◆護衛艦5隻など艦艇12隻・航空機6機が参加
自衛隊関連行事撮影で大活躍するG-12ですが、海上自衛隊と航空自衛隊行事撮影には能力限界があるやもしれません。
護衛艦すずなみ洋上を往く。舞鶴展示訓練へ行ってまいりました、同じ頃山陰では豪雨が続いていたようで恐縮ですが天候は霞掛かった晴れ、今年は乗艦券の競争率が高く、金曜日と土曜日の乗艦はどちらも凄い状態だったようですが、天候も若干厳しいものがあった印象でした。主力のEOS-7D,支援のEOS-50Dと予備のG-12とともに撮影展開したのですが、一眼レフの瞬発即応力に対し、G-12では定点撮影を行うにも小型三脚配置が難しく、起動とズームに要する時間が長く、実のところ撮影できた写真で整理できたG-12の写真の出来はご覧の通り。
舞鶴展示訓練の今年の参加部隊は、艦艇12隻、航空機6機で、あたご型ミサイル護衛艦あしがら、こんごう型ミサイル護衛艦みょうこう、たかなみ型護衛艦すずなみ、まきなみ、むらさめ型護衛艦きりさめ、そうりゅう型潜水艦けんりゅう、ましゅう型補給艦ましゅう、はやぶさ型ミサイル艇はやぶさ、うみたか、すがしま型掃海艇すがしま、のとじま、ひうち型多用途支援艦ひうち、等が参加、最新鋭の特別機動船SB-25型も参加です。このほか、SH-60J/K哨戒ヘリコプター4機、救難飛行艇US-1A/US-2が2機参加しました。
舞鶴地方総監井上力海将乗艦のイージス艦あしがら、へ敬礼。護衛艦まきなみ甲板上に乗員が整列しています。地方隊展示訓練とは、全国の沿岸を防衛警備管区とする地方隊が、隷下部隊を集め総監への観閲式と共に訓練展示などを通じ海上自衛隊の任務への対応能力や装備の運用能力、練度の高さなどを国民へ広く紹介し、併せて海上自衛隊と海上防衛への任務への理解増進を図る、という展示訓練で、部隊行事であると共に大規模な後方行事でもあるわけです。
展示訓練の規模としては護衛艦5隻と些かさびしく、舞鶴基地へ3隻、舞鶴西港へ1隻、敦賀港へ1隻と小規模ではありましたが、あしがら、みょうこう、すずなみ、まきなみ、きりさめ、の新鋭五隻揃い踏みは貴重な機会でした。他方、防衛省によれば舞鶴基地を母港とする護衛艦まつゆき、が25日沖縄周辺海域を警戒中に旅洋型2隻、江凱Ⅱ型2隻、福清型補給艦1隻からなる5隻の中国艦隊の出現を警戒したと発表、今回の展示訓練参加部隊より少ないですが、まあ、舞鶴の護衛艦が少なかったのは、実任務上しかたなかったといえるでしょう。
井上総監座乗のイージス艦あしがら、あしがら、そして続く、きりさめ、は母港が佐世保基地、当方乗艦の、まきなみ、そして航続する、すずなみ、は大湊基地、先行する、みょうこう、のみが舞鶴基地の護衛艦です。これは現在、地方隊は沿岸部への事案対応に必要な指揮能力を中心に部隊を持たず備え、有事の際には必要に応じ部隊の配属を受ける、という運用から為されている現在の態勢の反映といえるでしょう。ちなみに、あしがら、満載排水量10000t、本型は海上自衛隊の護衛艦として初めて10000tに達しました。
展示訓練は、観閲部隊と受閲部隊による観閲式より始まり、観閲飛行及び飛行艇展示飛行、潜水艦航行展示、ヘリコプター水中処分員機動展示、ミサイル艇戦闘展示による高機動航行及びIRフレアー発射展示、多用途支援艦消防展示、機動船高速航行展示、という順番で行われました。展示訓練実施中にはヨットが割り込みを計り掃海艇に排除されていましたし、舞鶴から若狭湾への水道では手漕ぎボートが接近するなどありましたが、なかなか興味深い構図も撮ることが出来、これはよかったです。
舞鶴展示訓練に沸いた若狭湾ですが舞鶴基地では舞鶴サマーフェスタも併せて実施されており、こちらへは護衛艦が全て出払った舞鶴基地ではありましたが、第14戦車中隊の74式戦車を筆頭に第3戦車大隊や第7普通科連隊の装甲車などの装備品展示が行われ、海上自衛隊の災害派遣用装備の展示なども行われていたほか、舞鶴航空基地でも一般公開が行われ、陸上自衛隊などの外来機展示や艦艇通過に合わせた離陸が展示され、工夫が凝らされていた、とのこと。
潜水艦けんりゅう、そうりゅう型としか発表されていませんでしたが、金曜日も乗艦した方の御話しで、けんりゅう、と入港後に表示されていたそうです。このほか、訓練展示の様子はG-12では撮影できませんでした。やはり起動時間と最初の一枚撮影までが3秒、ズーム操作を加えると6秒、これでは最初の一枚を0.2秒で行えるEOS-7DやEOS-50Dと同じようには使えません、即応性が高いものはありますが、それですと画質や操作感に限界が、FujiFilmのX-10がよさそうだったので、その後継機種X-20を補完機として将来的に考えてもしまうところです。
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