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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

似ているようで似ていない(夢を育む 9/10)

2019-10-05 | 第四章「愛とゆるし」

  実は先月の中旬ごろから今月の初めにかけて白内障の治療を受けていて、有難いことに昨日ごろから不自由なく生活ができるようになってきている。片目ずつ手術をしたので、白内障で水晶体が濁るということも、具体的に「見て」理解してきた。白内障はかすんで細かいところが見えにくいということもあるが、色についてもサングラスをかけるのに似て違って見えることもあるようだ。逆に、白内障でも今まで近視が酷かったので、老眼鏡はいらず近くで見れば何でも見えたという利点がなくなったことにも気づかされた。

 今朝は早く目覚めたので、外で夜明け前の星を見ると何とオリオン座が裸眼で見えた。こんなことは中学生以来であった。一方部屋の景色も違って見えてきて、眼の前のホコリが目に付くようになり、部屋の掃除ばかりしている。小さな眼の水晶体が変わるだけで世界はこんなにも違ってくる。

 さて、考えてみると今までの人生の中で、眼だけでなく色々な世界も垣間見てきたようだ。職業も外資系企業の営業やマーケッターから、福祉業界、生き甲斐の心理学の世界、作家なども経験した。5年、10年と一つの業界に居ると、そこの世界での見方が身についてくる。そして、普通?とは違う価値判断の仕方も身につける。言い方を変えると、その世界の目的志向性が見えてくるのだ。すると、目的志向性、自発性、罪悪感の関係から、自発性や罪悪感の持ち方も微妙に変わってくるようだ。

 普遍的な目的志向性として愛とか慈愛という価値観があると思う。それも当然ながら置かれた環境によって微妙に異なるものになるようだ。そして、罪悪感や自発性も異なってくる。

 このあたりの事情を深く理解することなく、私たちは時に平気で他の業界の人達を非難したり、各々固有の生育史を持つ他者に厳しくあたってしまったり、気づかずに傷つけてしまう。一見同じようで違う世界に住む他者の存在。謙虚に反省し、愛や罪悪感のあり方も再考する必要を感じる朝である。

夢を育む 9/10

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