イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

ホンのちょっと。愛のつたえかた!(傾聴のポイント 8/10)

2012-02-24 | 第八章「魂と聖霊」

 極寒の中欧を訪れ、ウィーン大学のフロイト像を見学したり、フロイト博物館を訪れたことは、よい思い出になった。日本に帰ってから、U先生からウィーン大学の像設置に関する裏話や、それを見に行った著名な心理学者の逸話もお聴きできた。

 写真はフロイトが実際に使った長椅子であるが、室内に置いてあったので、思わずちょっと触れてしまった。冷たく、何か金属質の感じであったが、臨床心理学100年の歴史というか思いが、何かびりっと伝わったようだった。

 ちなみに、フロイトを研究し、現代の心理療法やカウンセリング、傾聴に大きな影響を与えた、カール・ロジャースの有名な6条件の一つに、次の一節がある。難しい表現であるが、カウンセラーがクライアントにどう、状況に応じた愛を表現するかについてである。

「<治療者の感情移入的な理解と無条件の肯定的な関心が、ある最小限、クライアントに伝達される」

 この文章で、ある最小限・・・ここが凄いところである。等価変換創造理論のcε(ものごとの本質、単語で表されるような)の理論に似ている。身近なところでは日本の伝統、和歌や俳句のような凝縮された言語表現がある。

 回答は本人の中にある。決してカウンセラーや支援者の方にはないのである。cεから、それを自分の中に結晶化し、回答を育てるのは本人なのである。あくまで、最少限のもので、尾鰭をつけない。日本でも有名なフォーカシングの元祖、ユージン・ジェンドリンも日本の和歌や俳句の文化に驚嘆していたという。そんな逸話もシカゴ大学でも学ばれたU先生からお聴きした。

 今日は脱線気味だが、万葉集の大伯皇女の次の有名な和歌が浮かぶ。

 うつそみの 人なる我や 明日よりは 二上山を 弟(いろせ)と我が見む

 謀略の時代を生き、弟の大津皇子を殺された大伯皇女の心境は、1300年以上の時間を隔てても伝わる。

  傾聴のポイント 8/10

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厳寒を生き抜く水どりから学ぶ!(傾聴のポイント 7/10)

2012-02-23 | 第八章「魂と聖霊」

 2月10日の早朝のウィーン市民公園での写真です。厳寒で池も凍っていたが、湧水なのか水が流入しているところがかろうじて凍らず、そこに沢山の水どりが集まっていた。

 そうした生命であるが、地球上の生命は40億年前に一つの生命の基本が出現し(それがどういうことで出現したのかは、今だ解明されていない)。それが、今まで500億種の多様な生命がこの世に生まれたそうである。もちろん、そのうちの殆どは消滅している。

 そして、どの種もお気楽に生きて来たのではなく、おそらく、この鳥たちのように厳しい環境の中で生き抜いてきたのだろう。一種は平均10万年くらい生き抜くとの説もある。もちろん、何億年と生き抜いている種もある。

 傾聴やカウンセリングも、大きな視点からいうと、生き抜くための一つの糧だと思う。そして、カウンセラーや支援者は必死に支援をする。気楽な昼寝の提供ではない。厳しいものだと思う。

 そして、傾聴訓練をしてもロジャースの6条件の練習をしても、なかなか上手にならない。治療方針のような方向性を持たないと傾聴も余り意味がない。人格形成論や病理論も知らなければならないかもしれない。それは、現世人類70億人、当然ながら皆違うからでもある。厳しい修行は当然かもしれない。もちろん、それらの、基本的な知識は生活の中で、様々に役立つが。

 因みに、傾聴やカウンセリングは50分が限界とされている。また、師弟、親子をはじめ、傾聴のスタンスを通常取りにくい関係もある。信頼関係を大切にし守秘義務を大事にしないといけないこともある。やはり、専門家に勉強会等も含め学ぶのが良いと思う。

  傾聴のポイント 7/10

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共感性はやはり大事!(傾聴のポイント 6/10)

2012-02-22 | 第八章「魂と聖霊」

 多摩動物公園に先日行ったが、オラウータンの母子が日なたで授乳をしている姿が見えた。人間もそうだが、こうした母子の姿は何とも安らぎを覚える。

 さて、傾聴やロジャースの6条件でも共感性が大切にされる。傾聴訓練表では、「あたたかみと共感性がある」ことをよしとし、「理詰めで、言葉のみを知的に追っていた。」することを否とする。相手の感情によりそうのである。

 しかし、やはり修行が必要なようである。それには、自分の感情を受容することが基本にあるようだ。自分の感情にはどんな感情があるか、一度一日振り返り思索してみるとよい。何かを嫌う感情、いらいらする感情・・・そういう感情についても、そういう感情がわくのも当然と受容してみる。

 まあ、自分の感情なのであるので、わが子を抱く母親のように慈しむのが理想かもしれない。

 なお、傾聴や6条件でいう共感性は、同意ではない。相手の立場であったら、そう感じるのも無理ないと思うことである。

 この共感性は、限られた特殊な場での傾聴やカウンセリングだけでなく、日常の中でも、役にたつので、知っているとよい。

(今回の傾聴のポイントは、いつもそうですが生き甲斐の心理学を参照しています。)

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微笑みと直視のスタンスが何かを変える!(傾聴のポイント 5/10)

2012-02-21 | 第八章「魂と聖霊」

 花粉症仲間との語らいの中で、2月になってから、この八王子にも花粉が舞い始めていることに気付いた。寒いのも嫌だが、花粉も辛い。以前と違い春に微笑みと直視ができなくなってしまったようだ。

 ところで、この「微笑みと直視」であるが、U先生の一昨日のブログにとりあげられていて、なるほどそういうものかと感動した。

 そして、今傾聴のことを考えているのだが、傾聴訓練表に熱意ということがあるが、そのポイントそのものだと気がついた。この熱意、うまくできているときの姿勢は次のようである。

 「相手に興味、関心をもち、かつこれを相手にも態度で示した。」

 相手が好き(リアルタイムな感情として)なら、簡単にできそうだが、いつもそうはいかない。また、相性の悪そうな方と接することもある。そんなときに、この微笑みと直視のスタンスは何か大切なことを教えてくれる。振り返ってみても傾聴だけにとどまらないが、日常の中でこの「微笑みと直視」ができていないときは、何か変なのである。

 人間観が傾聴の場合、とても大事である、U先生はカトリックの聖人パウロの「人の身体は神の神殿」という言葉をとても大事にしている。哲学や宗教の領域であるが、それが心理学の世界にとても大事なのである。そして、「微笑みと直視」を大事にする。

 ちなみに、先日の中欧をそうであったが、日本の奈良・京都といい、素晴らしい仏像や聖人等の像は、この微笑みと直視を体現し私たちに何かを語らっている。プラハで有名な守秘義務ゆえに殉教した五つ星の聖人も何かを直視しているようだ。

 傾聴のポイント 5/10

(「生き甲斐の心理学」の著者U先生に感謝をささげます。)

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楽しい旅行も、ちょっとした心理学の智恵から!(傾聴のポイント 4/10)

2012-02-20 | 第八章「魂と聖霊」

 日常を離れ新しい体験をするのは旅行の楽しいところであるが、不安感も深層で活躍するのが旅行である(異国で言葉の通じない世界では特に)。そこで、東海道中膝栗毛の弥次さん喜多さんのように二人で楽しく旅行を行う秘訣を考えている。

 楽しい旅行を行うためには、フロイトさんが発見した防衛機制との関わりが重要である。これは、傾聴でも基本は同じかもしれない。日本の文化の特徴の甘えの構造とか、幽玄の美とか、そういう日本人的な接し方も大切なようだ。

 旅行で避けたい防衛機制は、ケースバイケースかもしれないが、感情転移型の防衛機制で、相手を攻撃し喧嘩したり、沈黙の中で感情を抑圧したりして、大切なお相手と深い溝をつくることは避けたい。もちろん、防衛機制によって、逆にスマートにバランスがとれるメリットも。たとえば、今回、同じ色のスーツケースをレンタルした(ペアルックではないが同志的繋がりを深め?かつ空港で荷物をピックアップするとき便利)、旅行会社の人に適度に甘えたり(自由行動の訪問先について調べてもらったり)、同じ日本人の二人連れと親しくなったり・・・こんな甘えの構造(同一化か・・)は良いかもしれない。

 旅行中には、いろいろ出来事がある。今回ハッとしたのは、ブタペストでパスポートを忘れたかとあわてたこと(それ以降は、大切なものは互いに指先確認をすることに(笑))。道に迷ったり、地下鉄の路線で混乱したこと。どこに行くかで意見が分かれたこと。こんな時は、問題解決のノウハウが大切であるが、心理学的な智恵も大事。

 如何に親しい仲であっても、所詮、他人は他人。互いに神聖かつ冒しがたい個性をもっているから当然なのである。深層心理学の世界の常識では「自分以外の他人は驚きの対象」ともいわれる。いくら仲よしや夫婦や親子であっても、意見の相違は当たり前である。それを心のどこかに置いとく。

 そして、混乱した時に、相手の意見や話を良く聴き、そういう考えや見方もあるんだ、彼女(彼氏)ならそう考えるのも無理はない(これを受容という)・・・と納得することが大切だ(自分と違っているのは残念かもしれないが)。これは、傾聴の大事なポイントでもある。

 受容ができると、そこから何かが始まるものである。受容ができない時は、詰問的、我田引水的、押し付け的になるのが一般のようだ。逆に、こうした傾向があるときに、受容を思い出すとよいのかもしれない。

 傾聴のポイント 4/10

(今回の傾聴のポイントは、いつもそうですが生き甲斐の心理学を参照しています。)

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