出会い系サイト利用はイスラム国の国を跨ぐ国際テロの新しい方法なのか、新しい方法として学習されるのか

2015-12-07 08:32:20 | 政治
  


 12月2日に米カリフォルニア州のサンバーナーディーノの障害者支援福祉施設で起きた銃乱射事件はマスコミの報道によって色々と明らかになっている。

 14名が死亡、17名の重軽傷者。事件発生後に事件現場から数マイルの住宅街で警察によって容疑者2名が射殺された。

 容疑者2名は28歳の夫と27歳の妻、若い夫婦だった。二人は犯罪歴もなく、当局の監視対象外で、周囲の目にも普通の若い夫婦と映っていたと言う。自宅家賃も滞りなく支払われ、礼儀正しい印象だったという大家の証言も伝えている。

 ところが警察が二人の自宅を捜索したところ、イスラム教の教典コーランが置いてあり、大量の武器と弾薬が保管されていたと言う。

 福祉施設では当時地元郡のパーティが行われていて、加害者の夫も同じ群の職員として出席、途中で退席して妻と共に武装して会場に戻り、銃を乱射した。

 当局は事件発生後は「テロを排除せず」の捜査姿勢だったが、FBIがテロの疑いで捜査していく方針を示した。
 
 いわばテロ一本の捜査で固めた。

 若い夫婦の出会いなのだが、妻はパキスタン生まれ・サウジアラビア育ちで、夫とはイスラム教徒の出会い系サイトで知り合い、妻は2014年7月に婚約者ビザでサウジアラビアからアメリカに渡り、翌月に結婚したと言う。

 夫の顔写真を見ると、中東系の顔をしている。そのためにイスラム教徒の出会い系サイトを利用したのだろうか。
 
 捜査によって妻が「イスラム国」のバグダディ指導者に忠誠を誓うメッセージを別名でフェイスブックに書き込んでいたことまで判明した。

 「イスラム国」はアメリカやフランスなどの有志連合に加わる国々に住むイスラム教徒に対して敵対する国の市民であることを動機づけとした一般市民の殺害を呼びかける声明をインターネット上に出している。

 対して妻は「イスラム国」の指導者に忠誠を誓っていた。

 そのように「イスラム国」の思想に染まった妻が出会い系サイトを通じて中東系のアメリカ人を選び、一緒の生活を送ることになった。そして乱射事件を起こした。

 幾つかの記事が犯行の動機を妻の思想的な影響に置いている。

 問題は「イスラム国」の指示を受けて、出会い系サイトを利用して敵対国に潜入、出会った男に「イスラム国」の思想を吹き込み、テロを起こさせたのか、あるいは自身が考えてそうしたのかである。

 前者なら、国を跨いだ国際テロの新しい方法と見なければならないし、後者なら、国際テロの新しい有効な方法として学習され、学習したことを実行する形で今後利用される危険性が浮上する。

 男の方は単に女性との出会いを求めて出会い系サイトを利用したのに、国の機関に在職の国家の重要な機密情報を握り得る男に女を近づけて、その肉体を利用させて機密情報を流させる似た手口で夫婦生活を通じて「イスラム国」思想を植え付け、徐々に過激思想に洗脳していく。

 国際テロの有効な方法としないためにはアメリカは早急に銃規制に動き、簡単には殺傷能力の高い銃を入手できない体制を整えなければならないし、陸続きのヨーロッパ各国は銃の密輸を簡単には許さない厳しい入国審査制度を設けなければならない。

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