ミャンマーの民主化もアウン・サン・スー・チー氏の政治活動も望ましい方向に進んでいる。左サイドバーの画像を今回民主党を離党、新党結成に向けて動き出した小沢一郎元民主党幹事長の画像に変えることにした。
ではブログ本文――
2012年7月2日あさひテレビ「ビートたけしのTVタックル」
江田憲司みんなの党幹事長「やっぱね、民主党はスタードダッシュでつまづいたんですよ。川内さんの親分がいた総理大臣のときにね、と言うのはなぜかと言うと、今天下りの話しましたけども、日本郵政の社長に大蔵事務次官を天下りさせたのは、ね、政権交代ひと月目ですよ。
あんな間逆なことをね、誰ができるんですかね」
「川内さんの親分」とは当時幹事長をしていた小沢一郎のことで、「大蔵事務次官」とは日本郵政社長に就いた斎藤次郎を指し、2009年10月に日本郵政社長に就任している。
この人事には小沢一郎の意向が強く働いたとされているという。
民主党は「2009年マニフェスト」で、〈天下り、渡りの斡旋を全面的に禁止する。国民的な観点から、行政全般を見直す「行政刷新会議」を設置し、全ての予算や制度の精査を行い、無駄や不正を排除する。官・民、中央・地方の役割分担の見直し、整理を行う。国家行政組織法を改正し、省庁編成を機動的に行える体制を構築する。〉と謳っていた。
そして政権交代後の9月29日(2009年)閣議で、天下りあっせんと官僚OBの独立行政法人(独法)、特殊法人への再就職を原則禁止する方針を決定している。
最近、「脱官僚・政治主導」を言うあまり、官僚すべてを悪と把える風潮が生じて彼らと距離を置いた結果、官僚が所有する膨大な知識・情報を活用することもできず、彼らとの連携から得る仕事の捗りや成果等の利益をみすみす捨ててきた、官僚は使いこなすべきだという考えが一般的となってきた。
ここで言っている官僚とはその能力を買うことのできる人材を対象としているのであって、私利私欲で動き、国費を蝕む、いわゆるシロアリ官僚や公益法人や特殊法人に天下ってシロアリ然と振る舞う官僚OBとは一線を画しているはずだ。
特に天下りシロアリの場合は、現役時代の省庁からかつての顔を効かせて、あるいはかつての睨みを効かせてより事業費の高い仕事を天下り先に回させてうまい汁を吸わせるといった強制的な斡旋のみで、自身にとってのうまい汁となる高額の報酬を得ている人間たちのことを言うはずで、能力を買うことのできる官僚とは相容れない存在として扱わなければならないはずだ。
とすると、最近の官僚活用の考えからして、斎藤次郎日本郵政社長が能力を買うことのできる官僚OB――いわば能力活用対象の人材であったか、非難すべきシロアリそのものの存在であったかに江田憲司の批判の正当性がかかってくることになる。
そもそもからして斎藤次郎氏は日本郵政の、経営全般を見るトップとして就任した。当然その才能は経営に関わる企業成果によって評価されるべきであって、その点で能力活用対象と言えなかったとしたなら、小沢氏に対する批判も正当性を得ることになる。
単に元官僚の天下りだからと批判するのは官僚は悪だと見做す旧態依然の図式、固定観念に未だに囚われた杓子定規の考えとしか言いようがない。
江田憲司はもう少しマシな政治家かと思っていた。