安倍晋三は仲井真前知事が認めた沖縄振興予算と基地移設のヒモ付きの関係を無視する翁長新知事が許せない

2015-01-11 10:21:04 | 政治


 仲井真弘和は沖縄世論が辺野古移設反対で沸騰していた中で移設容認から移設反対に公約の色を塗り替えて2010年11月の沖縄県知事選に2期目再選を目指して立候補、見事当選を果たした。

 そして自民党が政権を握って2012年12月26日に第2次安倍政権が発足してから、仲井真弘和と安倍晋三の間にいつの頃かに密約を交わしていたのではないだろうか。

 仲井真の方から、「色を塗り替えた公約の色を元に戻すには目に見える形での基地負担の軽減と沖縄振興予算のはっきりと目に焼き付けることのできる増額がなければ、我が沖縄県民は納得しないだろうから、私自身にしても公約の色を元に戻すことはできない」と。

 そして安倍晋三はその提案に応じた。

 なぜなら、安倍晋三の沖縄振興予算の付け方があまりにも気前良かったからだ。

 民主党政権時代の2011年度沖縄振興予算額2301億円、2012年度沖縄振興予算額2937億円と一括交付金を除いて3000億円を下回っていたが、安倍政権となって安倍晋三は2013年12月24日の閣議で、沖縄の振興予算を2021年度まで毎年3000億円台を確保する方針を表明、

 2013年度沖縄振興予算額は3001億円と1億円と僅かではあるが、3000億円台に乗った。但し初めてではない。2003年度は3002億円と3000億円を超え、2003年度を基点に遡るに連れて年々増えて、1998年年度は4713億円となっている。

 2013年度沖縄振興予算額が3001億円と决定した時点前後はまだ両者の密約は成立していなかったのではないのか。

 2013年12月末に2014年度予算案の編成を巡る閣僚折衝で沖縄振興予算は概算要求を上回る3460億円を計上、そのままの額で閣議決定されている。沖縄振興一括交付金も大幅に増額、対前年度比146億円(9.0%)増の1759億円となっている。

 この頃には既に仲井真知事の塗り替えた公約の色を元に戻していたと推測することができる。基地移設には県知事の約束が第一番に必要となる。約束の目鼻がつかなければ、沖縄に関わる予算を奮発するという形で安倍晋三がこんなに元気づくことはあるまい。

 そして安倍総理大臣と仲井真知事の両者は2013年12月25日午後、首相官邸で会談、安倍晋三はここで2013年12月24日の閣議で表明した沖縄の振興予算を2021年度まで毎年3000億円台を確保する方針と2014年度を3460億円計上することを伝えている。

 勿論、基地負担軽減策も約束している。

 仲井真知事「安倍総理大臣みずから驚くべき立派な内容を提示していただき、沖縄の140万人県民が心から感謝している。お礼を申し上げたい。

 安倍総理大臣の回答をきちっと胸の中に受け止め、普天間基地の代替施設の建設にかかる埋め立ての承認・不承認を2日後をメドに最終的に決めたいと思っている」

 内々の約束が何もなければ、「驚くべき立派な内容」など提示できもしないだろう。

 安倍晋三「安倍政権は引き続き沖縄振興と基地負担軽減の両面にわたり、沖縄の方々の気持ちに寄り添いながら、政府一丸となって全力で各種の施策に取り組んでいく」(NHK NEWS WEB

 安倍晋三は翌年2014年1月24日の施政方針演説でも、「沖縄の方々の気持ちに寄り添いながら」という同じ言葉を使っている。

 安倍晋三沖縄の方々の気持ちに寄り添いながら、『できることは全て行う』との姿勢で取り組んでまいります」――

 仲井真会談と施政演説の間の2013年12月27日に仲井真弘多知事は米軍普天間飛行場の移設に向けた名護市辺野古の埋め立て承認を表明している。

 埋め立て承認後の「沖縄の方々の気持ちに寄り添いながら」は理解できる。承認前に既に同じことを言っているのは、2014年度沖縄振興予算額3460億円計上の経緯と併せて考えると、承認に関わる前々からの裏付けがあったとしか思えない。

 要するに沖縄振興予算は埋め立て承認をヒモ付きとしていたということである。勿論、埋め立て承認をステップとした基地移設をも含んだヒモ付きとしていた。

 このことは2014年11月16日投開票の沖縄県知事選で3選を目指した仲井真知事が落選、辺野古移設反対の翁長雄志(おなが・たけし)氏が当選したことで、安倍内閣の県知事なる存在に対する態度がガラリと変わったことで十分に理解できる。

 安倍政権は翁長氏県知事当選後、12月に入って2015年度予算案での減額を視野に入れた沖縄政策を見直す検討に入った。

 このことは沖縄振興予算が辺野古移設とヒモ付きでなくなることは許さないということを意味している。

 勿論、表向きは否定している。2014年12月26日の閣議後記者会見。

 菅官房長官(沖縄振興予算について)「まさに調整中で削減の方針を固めたという事実はない。沖縄振興は特別措置法に基づいているわけで、アメリカ軍普天間基地の移設計画とリンクすることもない」(NHK NEWS WEB/

 だが、この言葉がウソであるのは次の言葉が証明する。

 菅官房長官(就任後初めて東京を訪れている沖縄県の翁長知事との面会について)「年内はお会いするつもりはない」(同NHK NEWS WEB/

 いくら年内の忙しい時期であったとしても、移設賛成の知事であったなら、会わないということがあるだろうか。2017年度政府予算編成関連で沖縄振興予算に関わる要請を上京の目的の一つとしていたのである。 

 さらに同じ12月26日、複数の政府関係者が安倍政権が2015年度の沖縄振興予算を概算要求(3794億円)から減額する方針を固めたことを明らかにしたと「47NEWS」記事が伝えていることも、菅官房長官発言の虚偽性の証明となる。

 第2次安倍政権下の仲井真知事時代は沖縄振興予算も一括交付金も年々増額していた。いわばヒモ付きの保証があったからこその年々の増額だった。

 その保証を無としたら、減額を辿るぞというサインである。沖縄県民の県内移設反対の民意が選択した翁長新知事でありながら、その民意を無味に二郎としているのだから、とてもとても、「沖縄の方々の気持ちに寄り添う」どころではない。

 この言葉自体も辺野古移設とヒモ付きの関係としていたことになる。

 2014年12月に東京を訪れていた翁長新知事は希望していた安倍晋三首相や菅義偉官房長官らとの面会ができなかったと、12月26日付「時事ドットコム」記事が伝えている。

 上記菅官房長官の「年内はお会いするつもりはない」の拒絶発言が翁長新知事の面会希望を潰えさせた意思表明となる。

 そして極わめつけは2015年度沖縄振興予算審査自民党会合に、2012年には仲井真知事を招いていながら、翁長新知事を招かなかったと「TOKYO Web」が伝えている。翁長氏が1月8日、都内で記者団に「例年(知事が党会合に出席)しているので、沖縄の実情を聞いて貰えればありがたい」と出席を希望しながらである。

 自民党沖縄県選挙区衆院議員「知事はまず党県連との関係を何とかしないといけない」

 政権幹部「立場を弁えろという話だ」(以上同TOKYO Web

 前者の発言は自民党沖縄県連との関係修復=移設容認を求めたもので、後者の発言は、私自身の解釈ではヒモ付きであるからこそ沖縄振興予算があるんだという意味であるはずだ。ヒモ付きであることを忘れたなら、希望通りの予算は獲得できないということを知事の立場として弁えろということであるはずだ。

 ヒモ付きとしているからこそ、沖縄振興予算を辺野古移設を認めさる圧力の対象とすることができる。その手段として面会を回避したり、会合への出席を断ったり露骨な手に出る。

 安倍晋三=安倍晋三の沖縄に対するこのような露骨な仕打ちは結婚もしくは同居女性の幼い連れ子に対する無抵抗・無防備をいいことに繰り広げる児童虐待を思わせる。 

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