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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和二年度十月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2020.10.03-10.04)

2020-10-01 20:16:33 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 COVID-19全世界死者数が100万を越えてしまいましたが皆様お元気にお過ごしでしょうか。遂に1957年アジア風邪2年間での死者数を超えたという。

 今週末の自衛隊関連行事は一般公開はありません。ただ、日曜日に伊丹駐屯地にて挙行されます中部方面隊創設60周年記念行事はWebオンライン配信されると中部方面隊HPにて発表されていますので、富士総合火力演習や第2師団創設記念行事のように、皆様ご自宅でのオンライン配信という形ではありますが陸上自衛隊行事を視る事が出来るようです。

 中部方面隊記念行事、どういったものかについては今回過去の伊丹駐屯地祭の行事写真を掲載してみました。2個師団2個旅団を有し、防衛警備管区の広さでは日本一の管区を受け持つ方面隊で、京阪神近畿東海北陸山陽山陰四国地方がその管区となっています。戦車に装甲車と各種ヘリコプター、伊丹駐屯地近傍はヘリコプター編隊位は見えるのでしょうか。

 それではコロナ関連。世界死者100万名。感染拡大を世界規模で抑えられなかったことから避けられぬ事とはわかっていても、やはり衝撃的です。COVID-19が人類に対し猛威を振るい、最初の犠牲者が中国で発生したのは中国政府によれば今年一月、十ヶ月弱で100万人命が失われたものであり、数十年に一度、今世紀として異常といえる世界的流行禍だ。

 100万という記録的数字が現実として突きつけられた現状ですが、世界全体でみればこれは第一波であり、凪のような状態はありません、世界全体での感染状況を見れば60カ国で感染拡大傾向にあり、世界全体で毎日30万前後、日本で四月末に緊急事態宣言が発令された際の全世界毎日7万5000名感染拡大と比較し、まさに四倍の感染拡大が続いているもの。

 WHO世界保健機関は200万の死者を想定する必要がある、として警鐘を鳴らしています。いや、国境閉鎖を民主国家が行う際の論拠となるPHEIC非常事態宣言を感染拡大初期の十日、世界中に数千のクラスター拡散まで遅らせた当事者に云われても、と憤るのですが、現在の感染拡大とワクチン開発までの期間、更に厳しい現実を見ないわけには参りません。

 イギリス政府が野心的なムーンショット作戦の構想を発表しました。ムーンショット作戦は新型コロナウィルスCOVID-19の感染拡大を徹底的に抑制する切り札となるもので、イギリス政府は日本円換算で13兆4000億円、イギリスの国防費と比較して遙かに上回るものであり、この方策が仮に実現可能なのであれば、日本としても注目すべきものでしょう。

 1000万のPCR検査。ムーンショット作戦は毎日1000万のPCR検査を実施できる体制を確立し、感染拡大を陰性である証明により物理的に押さえ込むという、かつてない規模の検査です。イギリスの人口は6670万名、つまり理論上は全国民が一週間に一回、PCR検査を確実に受けられる制度構築を意味し、日本に当てはめれば毎月数回、という規模です。

 ムーンショット作戦の根幹は陰性パスポートを全国民が確認できるようにしまして、陽性患者を一人一人まで漏らさず追尾するというもの。もちろんこのための費用は国民一人当たり邦貨換算で20万円ちかい支出、COVID-19感染拡大と長期化した都市封鎖ロックダウンにより疲弊しEU離脱後の展望が開けないイギリス経済には途轍もない負担ではある。

 COVID-19押さえ込みへ毎日1000万PCR検査を行う、これは唾液によるPCR検査新技術が確立したこととともに、イギリスのNHS国民医療制度という戦後のアトリー政権時代以来イギリスが丹念に整備し続けてきた全国民への医療制度が背景にあります。唾液PCR検査はスイス等で実用化、喉粘膜採取よりも簡単に検体採取が可能として期待されるもの。

 NHS国民医療制度は、全国民が指定かかりつけ診療所を設定、大病院や総合病院は診療所紹介状無しには一切外来を受け付けない、診療所中心の医療制度であり、国民皆保険制度により予算が続く限り全国民はほぼ無料で医療を受けることができます。予算を使い切ると手術などは翌年度に、という実は難点もあるのですが、無料故に支持を集めました。

 イギリスの診療所を中心とした医療制度は、PCR検査受付の拠点として転用できる事を示し、特に13兆4000億円という巨費に裏打ちされた制度でもあるため、不可能ではないのかもしれません。もっとも、現時点でPCR検査は各検査所で概ね数千名が検査待ち、一日1000万という先の話よりも、いまの検査体制の確実な推進が重要という反論はあるもよう。

 ワクチン開発にはまだ時間を要する、ムーンショット計画はワクチン開発と並行して実に邦貨換算13兆4000億円を投じるイギリス政府の覚悟に見て取れる。一方第二波に蹂躙される欧州においてイタリアだけは現時点で災厄を抑えており、研究者によれば大き過ぎる第一波からの危機感共有と社会的距離確保が挙げられるという。やはり対策は重要ですね。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・今週末の行事なし

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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