「憲法9条をまもる愛媛県民の会」が松山大学820番教室で講演を鶴見俊輔氏にお願いして、その講演が7月8日にあった。特に憲法九条を守ることに特化した話ではなかった。
もっと一般的な話であって、面白かったとは思うが、九条をいかに守るかという観点からは不満足な講演ではなかったかと思う。でも鶴見さんの博識や見識とか深さ、権力を嫌う姿勢はみなさんに十分と分かっていただけたのではないかと思った。
かく申す私が鶴見さんに講演を依頼した張本人であって、ある方々からはけしからんやつの第一にあげられるかもしれない。しかし、鶴見さんは戦争の時代を知っている数少ない同時代人の知識人である。
彼は共産党員ではまったくないし、ましてやマルキストでもない。その彼がアメリカに反対するようなことをやっていたりするわけだが、彼はアメリカの市民に感謝の念がない訳ではない。
むしろそこで教えられた、あるべき民主主義を追い求めている求道の人である。これは小田実などにもあてはまる。アメリカを知っている人がアメリカに反対している。そこのところを一般の人に知ってもらいたい。