2024 Uesugi Hayato(上杉隼人)

INTO

2019-06-08 02:01:52 | I

  翻訳していると、やはり英語の勉強になる。

 現在翻訳中の書籍に、この表現があった。

  At the same time in Las Vegas, Kirk was several million dollars into what was widely seen as a risky hotel and casino venture.

 このKirk was several million dollars intoの表現がいまひとつはっきりしない。なぜputやinvestではなく、be動詞なのか?

 be intoは「はまっている、のめり込んでいる」という意味であり、GetUpEnglishでもなんと13年前の5月4日に紹介している。

 https://blog.goo.ne.jp/getupenglish/e/7258638a4f243925a9d1ac25479734d5

  この使い方は明らかに形が違うので、状況をよく把握したうえで、intoの原意を考えてみる必要がある。

 この場合、「主語+[時間、金額、距離などの]量+into」で、「最初の時点(出発点)からの進行状況、そこからどれだけ進んでいるか」を表現する。intoは「…の中に[へ]」だ。

たとえば、

 "Our car broke down three miles into the journey."

は「車は出発して3マイルでイカれた」であり、

 "One hour into the meeting, the fire alarm sounded."

「会議がはじまって1時間して、火災警報が鳴った」ということになる。

  よって、Kirk was several million dollars into a ventureはカークがお金を投資するのはこれ1回だけでなく、これまでにも次ぎこんだうちのひとつであり、そしておそらく今後もまた投資しなければならないことをほのめかしている。彼の投資は終わっていないのだ。すでに数百ドル次ぎこんだが、さらにお金を入れたいとプロジェクトは終わらないのだということが読み取れる。

 実際、このあとにはカークがどれだけ資金の工面に苦労したことが書かれている。

 以上の理由から、上の英文は、

「時を同じくしてラスベガスでは、人々からは危険な賭けだと思われたホテルとカジノ事業に、カークはすでに数百万ドルをつぎ込んでいた」

 くらいに訳せばいいだろう。 

 やはり状況から判断しつつ、各語の基本的な意味を考えてみることが必要だ。

 

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【紀伊國屋書店 アミュプラザおおいた店】さんにて「21匹のネコがさっくり教える アート史」のパネル展が開催中

2019-06-08 01:06:27 | お知らせ

【紀伊國屋書店 アミュプラザおおいた店】さんにて
6月末に発売予定の新刊「21匹のネコがさっくり教える アート史」(ニア・グールド 著/上杉隼人 訳)のパネル展が開催中です
担当の方が手作りでパネルのレイアウトをしてくださいました…!
ありがとうございます😭😭
お立ち寄りの際は何卒!!!!!

 

https://twitter.com/subarusya_S/status/1136178690910351360

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