■阪急十三駅乗換から14年
十四年前のこの日に阪急十三駅にて乗り換える列車に最初に6300系が来たならば、何かが変わったのかもしれません。
本日Weblog北大路機関は創設14周年を迎えました。2005年7月29日、阪急十三駅にて神戸本線から京都本線に乗り換える際に、神戸での大学関連打ち上げにて紹興酒を浴びるほど頂き、酩酊状態には6300系特急の乗り心地が恋しいと8300系等を見送りつつ膝の上に立上げたノートPCにPHSを差し込み作成、2005年はまだF-2戦闘機量産が続く頃だ。
北大路機関とは元々大学での安全保障関係研究自主ゼミとして先行し創設されていまして、命名者は何故か別の大学の友人で云わば、高雄愛宕学派と比叡鞍馬学派、分かれていまして、この中で安全保障と防衛分野だけが突出してWeblogへ反映され、中でも自衛隊関連の特集が一番関心を集め、あれから16年、こちらに特化している、という構図が在ります。
十年一昔という言葉がありますが、この十年間で自衛隊関連だけでも大きく変容しました。なにしろ戦車定数が当時の600両から半減し300両となった一方で10式戦車と16式機動戦闘車が制式化、対して製造終了の89式装甲戦闘車を置き換える装備は現れず、AH-64D戦闘ヘリコプターの配備が実現しました。云わば装備の種類のみ豊富となっている状況が。
2005年当時は北朝鮮核開発は進んでいましたが各事件と核武装宣言や大陸間弾道弾と水爆実験を行う程まで悪化するとは想像しておらず危機を回避出来る期待が在りました。一方、ロシアとアメリカの対立が2007年の欧州ミサイル防衛計画と共に顕在化、日本は北を再度警戒する必要に見舞われ、続いて中国のミサイル爆撃機が紀伊半島沖まで飛来する時代に。
全面核戦争という悪夢の懸念は20世紀と共に大半で払拭されたように考えるのですが、戦域核による日本への恫喝という意味では緊張度が増しており、一方で我が国には高度経済成長時代の様な年率10%、つまり七年間でGDPが倍増した頃の勢い、それを支えた若年労働力と教育面の優位性はありません。その意味するところはどういった事なのでしょうか。
平和の実現を圧倒的経済力に支えられた平和憲法により実現する、という選択肢は難しくなった、経済大国としての多極化はこうした問題があるように思います。即ち、多少無駄を強いてでも輸出しない国産主義や保有する装備と日米同盟による堅実な地域安定の確保、という選択肢が多極化の波に呑込まれており、選択を強いられる、現実があるということ。
イージスアショアはTHAADのような移動式よりも確実な設計なのか、核攻撃脅威を公共シェルターと戸建シェルター建設義務化という受動的な方法で受け入れる選択肢は無かったのか。30FFM等の大量建造という選択肢の他にヘリコプター搭載護衛艦を雪的に活用する方法は無かったのか。在日米軍基地に代えて日本そのものが地域安定に寄与出来ないか。
経済大国の突出した地域大国としての地位が多極化時代により変容すると共に、周辺国の核開発や海洋進出が再度我が国に苦い体験の伝承、飢えや戦火と病根、これら過去を思い出させる事となれば、極端な防衛政策、核武装や徴兵制を含め、展開しかねません。その為には、防衛について、誤解を解き主権者が知る事が必要と思う。その一助となれば幸い。
一方、世界を見渡せばポピュリズム政党と極右政党、部分的には同義ですが、その台頭が目立ちます。ポピュリズム政党の難点は、結局のところ朝三暮四と短期視野に基づくものが多く結局のところ長期化しません。しかし課題は大衆迎合的政策は同時に防衛政策へも朝三暮四的な施策を迫るものが多いのです。我々はそれを民主党政権時代に経験しました。
ポピュリズムの台頭、これは大衆動員型の選挙として民主主義が構造的に内包しやすい構造を有しています。しかし、中道右派と中道左派の伝統的な政党政治に在って、情報伝達の相互通信の迅速化は泡沫型の巨大政党が、特に分り易いポピュリズム的政策への賛同を原動力として突然敵に支持を集めやすい、現代型の劇場型政治を醸成する事となりました。
これらは大量の情報が氾濫する中で、しかし大量の情報が存在したとしても人ひとりの情報処理能力の多寡は必ずしも情報量の増大に追い付いていない現実を覆い、一種方向性を持つ事で民主主義のプロセスに視野の狭い政策が内部化される一方、短文化された政策はその欠点と問題点を矮小化し無視させてしまいます。そこまで考えさせないからですね。
北大路機関は、防衛問題を中心ではありますが、時事の話題について、もう少し視野を広める事が出来るよう、毎日視点を提供できれば、幸いです。今後とも主たる長文記事で論点を示すWeblog北大路機関、掲載しきれない多様な論点と日常話題を紹介する第二北大路機関、速報と情景を紹介する第52北大路機関を、今後ともよろしくお願いいたします。
十五年目に向けての北大路機関は、先ず時事情報の連載化による堅実な検証を通じての話題の提供と共に、日曜特集での詳報掲載を通じての自衛隊防衛力現勢に関する理解の増幅を通じると共に、毎週中間の京都幕間旅情掲載により様々な風景と関心分野への対応を図ると共に、今後とも正確な内容を心がけると共に誤字脱字の一掃を重点化してゆきます。
第二北大路機関については、北大路機関での連載記事の中に十分に掲載できない分野の話題を、特に2010年代に主流となっていた防衛備忘録的な内容を紹介し、云わば新聞でいうところの一面と特集記事を北大路機関が担い、社会欄や国際欄に当る分野の記事を順次充実させる試みを展開中で、毎日数回に分けて掲載する方式を維持して往ければ、とおもう。
第二北大路機関では既報の第52北大路機関という新しい試みを併せて先月から展開中です。様々な試行錯誤が進む中ではありますが、当面はこのWeblog北大路機関の安定掲載を第一として、これからも話題提供へ尽力して参ります。幸い多くの閲覧を頂き、280万のGOOブログ中の高い順位を維持する事となっています。今後とも読者の皆様にはよろしく御笑覧のほど、よろしくお願いいたします。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
十四年前のこの日に阪急十三駅にて乗り換える列車に最初に6300系が来たならば、何かが変わったのかもしれません。
本日Weblog北大路機関は創設14周年を迎えました。2005年7月29日、阪急十三駅にて神戸本線から京都本線に乗り換える際に、神戸での大学関連打ち上げにて紹興酒を浴びるほど頂き、酩酊状態には6300系特急の乗り心地が恋しいと8300系等を見送りつつ膝の上に立上げたノートPCにPHSを差し込み作成、2005年はまだF-2戦闘機量産が続く頃だ。
北大路機関とは元々大学での安全保障関係研究自主ゼミとして先行し創設されていまして、命名者は何故か別の大学の友人で云わば、高雄愛宕学派と比叡鞍馬学派、分かれていまして、この中で安全保障と防衛分野だけが突出してWeblogへ反映され、中でも自衛隊関連の特集が一番関心を集め、あれから16年、こちらに特化している、という構図が在ります。
十年一昔という言葉がありますが、この十年間で自衛隊関連だけでも大きく変容しました。なにしろ戦車定数が当時の600両から半減し300両となった一方で10式戦車と16式機動戦闘車が制式化、対して製造終了の89式装甲戦闘車を置き換える装備は現れず、AH-64D戦闘ヘリコプターの配備が実現しました。云わば装備の種類のみ豊富となっている状況が。
2005年当時は北朝鮮核開発は進んでいましたが各事件と核武装宣言や大陸間弾道弾と水爆実験を行う程まで悪化するとは想像しておらず危機を回避出来る期待が在りました。一方、ロシアとアメリカの対立が2007年の欧州ミサイル防衛計画と共に顕在化、日本は北を再度警戒する必要に見舞われ、続いて中国のミサイル爆撃機が紀伊半島沖まで飛来する時代に。
全面核戦争という悪夢の懸念は20世紀と共に大半で払拭されたように考えるのですが、戦域核による日本への恫喝という意味では緊張度が増しており、一方で我が国には高度経済成長時代の様な年率10%、つまり七年間でGDPが倍増した頃の勢い、それを支えた若年労働力と教育面の優位性はありません。その意味するところはどういった事なのでしょうか。
平和の実現を圧倒的経済力に支えられた平和憲法により実現する、という選択肢は難しくなった、経済大国としての多極化はこうした問題があるように思います。即ち、多少無駄を強いてでも輸出しない国産主義や保有する装備と日米同盟による堅実な地域安定の確保、という選択肢が多極化の波に呑込まれており、選択を強いられる、現実があるということ。
イージスアショアはTHAADのような移動式よりも確実な設計なのか、核攻撃脅威を公共シェルターと戸建シェルター建設義務化という受動的な方法で受け入れる選択肢は無かったのか。30FFM等の大量建造という選択肢の他にヘリコプター搭載護衛艦を雪的に活用する方法は無かったのか。在日米軍基地に代えて日本そのものが地域安定に寄与出来ないか。
経済大国の突出した地域大国としての地位が多極化時代により変容すると共に、周辺国の核開発や海洋進出が再度我が国に苦い体験の伝承、飢えや戦火と病根、これら過去を思い出させる事となれば、極端な防衛政策、核武装や徴兵制を含め、展開しかねません。その為には、防衛について、誤解を解き主権者が知る事が必要と思う。その一助となれば幸い。
一方、世界を見渡せばポピュリズム政党と極右政党、部分的には同義ですが、その台頭が目立ちます。ポピュリズム政党の難点は、結局のところ朝三暮四と短期視野に基づくものが多く結局のところ長期化しません。しかし課題は大衆迎合的政策は同時に防衛政策へも朝三暮四的な施策を迫るものが多いのです。我々はそれを民主党政権時代に経験しました。
ポピュリズムの台頭、これは大衆動員型の選挙として民主主義が構造的に内包しやすい構造を有しています。しかし、中道右派と中道左派の伝統的な政党政治に在って、情報伝達の相互通信の迅速化は泡沫型の巨大政党が、特に分り易いポピュリズム的政策への賛同を原動力として突然敵に支持を集めやすい、現代型の劇場型政治を醸成する事となりました。
これらは大量の情報が氾濫する中で、しかし大量の情報が存在したとしても人ひとりの情報処理能力の多寡は必ずしも情報量の増大に追い付いていない現実を覆い、一種方向性を持つ事で民主主義のプロセスに視野の狭い政策が内部化される一方、短文化された政策はその欠点と問題点を矮小化し無視させてしまいます。そこまで考えさせないからですね。
北大路機関は、防衛問題を中心ではありますが、時事の話題について、もう少し視野を広める事が出来るよう、毎日視点を提供できれば、幸いです。今後とも主たる長文記事で論点を示すWeblog北大路機関、掲載しきれない多様な論点と日常話題を紹介する第二北大路機関、速報と情景を紹介する第52北大路機関を、今後ともよろしくお願いいたします。
十五年目に向けての北大路機関は、先ず時事情報の連載化による堅実な検証を通じての話題の提供と共に、日曜特集での詳報掲載を通じての自衛隊防衛力現勢に関する理解の増幅を通じると共に、毎週中間の京都幕間旅情掲載により様々な風景と関心分野への対応を図ると共に、今後とも正確な内容を心がけると共に誤字脱字の一掃を重点化してゆきます。
第二北大路機関については、北大路機関での連載記事の中に十分に掲載できない分野の話題を、特に2010年代に主流となっていた防衛備忘録的な内容を紹介し、云わば新聞でいうところの一面と特集記事を北大路機関が担い、社会欄や国際欄に当る分野の記事を順次充実させる試みを展開中で、毎日数回に分けて掲載する方式を維持して往ければ、とおもう。
第二北大路機関では既報の第52北大路機関という新しい試みを併せて先月から展開中です。様々な試行錯誤が進む中ではありますが、当面はこのWeblog北大路機関の安定掲載を第一として、これからも話題提供へ尽力して参ります。幸い多くの閲覧を頂き、280万のGOOブログ中の高い順位を維持する事となっています。今後とも読者の皆様にはよろしく御笑覧のほど、よろしくお願いいたします。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)