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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

ジャックアタリ氏の講演を聴いて自己実現を考える・・・(自己実現、今も昔も 1/10)

2020-09-29 | 第九章「愛」

 昨晩は知人から紹介された、ジャックアタリ氏が講演され、面白そうなパネルディスカッションもある、「オンライン国際シンポジウム」を視聴させていただいた。Zoomで4200名の参加があったそうだが、何の混乱もなくできたことにまずは感服した。Ⅰ年前には想像だにしなかったことであった。

 その中で、これからは情報が主導する時代になること、今まで利己主義的な雰囲気・傾向が満ちていたが、利他主義的な指向・命の経済等が必要ということを言われていたのが新鮮であった。

 ちょうど、来月から半年勉強会を予定していたが、そのテーマは一言で言うと「自己実現」であり、それについて考え続けていた時でもあった。「自己実現」と言う言葉に最初に出会ったのは大学3年の時に卒論の指導も受けたF先生が、経営管理論の中でマズローの理論を教えてくれたときであった。

 そして、何となく経営用語とかそんな感じで受け取っていたが、マズローさん自身が嘆いているが、本来の自己実現は愛他的であり、魂の問題も含む言葉だった。そして、20年近く前にU先生の「生き甲斐の心理学」に出会たったが、その中で自己実現と言う言葉を耳にした。

 私の師であるU先生は自己実現のことを「悔いのない人生」と言い換えて良く言われるが、そちらの方が学術用語ではなく一般用語であれば適切なのだと思う。そして、昨日のジャックアタリ氏風に言えば、自己実現は自分の命の成就といった言い方になるのだろうか。

 ところで、何故「自己実現」と言う言葉が、経済学者や社会学者からではなく、心理学者(マズローではなく、別の心理学者のようだ)から生まれたかということについて一言述べたい。現代の心理学はフロイトのころに生まれ成長してきたといわれる。そして、それは従来の意識の世界だけでなく無意識の存在に言及したのが革命的であった。さらに、キリスト教文化の影響の強い欧米では、人の無意識の奥に悪ではなく愛そのものが宿っているという考えが根強い。従って、自己実現という問題にあって、どう生きるべきかを自問自答する場合、回答は他者ではなく自分の中にあるとし、自分の心の世界を心理学の知識を応用することで、より楽に歪められていない愛そのものの回答を得ようという立場が生まれてもおかしくないのだ。カトリックの信徒でもあった私がU先生の「生き甲斐の心理学」に惹かれ、学び始めたのは当然でもあった。

 U先生は自己分析を大切にし、「生き甲斐の心理学」での他者分析は歴史上の人物がふさわしいとし、約10年前から持統天皇を取り上げ、私もその影響でずっと持統天皇のことを考え続けてきた、その中から縄文時代の勉強がスタートし縄文小説を書くようになったが、本当は持統天皇からであった。持統天皇はつい最近NHKの「英雄たちの選択」で取り上げられ、日本の最強の女帝として描かれていたが、政治家としても一流で、1300年以上たった現代にもその足跡は強く残っていると思う。

 持統天皇が生まれたのは645年、大化改新(今は乙巳の変と言われる)の激しい動乱の時期。そして、もう一つ殆ど語られないが玄奘三蔵(三蔵法師)がインドから長安に戻った年でもある。生まれた時は人生の始点ではあるが、自己実現を考える時に意外に大事なポイントである。女帝の人生は夫である天武天皇の影に隠れがちだが、私はその成し遂げたことを考えると驚いてしまう。大化改新だけではないが、持統天皇は様々な権力闘争の悲劇を目の当たりにする一方、遣唐使の道昭和尚(玄奘三蔵に合われた)などにも近づき命の成就について深く考えた方ではないかと思う。その人生の最後のほうでは、天皇の皇位継承も現在のように紛争が起きにくい制度にし、道昭和尚にならい自らも火葬に荼毘されたように、日本のアイデンティティ形成にも大きな足跡を残されている。

 その人生(生まれた年だけでなく)を生き甲斐の心理学でどう分析していくか、それはこれからの私の大事なテーマでもある。

 もう一つは、当然縄文時代であるが、文献も残されていない縄文時代は心理学のテーマにはなりにくいように思われる。しかし、縄文時代が残したものは文献でないが、火炎土器や最近では国宝級の土偶などで、日本人だけでなく世界の人々に感動を与えている。人類は進化し数万年前には現世人類と脳などの機能は同等と最近では考えられている。従って、美の世界などで現代を越えた美術品が縄文時代に生まれても全くおかしくない。さらに、徐々に明らかになってくる考古学の知識を使えば縄文時代の真善美を通して、私たちに必要な知恵が見えてくるかもしれないと思う。縄文時代の偉大な価値の発見は考古学者ではなく、岡本太郎さんというソルボンヌ大学で民族学を学んだ芸術家だったというのも面白い。部外者も貢献できる余地はあるのだと信じている。

(自己実現、今も昔も 1/10)

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