4,5日だけ不在にするつもりが12日ほどの不在である。
人間だからどこかへ行くこともあるということだ。もっとも普通は長くても4,5日だのに10日を越えたのは自分でも意外であった。昨日の夕方帰って来たのだが、昨日はブログを書く時間の余裕がなかった。書きたいとは思ったのだけれども。
不在にしている間にE. T. Bellの"Men of Mathematics"の訳書『数学をつくった人々』(早川書房)の一部を読んだ。ガウスの項でガウスは平方剰余の相互律という定理の証明を生涯で6つ考えたとあった。
私も小著『四元数の発見』で四元数をつかった空間回転の式を3つの方法で導くことを書いたが、もちろん私のオリジナルでないが、できるだけ教育的に発見法的に述べてみたいという気持ちからである。それと四元数による空間回転の式が私には不思議だったということも原因である。
もちろん、ガウスの方は自分のオリジナルでもあるし、数学史の上でも重要な役割を果たしているのだから、その重大さはまったく問題にならないほど大きい。
そうではあるが、別証明を与えるということについて余計なことだという印象を一般の方々にもたれるかと思ったので、必ずしもそうでないことを知って心強かった。
私はよく知らない楕円関数について、上記の『数学をつくった人々』のヤコービの項にわかりやすい説明があった。楕円関数についてはアーベルの寄与がヤコービとともに大きいことも知った。