◆海上自衛隊最大の護衛艦、いよいよ海へ
海上幕僚監部によれば、平成22年度護衛艦、所謂22DDHの進水式及び命名式が来たる8月6日に決定したとのことです。
22DDHは、ひゅうが型護衛艦、ひゅうが、いせ、を建造した旧IHIマリンユナイテッド、現ジャパンマリンユナイテッド横浜事業所磯子工場にて建造が進められている護衛艦です。ひゅうが型護衛艦は基準排水量13900t、満載排水量19000tですが、22DDHは基準排水量19500t、満載排水量は25000tから27000tとされ、海上自衛隊史上最大の護衛艦となるもの。
22DDH命名式及び進水式は8月6日1515時から1526時に行われると発表され、執行者は横須賀地方総監武居智久海将、防衛省出席者は防衛相代表が調整中、海上自衛隊代表が海上幕僚長河野克俊海将、装備施設本部鎌田昭良本部長の出席予定と発表されました。
22DDHは、命名式と進水式を完了させたのち、既に完成している部分に加え電装品や艦内部分の建造を行い、来年には太平洋上にて公試を実施、写真は、公試へ向かう、ひゅうが、と、はるな、ですが、そののち各部分の調整と試験を経て、再来年に自衛艦旗を受領し、就役することとなるでしょう。
全通飛行甲板を有する大型護衛艦で、防衛省が、しらね型護衛艦の後継として計画、東海地震などの災害派遣に資するとして民主党鳩山内閣時代に建造が決定した大型護衛艦です。防衛省の本発表に際しPDF文書の誤操作により、艦名と思われる名称が表示されてしまったとの事象がありましたが、艦名は正式発表の際に改めて掲載したいと考えています。
海上自衛隊は、護衛艦隊隷下の四個護衛隊群へ、ひゅうが型2隻と、22DDHを2隻配置し、対潜中枢を主として担う航空中枢艦として運用する方針を進めており、22DDHの2番艦も予算措置が採られたことから、2017年には4隻の全通飛行甲板型護衛艦が揃う事となる。
護衛艦隊は、22DDHとともに、併せて懸案であった2隻のターターシステム搭載、はたかぜ型ミサイル護衛艦を代替するイージス艦2隻の建造に意欲を見せており、併せてヘリコプター搭載護衛艦の艦載機についても、従来の哨戒ヘリコプターのみの態勢から大きく変容を遂げています。新しい22DDHとともに、これまでと同じく、世界の海洋の安全と日本の防衛を担う護衛艦隊の任務達成と継続を期待したいです。
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