■臨時情報-F35飛行停止
影響が拡大するマーチンベイカー射出座席問題ですが、幸い航空自衛隊の戦闘機の大半はレイセオン製射出座席を採用しており影響は局限されそうです。
自衛隊F-35戦闘機はマーチンベイカー社製射出座席不具合の影響を受けていないもようです、これは7月31日に行われた航空自衛隊千歳基地航空祭において三沢基地から参加したF-35戦闘機の飛行展示が予定通り実施されたためで、いまのところ自衛隊機の運用に対しても顕著な影響はでていないものとおもわれます。採用したF-4EJは既に退役している。
F-35の射出座席はマーチンベイカーMk16であり、F-35戦闘機の他にフランス製戦闘機ラファール、欧州共同開発のユーロファイターEF-2000戦闘機、練習機ではスイスのピラタスPC-9練習機、アメリカ空軍で運用されるT-38練習機やT-6練習機などで採用されており、T-38練習機とT-6練習機については一部の機体に運用停止等影響が出ているようです。
自衛隊の戦闘機についてですが、F-15戦闘機とF-2戦闘機についてはレイセオン社製ACES IIが射出座席として採用されており影響はありません、また在日米軍では空軍が嘉手納基地に配備するF-15C戦闘機と三沢基地に配備しているF-16戦闘機も射出座席はACES IIであるため影響はありません、ACES IIはマクダネルダグラス社が設計した射出座席です。
アメリカ空軍はマーチンベイカー社製射出座席不具合を受け数百機の練習機を運用停止しています、これは同時に判明したF-35戦闘機射出座席問題と重なるもので、緊急時に用いる射出座席の点火装置に用いられているマグネシウム粉末が欠損して緊急時に射出できない懸念がある為といい、T-38練習機やT-6練習機の大多数が運用停止機に該当します。
運用停止されているのはT-38高等練習機203機とT-6練習機76機、空軍の練習機に加えて海軍の練習機も含まれます。一時的な運用停止となっていますが、運用再開の時期は未定です。唯一の楽観点は、射出座席不良の原因部分と交換部分が明確となている点で、T-38高等練習機の半分以上とT-6練習機の八割以上は運用可能な状態にあるとされています。
空軍の問題ですが、併せて海軍のF/A-18C戦闘攻撃機やF/A-18E戦闘攻撃機、EA-18G戦闘攻撃機にも問題は拡大しています、こちらはF-35戦闘機のマーチンベイカーMk16ではなくマーチンベイカーMk10が採用されているのですが、問題は射出座席に点火するCADカートリッジ作動装置の問題であり、欠陥製造ロットの飛行を停止させているようです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
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影響が拡大するマーチンベイカー射出座席問題ですが、幸い航空自衛隊の戦闘機の大半はレイセオン製射出座席を採用しており影響は局限されそうです。
自衛隊F-35戦闘機はマーチンベイカー社製射出座席不具合の影響を受けていないもようです、これは7月31日に行われた航空自衛隊千歳基地航空祭において三沢基地から参加したF-35戦闘機の飛行展示が予定通り実施されたためで、いまのところ自衛隊機の運用に対しても顕著な影響はでていないものとおもわれます。採用したF-4EJは既に退役している。
F-35の射出座席はマーチンベイカーMk16であり、F-35戦闘機の他にフランス製戦闘機ラファール、欧州共同開発のユーロファイターEF-2000戦闘機、練習機ではスイスのピラタスPC-9練習機、アメリカ空軍で運用されるT-38練習機やT-6練習機などで採用されており、T-38練習機とT-6練習機については一部の機体に運用停止等影響が出ているようです。
自衛隊の戦闘機についてですが、F-15戦闘機とF-2戦闘機についてはレイセオン社製ACES IIが射出座席として採用されており影響はありません、また在日米軍では空軍が嘉手納基地に配備するF-15C戦闘機と三沢基地に配備しているF-16戦闘機も射出座席はACES IIであるため影響はありません、ACES IIはマクダネルダグラス社が設計した射出座席です。
アメリカ空軍はマーチンベイカー社製射出座席不具合を受け数百機の練習機を運用停止しています、これは同時に判明したF-35戦闘機射出座席問題と重なるもので、緊急時に用いる射出座席の点火装置に用いられているマグネシウム粉末が欠損して緊急時に射出できない懸念がある為といい、T-38練習機やT-6練習機の大多数が運用停止機に該当します。
運用停止されているのはT-38高等練習機203機とT-6練習機76機、空軍の練習機に加えて海軍の練習機も含まれます。一時的な運用停止となっていますが、運用再開の時期は未定です。唯一の楽観点は、射出座席不良の原因部分と交換部分が明確となている点で、T-38高等練習機の半分以上とT-6練習機の八割以上は運用可能な状態にあるとされています。
空軍の問題ですが、併せて海軍のF/A-18C戦闘攻撃機やF/A-18E戦闘攻撃機、EA-18G戦闘攻撃機にも問題は拡大しています、こちらはF-35戦闘機のマーチンベイカーMk16ではなくマーチンベイカーMk10が採用されているのですが、問題は射出座席に点火するCADカートリッジ作動装置の問題であり、欠陥製造ロットの飛行を停止させているようです。
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