高村正彦の自衛隊活動「やれる仕事は増えても、やる仕事が増えるとは限らず」の詭弁、前者と後者は相互対応

2015-12-02 09:23:24 | Weblog



        「生活の党と山本太郎となかまたち」

      《12月1日「生活」機関紙第30号(電子版)発行ご案内》    

       【今号の主な内容】
       ◆小沢一郎代表 巻頭提言
        「オリーブの木構想で野党が一体となって戦えば必ず政権交代は実現する」 
       ◆全国街頭記者会見を敢行 山本太郎代表 
       ◆議員活動報告 主濱了副代表、谷亮子副代表
       ◆海外レポート 玉城デニー幹事長
       ◆ベトナムの大学生を日本に招待 小沢一郎代表
       ◆パリ同時多発テロ事件に関して(声明)

 詭弁の名人自民党副総裁の高村正彦が11月28日、仙台市での自民党員向けセミナーで次のような発言をしたと「asahi.com」記事が伝えている。 

 なかなかの名言である。勿論詭弁の範囲内の名言であることは断るまでもない。

 高村正彦「(安全保障法制で)今までやらなかったことを自衛隊がより広くやれるようになるんだから、より自衛隊員が大勢必要になる、あるいは、余計に予算がかかるんじゃないか、というのは本末転倒の議論だ。

 中国の軍事費がどんどん伸び、それに合わせて伸ばせないから日米同盟を強化している。我が国自らの軍拡をしたくないために、日米同盟をより強固にしようというのが私たちの考えだ。

 確かに(他国軍を後方支援する)一般法(ができたこと)で、いろいろなことができるようになった。やれるメニューが増えることと、やることが増えることは同じではない。メニューがたくさんあるレストランに行ったら、3倍も4倍も食べますか。そんなことはない。やれるメニューはあるけれども、日本がその状況で一番やるのにふさわしいことをやる。やれる仕事は増えても、やる仕事が増えるとは限らない」(以上)

 先ず「(安全保障法制で)今までやらなかったことを自衛隊がより広くやれるようになるんだから、より自衛隊員が大勢必要になる、あるいは、余計に予算がかかるんじゃないか、というのは本末転倒の議論だ」と言っている。

 安倍政権下で着実に防衛関係費は増加している。

 平成25年度 4兆7538億円
 平成26年度 4兆8848億円
 平成27年度 4兆9801億円
 平成28年度概算要求額 5兆911億円(自民党国防部会に於いて了承)
 
 平成28年度概算要求額は見て分かる通り、平成27年度防衛関係費から一挙に1兆円も膨らんでいる。

 2015年9月1日付「TOKYO Web」記事に(既に記事はネット上から削除されているためにリンクを貼ることが不可能)「後年度負担」について書いてあり、〈(2016年度)概算要求に盛り込んだ武器購入費は、17年度以降にローンが発生し、総額2兆5648億円となる。これとは別に、17年度以降に支払わなければならない、過去に購入した武器のローン総額は2兆3617億円。総額4兆8815億円で、防衛省の概算要求総額に匹敵する。〉と解説しているが、予算以外に別に支払う金額というわけではないはずだ。

 防衛省は「平成26年版防衛白書 防衛関係費の内訳」「後年度負担」についてこう書いてある。
 
 〈歳出予算とは別に、翌年度以降の支払を示すものとして新規後年度負担額がある。防衛力整備においては、艦船・航空機などの主要な装備品の調達や格納庫・隊舎などの建設のように、契約から納入、完成までに複数年度を要するものが多い。

 しかし、わが国の予算は毎会計年度国会の議決を経なければならないため、原則として予算により認められた国費の支出は当該年度に限られる。そのため、契約から納入、完成までに複数年度を要するものについては、複数年度に及ぶ契約を行い、将来(原則5年以内)の一定時期に支払うことを契約時にあらかじめ約束するという手法をとっている。このような複数年度に及ぶ契約に基づき、契約の翌年度以降に支払う金額を後年度負担額といい、平成26年度に新たに負担することとなった後年度負担額(新規後年度負担額)は、前年度から2,948億円(17.8%)の増額となっている。〉――

 〈防衛力整備には複数年度にわたるものがある。その場合、契約する年度と代価を支払う年度が異なるため、まず将来における債務負担の上限額を、国庫債務負担行為(債務を負う権限のみが与えられる予算形式であり、契約締結はできるが、支払はできない。)として予算に計上する。

 それを根拠として契約し、原則として完成・納入が行われる年度に、支払に必要な経費を歳出予算(債務を負う権限と支出権限が与えられる予算形式であり、契約締結および支払ができる。)として計上する。このように、過去の契約に基づく支払のため計上される歳出予算を歳出化経費といい、次年度以降に支払う予定の部分を後年度負担という。〉――

 「我が国の防衛と予算」(防衛省)には平成26年度と27年度の「新規後年度負担額」が記載されている。 

 「新規後年度負担額」
 
 平成26年度予算額 2兆1733億円 対前年度増△減額 +2948億円
 平成27年度予算額 2兆5623億円 対前年度増△減額 +3534億円

 平成26年度の「新規後年度負担額」の対前年度増減額は上記既出の「2,948億円」に合致する。

 但し対前年度増減額はSACO関係経費(沖縄県民の負担を軽減するためにSACO最終報告の内容を実施するための経費)と米軍再編関係経費を含まない額であって、含むと次のようになる。

 平成26年度予算額対前年度増△減額 +3891億円
 平成27年度予算額対前年度増△減額 +4434億円

 マスコミはSACO関係経費と米軍再編関係経費を含めて「防衛関係経費」、あるいは「防衛予算」として伝えている。防衛省は少なく見せるためか、逆に含まない額を最初に記載している。

 このようにローン形式での支払いであっても防衛予算の中に「新規後年度負担額」として計上しておいて、支払いの段階に来た場合、1回分の支払い額を「歳出化経費」として計上していくが、それはあくまでも既に予算計上した「新規後年度負担額」の中に含まれている金額であって、そうでなければ二重の予算額となる。

 何をどうローンを組んでいても、通常の予算額の範囲内で見ればいいはずだ。

 民主党政権下〈2009年(平成21年)9月16日~ 2012年(平成24年)12月26〉の防衛関係費の推移を見てみる。

 平成22年度 4兆7903億円 
 平成23年度 4兆7752億円
 平成24年度 4兆7138億円

 漸減傾向にあったが、上記記載したように安倍政権になって一転増加している。

 高村正彦は「中国の軍事費がどんどん伸び、それに合わせて伸ばせないから日米同盟を強化している」と言っているが、中国から見た場合、対峙しているのは自衛隊+在日米軍(+αとして在日米軍以外のアメリカ太平洋軍)であって、日本は日本も負担している在日米軍の経費込みの防衛費で見なければならないのだから、日本の防衛費のみで中国の軍事費と比較するのは詭弁そのものである。

 それが証拠に中国が自国領だとしている尖閣諸島を獲りに来ないのは防衛を約束している在日米軍(+アルファ)が背後に控えているからだろ。

 だからと言って、日米同盟の強化を全面に出すことばかり進めると、そのことに対応して中国も日本向けの防衛力を強化することになり、結局は防衛装備の強化競争に走ることになる。

 詭弁中の最たる詭弁は「確かに(他国軍を後方支援する)一般法(ができたこと)で、いろいろなことができるようになった。やれるメニューが増えることと、やることが増えることは同じではない。メニューがたくさんあるレストランに行ったら、3倍も4倍も食べますか。そんなことはない。やれるメニューはあるけれども、日本がその状況で一番やるのにふさわしいことをやる。やれる仕事は増えても、やる仕事が増えるとは限らない」の発言である。

 高村正彦が言っていることは自衛隊を少人数の集団扱いとすることで初めて可能となるゴマカシの論理に過ぎない。

 現在は自衛官247,160人、予備自衛官47,900人、即応予備自衛官8,175人、予備自衛官補4,600人等、50万人を超す人的戦力を抱えている。現役自衛官24700人だけであっても、効率よくローテーションを組んで役割分担すれば、増えた「やれる仕事」に対応して「やる仕事」を増やすこともできる。決して不可能ではない。

 だが、自衛隊がごく少人数の自衛官しか抱えていなかった場合、ローテーションを組むことも役割分担することも困難となり、いくら「やれる仕事は増えても、やる仕事」に限界が生じることになって、「やる仕事」を増やすことはできない。

 高村正彦は新安保法制によって自衛隊の後方支援や米艦防護等の新たな任務が生じても、任務が増えるわけではない、当然、リスクが高まるわけではないと国民に思わせるためにメニューがたくさんあるレストランで一人が一度に味わうことのできるメニューを増やすことはできない譬えで証明しようとして結果的に自衛隊を少人数の集団扱いにしたのである。 

 そのような集団に限ってのみ、“分担”や“ローテーション”といった役割は不可能とすることができることに愚かにも気づかずに詭弁を弄した。ただの国会議員ならまだしも、自民党の副総裁であり、新安保法制を自民党側から推し進めてきた中心人物である、こういった詭弁は許すされるはずもないし、国民をバカにする詭弁中の詭弁である。

 「やれる仕事」が増えれば、当然、「やる仕事が増える」のは当然のことで、両者は常に相互対応の関係にある。相互対応の関係を崩さないために、当然、予備を活用しても自衛官が不足するなら、自衛官を増員することになるだろう。企業にしても仕事が増えて、人手が足りなくなれば、新規募集をする。新規募集せずに人出が足りなくなるのを指をくわえて眺めているわけはない。

 それとも、自衛官の数が少ないから、海外へ後方支援のための派遣はできません、米艦の防護もできませんと断るのだろうか。

 そんなはずはない。安全保障法を十分に機能させることを最優先にして、そのために自衛官を募集するだろうし、自衛官が募集に応じて集まらなければ、安倍晋三は「日本国憲法 第3章国民の権利及び義務 第18条」の「何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない」 の規定を根拠に徴兵制を否定しているが、愛国心を掲げることで徴兵制から苦役の側面を外して徴兵制に走る可能性もある。

 国民は安倍政権の様々なインチキに誤魔化されてはいけない。

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2015-12-02 09:23:24 | Weblog



        「生活の党と山本太郎となかまたち」

      《12月1日「生活」機関紙第30号(電子版)発行ご案内》    

       【今号の主な内容】
       ◆小沢一郎代表 巻頭提言
        「オリーブの木構想で野党が一体となって戦えば必ず政権交代は実現する」 
       ◆全国街頭記者会見を敢行 山本太郎代表 
       ◆議員活動報告 主濱了副代表、谷亮子副代表
       ◆海外レポート 玉城デニー幹事長
       ◆ベトナムの大学生を日本に招待 小沢一郎代表
       ◆パリ同時多発テロ事件に関して(声明)

 詭弁の名人自民党副総裁の高村正彦が11月28日、仙台市での自民党員向けセミナーで次のような発言をしたと「asahi.com」記事が伝えている。 

 なかなかの名言である。勿論詭弁の範囲内の名言であることは断るまでもない。

 高村正彦「(安全保障法制で)今までやらなかったことを自衛隊がより広くやれるようになるんだから、より自衛隊員が大勢必要になる、あるいは、余計に予算がかかるんじゃないか、というのは本末転倒の議論だ。

 中国の軍事費がどんどん伸び、それに合わせて伸ばせないから日米同盟を強化している。我が国自らの軍拡をしたくないために、日米同盟をより強固にしようというのが私たちの考えだ。

 確かに(他国軍を後方支援する)一般法(ができたこと)で、いろいろなことができるようになった。やれるメニューが増えることと、やることが増えることは同じではない。メニューがたくさんあるレストランに行ったら、3倍も4倍も食べますか。そんなことはない。やれるメニューはあるけれども、日本がその状況で一番やるのにふさわしいことをやる。やれる仕事は増えても、やる仕事が増えるとは限らない」(以上)

 先ず「(安全保障法制で)今までやらなかったことを自衛隊がより広くやれるようになるんだから、より自衛隊員が大勢必要になる、あるいは、余計に予算がかかるんじゃないか、というのは本末転倒の議論だ」と言っている。

 安倍政権下で着実に防衛関係費は増加している。

 平成25年度 4兆7538億円
 平成26年度 4兆8848億円
 平成27年度 4兆9801億円
 平成28年度概算要求額 5兆911億円(自民党国防部会に於いて了承)
 
 平成28年度概算要求額は見て分かる通り、平成27年度防衛関係費から一挙に1兆円も膨らんでいる。

 2015年9月1日付「TOKYO Web」記事に(既に記事はネット上から削除されているためにリンクを貼ることが不可能)「後年度負担」について書いてあり、〈(2016年度)概算要求に盛り込んだ武器購入費は、17年度以降にローンが発生し、総額2兆5648億円となる。これとは別に、17年度以降に支払わなければならない、過去に購入した武器のローン総額は2兆3617億円。総額4兆8815億円で、防衛省の概算要求総額に匹敵する。〉と解説しているが、予算以外に別に支払う金額というわけではないはずだ。

 防衛省は「平成26年版防衛白書 防衛関係費の内訳」「後年度負担」についてこう書いてある。
 
 〈歳出予算とは別に、翌年度以降の支払を示すものとして新規後年度負担額がある。防衛力整備においては、艦船・航空機などの主要な装備品の調達や格納庫・隊舎などの建設のように、契約から納入、完成までに複数年度を要するものが多い。

 しかし、わが国の予算は毎会計年度国会の議決を経なければならないため、原則として予算により認められた国費の支出は当該年度に限られる。そのため、契約から納入、完成までに複数年度を要するものについては、複数年度に及ぶ契約を行い、将来(原則5年以内)の一定時期に支払うことを契約時にあらかじめ約束するという手法をとっている。このような複数年度に及ぶ契約に基づき、契約の翌年度以降に支払う金額を後年度負担額といい、平成26年度に新たに負担することとなった後年度負担額(新規後年度負担額)は、前年度から2,948億円(17.8%)の増額となっている。〉――

 〈防衛力整備には複数年度にわたるものがある。その場合、契約する年度と代価を支払う年度が異なるため、まず将来における債務負担の上限額を、国庫債務負担行為(債務を負う権限のみが与えられる予算形式であり、契約締結はできるが、支払はできない。)として予算に計上する。

 それを根拠として契約し、原則として完成・納入が行われる年度に、支払に必要な経費を歳出予算(債務を負う権限と支出権限が与えられる予算形式であり、契約締結および支払ができる。)として計上する。このように、過去の契約に基づく支払のため計上される歳出予算を歳出化経費といい、次年度以降に支払う予定の部分を後年度負担という。〉――

 「我が国の防衛と予算」(防衛省)には平成26年度と27年度の「新規後年度負担額」が記載されている。 

 「新規後年度負担額」
 
 平成26年度予算額 2兆1733億円 対前年度増△減額 +2948億円
 平成27年度予算額 2兆5623億円 対前年度増△減額 +3534億円

 平成26年度の「新規後年度負担額」の対前年度増減額は上記既出の「2,948億円」に合致する。

 但し対前年度増減額はSACO関係経費(沖縄県民の負担を軽減するためにSACO最終報告の内容を実施するための経費)と米軍再編関係経費を含まない額であって、含むと次のようになる。

 平成26年度予算額対前年度増△減額 +3891億円
 平成27年度予算額対前年度増△減額 +4434億円

 マスコミはSACO関係経費と米軍再編関係経費を含めて「防衛関係経費」、あるいは「防衛予算」として伝えている。防衛省は少なく見せるためか、逆に含まない額を最初に記載している。

 このようにローン形式での支払いであっても防衛予算の中に「新規後年度負担額」として計上しておいて、支払いの段階に来た場合、1回分の支払い額を「歳出化経費」として計上していくが、それはあくまでも既に予算計上した「新規後年度負担額」の中に含まれている金額であって、そうでなければ二重の予算額となる。

 何をどうローンを組んでいても、通常の予算額の範囲内で見ればいいはずだ。

 民主党政権下〈2009年(平成21年)9月16日~ 2012年(平成24年)12月26〉の防衛関係費の推移を見てみる。

 平成22年度 4兆7903億円 
 平成23年度 4兆7752億円
 平成24年度 4兆7138億円

 漸減傾向にあったが、上記記載したように安倍政権になって一転増加している。

 高村正彦は「中国の軍事費がどんどん伸び、それに合わせて伸ばせないから日米同盟を強化している」と言っているが、中国から見た場合、対峙しているのは自衛隊+在日米軍(+αとして在日米軍以外のアメリカ太平洋軍)であって、日本は日本も負担している在日米軍の経費込みの防衛費で見なければならないのだから、日本の防衛費のみで中国の軍事費と比較するのは詭弁そのものである。

 それが証拠に中国が自国領だとしている尖閣諸島を獲りに来ないのは防衛を約束している在日米軍(+アルファ)が背後に控えているからだろ。

 だからと言って、日米同盟の強化を全面に出すことばかり進めると、そのことに対応して中国も日本向けの防衛力を強化することになり、結局は防衛装備の強化競争に走ることになる。

 詭弁中の最たる詭弁は「確かに(他国軍を後方支援する)一般法(ができたこと)で、いろいろなことができるようになった。やれるメニューが増えることと、やることが増えることは同じではない。メニューがたくさんあるレストランに行ったら、3倍も4倍も食べますか。そんなことはない。やれるメニューはあるけれども、日本がその状況で一番やるのにふさわしいことをやる。やれる仕事は増えても、やる仕事が増えるとは限らない」の発言である。

 高村正彦が言っていることは自衛隊を少人数の集団扱いとすることで初めて可能となるゴマカシの論理に過ぎない。

 現在は自衛官247,160人、予備自衛官47,900人、即応予備自衛官8,175人、予備自衛官補4,600人等、50万人を超す人的戦力を抱えている。現役自衛官24700人だけであっても、効率よくローテーションを組んで役割分担すれば、増えた「やれる仕事」に対応して「やる仕事」を増やすこともできる。決して不可能ではない。

 だが、自衛隊がごく少人数の自衛官しか抱えていなかった場合、ローテーションを組むことも役割分担することも困難となり、いくら「やれる仕事は増えても、やる仕事」に限界が生じることになって、「やる仕事」を増やすことはできない。

 高村正彦は新安保法制によって自衛隊の後方支援や米艦防護等の新たな任務が生じても、任務が増えるわけではない、当然、リスクが高まるわけではないと国民に思わせるためにメニューがたくさんあるレストランで一人が一度に味わうことのできるメニューを増やすことはできない譬えで証明しようとして結果的に自衛隊を少人数の集団扱いにしたのである。 

 そのような集団に限ってのみ、“分担”や“ローテーション”といった役割は不可能とすることができることに愚かにも気づかずに詭弁を弄した。ただの国会議員ならまだしも、自民党の副総裁であり、新安保法制を自民党側から推し進めてきた中心人物である、こういった詭弁は許すされるはずもないし、国民をバカにする詭弁中の詭弁である。

 「やれる仕事」が増えれば、当然、「やる仕事が増える」のは当然のことで、両者は常に相互対応の関係にある。相互対応の関係を崩さないために、当然、予備を活用しても自衛官が不足するなら、自衛官を増員することになるだろう。企業にしても仕事が増えて、人手が足りなくなれば、新規募集をする。新規募集せずに人出が足りなくなるのを指をくわえて眺めているわけはない。

 それとも、自衛官の数が少ないから、海外へ後方支援のための派遣はできません、米艦の防護もできませんと断るのだろうか。

 そんなはずはない。安全保障法を十分に機能させることを最優先にして、そのために自衛官を募集するだろうし、自衛官が募集に応じて集まらなければ、安倍晋三は「日本国憲法 第3章国民の権利及び義務 第18条」の「何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない」 の規定を根拠に徴兵制を否定しているが、愛国心を掲げることで徴兵制から苦役の側面を外して徴兵制に走る可能性もある。

 国民は安倍政権の様々なインチキに誤魔化されてはいけない。

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