田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

北海道低山紀行 65 豊平山〈藤野コース〉(662.5m)

2016-08-12 22:52:19 | 北海道低山紀行 & Other
 山椒は小粒でも何とやらと言われるが、豊平山も小さな山(662.5m)だが、なかなかパンチの効いた登りがいのある山だった。頂上直下の急登には何度も何度も足を止め、息を整えてから登ることを繰り返した私だった。 

          
          ※ 豊平山の全容です。この山容を見ただけで登りがいのある山だと思いませんか?

 リベンジである。
 7月24日(日)豊平山の〈簾舞コース〉に向かった私だったが、十分な情報収集を怠っていたため、登山禁止措置が取られていることを知らなかったため無駄足を踏んだ。
 今回はそのリベンジとして、もう一つ設けられている〈藤野コース〉から豊平山々頂を目ざすことにした。

 このところの登山レポではいつも言っていることだが、今回も登山口を見つけるのに苦労した。何せ現地に入るのは初めてである。頼りにするのはガイドブックだけである。
 ガイドブックには次のように記されていた。「『私有地につき立入禁止』表示まで進む。手前が車の旋回場所となっており、邪魔にならぬよう付近に駐車する。登山口を示す標識は盛り土の陰で見えない」となっていた。

          
          ※ こんな立派な道路があるのですが、一般車両は立入禁止のようです。

 車で登山口方向に走ってゆくと、立派な道路は続くのだが、道路横に「工事関係者以外立入禁止」という看板が立てられていた。表記が違っているのではたしてガイドブックで言っている地点なのか迷った。確かに手前には旋回場所のようなところがあるので、半信半疑である。
 もう一つの手がかりである登山口を示す標識だが、周りをあちこちと歩いて探すのだが、「豊平山登山口」などという標識は見つけられなかった。唯一、立ち木に赤いテープが下がっているのを見つけた。近づいてみると、足跡も認められた。「どうやらここが登山口かな?」と考えた。しかし、確信を持てぬままのスタートとなった。
 小さな看板でもよい。「豊平山登山口」と表記することはできないのだろうか?初めて訪れた者、しかも初心者の私にとって不安を抱えながらのスタートはあまり気持ちの良いものではない。

          
          ※ 登山口らしき印は、ピンクのリボン一本だけです。初心者には不安です。

 さて前置きが長くなった。本編である。前日(11日)、大通りビアガーデンで友人知人と飲んだこともあって、行動開始は遅くなった。スタートしたのは12時25分だった。

 今日は気温が28.5℃まで上がったとあって、行動開始前から体は汗ばんでいた。
 まずは野々沢川という豊平川の支流の小さな流れに沿って比較的平坦なコースを歩くルートだ。登山道はしっかりと整備されていて歩きやすい。何度か野々沢川の流れの中を左右に渡りながら進んでゆく。やがて砂防ダムが現れた。ガイドブックにも砂防ダムのことが説明書きにあったので、このコースに違いないとやや確信が持てた。しかし、この時点でも豊平山を示す標識などはいっさい目にすることができなかった。

          
          ※ 登り始めは、こうして野々沢川を右に、左に見ながらのトレッキングが続きます。

          
          ※ ところどころで、川の向こう岸に渡ったりするところが何か所かありました。

          
          ※ こうした砂防ダムも確か3か所くらいありました。

 砂防ダム(3か所くらいあった)を過ぎると、立派な車道が現れた。工事関係用の作業道のようだ。そこを横切って、さらに林間コースを進む。
 斜度は緩く、それほど負荷もない林間トレッキングが続くのだが、なにせ暑い。額からは汗が間断なく吹き出てくるのをタオルで拭きながらのトレッキングが続く。
 コース上にはまだ熟してはいないだろうクルミの実が何個も目に入った。もう秋?

          
          ※ 一般車両は通れないこんな立派な道路が…。

          
          ※ もうクルミの実が落ちていました。秋はすぐそこ?          

 40分が経過したとき、分岐点に出た。そこに小さな案内看板があった。そこには「右廻り 急尾根コース 左廻り 花鑑賞コース」と書かれていた。ガイドブックでは、往路と復路で使い分けると面白い、と出ていたので、私は往路に「急尾根コース」を選択した。

          
          ※ こんな立派な表示があるのに、豊平山の文字はまったく出てこないのです。

          
          ※ 分岐点にあった表示です。私は右側の急尾根コースを選択しました。あなたは?

 やがてコースは、それまでの平坦な道から、徐々に傾斜が急になってきた。「さすが急尾根コースだわい」と思いながら歩を進めていったが、そんな余裕はどこかへ吹き飛んでしまいそうな急斜面が現れた。
 完全な尾根コースで、両端は鋭く切れ落ち、急角度の登山路が続いた。そしてついにはコースわきにロープが張られる急登となった。
 私は片手でロープをつかみ、片手で立ち木や岩に掴まり、慎重に歩を進めた。いやそれは慎重に、というよりは恐る恐ると言った方が適切かもしれない。
 体力的にもきつい登りだった。何度も、何度も、歩を止めて息を整えねばならなかった。

          
          ※ 徐々に傾斜がきつくなってきました。写真の映りより険しいですよ。

          
          ※ コースの両側は鋭く切れ落ちています。慎重に、慎重に歩を運びました。

          
          ※ ついにロープ場の登場です。この後、山頂までロープがずーっと張ってありました。

 そんな登りが30分も続いたろうか?花鑑賞コースとも合流して、最後頂上までの110mの急登を登り切ると、そこにぽっかりと豊平山山頂が現れた。
 天気は快晴、見事な眺望だった。私にとって山の名を特定できないのが残念である。
 山頂にはススキの穂が顔を覗かせ、秋がそこまでやってきていることを感じさせてくれた。

          
          ※ 真ん中にぽっかり開いた光の穴、あるいは山頂かと期待が高まります!

          
          ※ 予想的中!豊平山々頂です!

          
          ※ これは隣の豊見山でしょうか?

  
  ※ 札幌岳、無意根山などが望めるそうですが、どれがどれやら???

          
          ※ ススキの穂が出始めていました。

 なお、復路は推奨どおり〈花鑑賞コース〉を下ったが、こちらの方がコースとしては穏やかで、辛い思いを避けたい向きにはお勧めのコースのようである。
 すくっと立ち上がった特異な山容をしている豊平山だが、その山容どおり山頂直下の登りは登りがいのありすぎる山だったが、見方を変えると小さな山だが登山の醍醐味を味わえる山でもあった。 

【豊平山(藤野コース) 登山データ】
標 高  662.5m (標高差  410m)
駐車場  登山口のところに数台駐車可能
行 程  ※ グランドシニアの足とお考えください。
     登山口→(40分)→分岐→(45分)→豊平山々頂→(25分)→分岐→(25分)→登山口 
時 間  上り(1時間25分) 下り(50分) ※ 休憩時間除く
天 候  晴れ、微風
登山日  ‘16/08/12