登壇した三人の不登校体験者は、不登校になったキッカケに大きな理由はなかったと口を揃えて答えた。講師は不登校に至る主な原因は「自尊感情」が低下したからだという。いずれも小学校の高学年の時にそれは発していた。元小学校教師として自省を込めながらシンポジウムを拝聴した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/5f/8627fff0ffbf105ddc1cf32d99c0b603.jpg)
11月9日(日)午後、クラーク記念国際高校白石キャンパス(白石区平和通2丁目北11-18)において「不登校の子供を考えるシンポジウム」が行われ、参加した。
シンポジウムは、現在クラーク記念国際高校に学ぶ、不登校経験者三人が体験談を語った後、多くの不登校生徒の復学を助けている玉川大学教職大学院の田原俊司教授が「新年度を見すえた学校支援の方法」と題して講演する2部構成だった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/61/9e71fb5f801793b03a01937cde05b1b7.jpg)
三人の経験者はクラーク高校の先生がインタビューする形で自身の体験を語ってくれた。不登校に陥っていたときは誰とも話すことを嫌がっていたという三人は、饒舌とまでは言わないまでも、先生の質問にとても素直に答えていた。(もっとも、三人はクラーク高校に入学して本来の自分に立ち帰った代表選手であるという側面もあるのだが)
三人の話の中での共通項は、彼らの周りにいた家族であり、担任の存在だった。
不登校になった当初は、どの家族もその状態を嘆き、なんとか学校へ通わそうと無理するが誰もがそのことに反抗し、やがて家族もあきらめの境地になるコースを辿っていた。
そして長い時間を経たうえで、やがては家族は子どもの話に耳を傾けるようになる段階を経て、回復に至っていったということだった。
担任など学校の教師の対応の仕方については、それぞれマチマチの対応だったようであり、それなりの働きかけをした教師もいたようだが、彼らに大きな影響を与えることはなかった、という彼らの反応だった。
残念なことであるが、悩める彼らに対して学校の教師は無力ということか?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/33/c8064f7ec14725d9cf748950e17bba5f.jpg)
※ さすがクラーク高校です。校長の三浦雄一郎氏のコーナーがありました。
体験談の後、田原教授の講演があったが、そこで田原氏が不登校生徒の復学を助けるためには、何より「自尊感情を高める」ことだと強調された。日本人の特性として自尊心を抑えがちのところがある。(謙譲の美徳?)そのこともあり、自尊感情を傷つけられ不登校に陥る子が多いということなのかもしれない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/f4/5c7ea2112dc53fa198c83e6301406726.jpg)
※ 講演をする田原俊司玉川大学教職大学院教授です。
その「自尊感情を高める」ために、田原氏は(1)規則正しい生活リズムの確立、(2)心の居場所(家庭やフリースクール)をつくる、(3)集団で自分の役割を果たす体験と、互いを認め合う集団づくり(キャンプなどの体験)、が必要だと説いた。
不登校対策には「自尊感情」というのが大切なキーワードのようである。
田原氏はさらに、脳の快楽中枢を刺激する「ネットゲームへの対応」も不登校対策には欠かせない課題である、とした。
いずれにしても日本における不登校の児童生徒はやや減少傾向とはいえ、小・中合せて12万人前後と推定され、大きな社会問題である。
不登校に陥らないよう家庭や学校においては子どもの「自尊感情」を傷付けぬ配慮とともに、不幸にして不登校に陥った際には周り(家庭・学校)の慎重なサポートが必要ということになるようである。(ちょっと安易とも思える結論であるが…)
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11月9日(日)午後、クラーク記念国際高校白石キャンパス(白石区平和通2丁目北11-18)において「不登校の子供を考えるシンポジウム」が行われ、参加した。
シンポジウムは、現在クラーク記念国際高校に学ぶ、不登校経験者三人が体験談を語った後、多くの不登校生徒の復学を助けている玉川大学教職大学院の田原俊司教授が「新年度を見すえた学校支援の方法」と題して講演する2部構成だった。
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三人の経験者はクラーク高校の先生がインタビューする形で自身の体験を語ってくれた。不登校に陥っていたときは誰とも話すことを嫌がっていたという三人は、饒舌とまでは言わないまでも、先生の質問にとても素直に答えていた。(もっとも、三人はクラーク高校に入学して本来の自分に立ち帰った代表選手であるという側面もあるのだが)
三人の話の中での共通項は、彼らの周りにいた家族であり、担任の存在だった。
不登校になった当初は、どの家族もその状態を嘆き、なんとか学校へ通わそうと無理するが誰もがそのことに反抗し、やがて家族もあきらめの境地になるコースを辿っていた。
そして長い時間を経たうえで、やがては家族は子どもの話に耳を傾けるようになる段階を経て、回復に至っていったということだった。
担任など学校の教師の対応の仕方については、それぞれマチマチの対応だったようであり、それなりの働きかけをした教師もいたようだが、彼らに大きな影響を与えることはなかった、という彼らの反応だった。
残念なことであるが、悩める彼らに対して学校の教師は無力ということか?
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※ さすがクラーク高校です。校長の三浦雄一郎氏のコーナーがありました。
体験談の後、田原教授の講演があったが、そこで田原氏が不登校生徒の復学を助けるためには、何より「自尊感情を高める」ことだと強調された。日本人の特性として自尊心を抑えがちのところがある。(謙譲の美徳?)そのこともあり、自尊感情を傷つけられ不登校に陥る子が多いということなのかもしれない。
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※ 講演をする田原俊司玉川大学教職大学院教授です。
その「自尊感情を高める」ために、田原氏は(1)規則正しい生活リズムの確立、(2)心の居場所(家庭やフリースクール)をつくる、(3)集団で自分の役割を果たす体験と、互いを認め合う集団づくり(キャンプなどの体験)、が必要だと説いた。
不登校対策には「自尊感情」というのが大切なキーワードのようである。
田原氏はさらに、脳の快楽中枢を刺激する「ネットゲームへの対応」も不登校対策には欠かせない課題である、とした。
いずれにしても日本における不登校の児童生徒はやや減少傾向とはいえ、小・中合せて12万人前後と推定され、大きな社会問題である。
不登校に陥らないよう家庭や学校においては子どもの「自尊感情」を傷付けぬ配慮とともに、不幸にして不登校に陥った際には周り(家庭・学校)の慎重なサポートが必要ということになるようである。(ちょっと安易とも思える結論であるが…)