田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

安田侃 野外彫刻展 その2

2011-09-17 23:29:06 | 札幌(圏)探訪
 今回の「安田侃 野外彫刻展」ではこの彫刻展のために期間中(9/3~11/20)15か所に20点の作品が臨時に設置されている。一挙公開と思ったが、あまりにも写真の羅列となる。2日間に分けることにした。
 
 今回の野外彫刻展のテーマは「街に触れる」である。
 そのことについて安田氏は講演会で次のように語った。
 実は今回のテーマは苦肉の策であったと…。イタリアにおける最近の野外彫刻展では「時に触れる」と題して彫刻展を開催し好評を博した。しかし2000年余の歴史を有するイタリア(フィレンツェ、ローマ)では時の流れを感じながら彫刻を見てほしいとの願いがあったが、わずか100余年の歴史しかない札幌には相応しくないとの思いもあり、「街に触れる」としたと…。
 私流に解釈すると、札幌という街の風景の中で安田作品を鑑賞し、感じてほしいということなのだろう。
 それでは順を追って(私が撮影した順に)、会期中のみ設置されている作品を紹介していきます。

◇「無何有」 日本生命ビル1F

          
 非常に意味深な作品名であるが、その角ばった形とともに作品の上に描かれたデザイン(?)も何を意味するのか、しないのか?

◇「帰門」 北海道旧本庁舎(赤レンガ庁舎)

          
 いかにも北海道の開拓を担った赤レンガ庁舎の前に置く作品としては相応しいのでは、と思える作品である。

◇「ひとつがふたつ」 サッポロファクトリー

          
 安田作品の中で唯一異質を放つネーミングである。その名のように植物が一つの種からふたつ、みっつと増えていくさまを表現していると解釈できるのだが…。

◇「生誕」 札幌駅前地下歩行空間

          
 この作品は比較的分かりやすいネーミングなのだが、作品そのものからは生誕というイメージが伝わってこないのだが…。(イメージする能力に乏しい私の限界? トホホッ…)

◇「無何有」 札幌駅前地下歩行空間

          
 日本生命ビルに置かれた作品と同名の作品である。

◇「意心帰」 札幌駅前地下歩行空間

          
 北海道知事公館前庭に設置されている作品と同じ題名である。実は、お気づきと思うが常設されているものは全てイタリア産の白大理石が使われている。一方、期間中設置されている作品はブロンズ製である。そのことについては別途ふれることにする。

◇「天秘」 札幌駅前地下歩行空間
        
          
 昨日紹介した創成川公園の同名作品は横に寝かされていた(?)が、本作品は立てた状態で展示されている。

◇「意心帰」 札幌駅前地下歩行空間

          
 またまた出ました!「意心帰」である。

◇「妙夢」 札幌駅前地下歩行空間

          
 JRタワーに設置されて有名な「妙夢」のブロンズ製である。くり抜いた穴がJRのものより大きいようだ。

◇「天翔」 札幌駅前地下歩行空間

          
 札幌にはこの作品名の大理石製はないが、その作品名からして、どこかの街に設置されているのではないかと思わされる作品である。

 今回常設展示も含めて全ての作品を見て歩いたのだが、その設置場所を選定するに当たってはいろいろと苦慮されたものと思われる。
 安田氏の思いと街の事情と…。ここまで見てきてお分かりのように「札幌駅前地下歩行空間」に展示された作品数が7点と圧倒的に多い。比較的広い空間がある地下歩行空間は絶好の展示箇所とも思える。そう考えると、地下歩行空間が開通した今年というのは開催時期(年)としても適していたのかもしれない…。