『「Levi-Civitaの記号の縮約」再論』というのは、私が昔書いた数学エッセイである。
小著『物理数学散歩』(国土社)にもこのエッセイは収録されているが、このエッセイの改訂を現在行っている。二つのLevi-Civitaの記号の積をKroneckerのデルタの4つの積として表し、それらの和の各項の係数を決める。
このプロセスが長いので、それをコンパクトな表にしている。この表の入力をする必要があるのだが、昨夜遅くこのうちの主要で大きな表の入力を終えた。
もう一つの表の入力が残っているが、こちらは既に入力済みの表に比べれば、断然簡単である。だから一応のエッセイの改訂は今日中には終わるであろう。もっとも見直しが何回も必要なのだが。
このエッセイの続きとして『「Levi-Civitaの記号の縮約」再々論』という数学エッセイもある。これも上に述べた『物理数学散歩』に収録してある。
ベクトル解析を学んだときに複雑だと思った、ベクトル解析の公式はほとんどこのLevi-Civitaの記号の縮約公式がわかれば、面倒なく導けるという、魔法のような記号である。
さすがに最近のベクトル解析のテクストで、これについて言及のないテクストはたぶん売れない。だから、ベクトル解析のテクストではLevi-Civitaの記号の縮約公式についての言及のない、テクストはないだろう。
もっともスペースの関係でその説明の濃淡はいろいろであろう。Levi-Civitaの記号の縮約公式に真正面から取り組んできた、私の書がある意味で貴重と思われたのも頷ける。
もっとも私みたいに過剰にLevi-Civitaの記号の縮約公式にこだわるのは生産的ではなかろうが。
まあ、これは徹底した理解とか納得感を欲する私の気質なのでしかたがない。人は「それぞれ自分の器量でしか生きられない」と痛感する。