最近青春時代のことを考える事が多い。その中で自分の適性がよく分からず憂鬱で混乱していたころを思い出した。高校生のころは父も祖父も理系で従兄も理系が多く、その影響もあり大学は理工系に入ったのはよいが、自分が何に向いているかさっぱり分からなかった。また、趣味も殆どなく多彩な趣味を持つ人が羨ましかった。さらに、また当時は学生運動がはなざかりだったが、何かに忠誠心を持ち続けることはなく白けていた。結局理系で勉強が忙しかったので、ダラダラと勉強するだけで一日がなんとなく過ぎていった。
ただ少ない趣味の中で、卓球に少しばかり興味があったので愛好会に入ったが、どうも体育系は肌があわず関心が薄れて行った時、あるサークル先輩と知り合いになり下宿を訪れて一夜楽しく話し込んだことがあった。その先輩は小説を書いていて文学や政治の私の全くしらない世界の話を聞かせてくれた。翌日は、一緒にある女子大学の文化祭に行き、文学系の研究発表を見学した。その先輩との語らいや学園祭をきっかけに、サークルは愛好会はやめて文化系サークルに入り、また理系とはいえ総合大学の利点を活かした文化系的な要素の強い経営工学系に進学し実験心理学を勉強した。本心から興味のあることをやり出すと不思議なことに好循環がうまれ、憂鬱な時代が素敵な時代に変わっていった。
日々の生活の中で、中身があまりない表面的な不安や怒り、そして憂鬱があるが、反対に人生の方向性に影響のあるような不安や怒り、そして憂鬱もある。感情の中に前向きな意味を見つける。あるいは日々の生活の中にふと明るい感情が現れ希望を感じるとき。新しい何かが始まり出す。
話は変わるが、先月は江戸東京博物館の縄文2021展で下手な土器と上手な土器を比較展示していたが、とても興味深かった。今も昔も熟練度といったこともあるし適性の問題もある。そんな中、ある人が土器づくりに燃え始め素晴らしい土器を作り始める。そのきっかけはどのようなことだったのであろうか。女子大の学園祭ではなくストーンサークルでの盆踊りだったり(妄想です)。
1/10 自分の道が見えてくる
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