絶好の登山日和に恵まれて、心地よい汗を一杯にかきながら登り続けた。すると待っていたのは、山頂に立って初めて現れた羊蹄山の雄姿である。それは突然眼前にドッカーン!という感じで現れた。
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※ ニセコアンヌプリからのパノラマです。正面に見える独立峰はもちろん羊蹄山です。
ニセコアンヌプリは、ヒラフ、アンヌプリ、東山、モイワといったスキー場が点在する一大スキーリゾートとして有名であり、私も若いころには全てのスキー場で滑った経験がある。
もっとも、山頂からの滑降の経験は残念ながらない。
そんなニセコアンヌプリを今回初めて夏期に訪れ、登山を試みた。
ニセコの街から、「ニセコ山の家コース」の登山口となる「山の家」は意外に遠かった。ちょうどニセコの街からはニセコアンヌプリの裾野をぐるっと半周して裏側に回り込む感じで、高度もかなり高くなり、登山口地点では標高が850mである。
朝7時20分、この日の入山届を見ると、私が一番最初の登山者だったようだ。
コースは登山口からいきなりの上りが続くコースだった。天気は快晴!眺望に期待が持てる中での登山となった。
小さなダケカンバの林の中、階段を交えながらぐんぐんと高度を増していく。涼しい朝とはいえ、直ぐに全身汗だらけになりながらの登山が続いた。
途中で、下山してくる若者に出会った。話を交わすと、彼は山頂にある避難小屋で一泊して、ご来光を拝んだ後下山しているところだということだった。「素晴らしい眺望ですよ!」と期待を持たせてくれた。
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※ ニセコアンヌプリ〈ニセコ山の家コース〉の登山口です。
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※ 登り始めからこうした階段登行やガレキの急登が続きました。
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その後、右側からの道と合流するところがあった。その分岐点には「←アンヌプリ山頂 見返り坂→」という表示が出ていたが、見返り坂方面は草が密生していて、藪漕ぎ状態になる山道のように思えた。
スタートから25分後、ダケカンバの林を抜けると強烈な朝日を浴びながらの登山となった。そしてさらに10分後の920m地点に遭難者を慰霊するケルンが積まれた地点に立った。
ここまで上ると、周りや下界の景色が目に飛び込んでくる。
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※ 920m地点に築かれた遭難慰霊のためのケルンです。
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※ ケルンの場から見えたニセコ市街地だと思われます。
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※ 写真のピークは見た目では最も高く見えた北峰だと思われます。
そして920m地点からは尾根歩きとなり、展望もきいてくるが、傾斜が増した上りが続く。
時折り山道が開けた休み場のようなところから、スタートした五色温泉が望まれたり、並んで立つ地肌むき出しのイワオヌプリが望まれたりした。
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※ このようなガレキが転がった登山道が続きました。
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※ 眼下に見えたスタート地点の五色温泉街です。私の車もはっきりと視認できました。
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※ 向かいに聳えるイワオヌプリの剥き出しの斜面です。(いつか登らねば…)
また、ニセコアンヌプリは昆布岳と違い、この時期にも高山植物の花にけっこう出会えた。
花名はおいといて、出会えた主な花を羅列しておくことにする。
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ガイドフックでニセコアンヌプリは双耳峰と称されていると載っていたが、そのことがよく分かる地点に到達した。確かに二つの耳が立っているように見える。手前は南峰と呼ばれているようだが、そこが山頂ではない。かといって右側に見える北峰(?)かというと、そうでもなかった。その辺りのことについては後述することにする。
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※ この写真が双耳峰と言われる所以です。左が南峰、右が北峰ですが、主峰はまた別?
私は当然手前の南峰のピークを通過してゆくものと思っていたが、実際は南峰の裾部分を巻くようにして、岩石がゴロゴロしている斜面を登りきると、残りは平坦な尾根道を山頂へと導かれた。
この日は快晴で見晴らしが良いのに、近くにあるはずの羊蹄山がいっこうに視界に入らないことを不思議に思いながら登っていた。
ところが!山頂に着いたとたん、真正面にドッカーンと羊蹄山の雄姿が広がっているではないか!これには感激百倍だった!
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※ 眼前に見える南峰のピークを通過して、主峰に向かうと思っていたのですが、左手に折れ迂回するコースを取ります。
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※ 迂回した後、ピークに達すると、山頂は目の前です。山頂の避難小屋が見えてきました。(左上)
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※ ニセコアンヌプリの山頂標識とその後ろに聳える羊蹄山です。
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※ 小さな三脚を持参して、私には珍しい自撮りショットです。
山頂からの眺めは、もう360度遮るものがなく素晴らしい眺めだった。私には見える山の特定はできなかったが、素晴らしいご褒美をいただいたようなニセコアンヌプリの山頂だった。
山頂には、「避難小屋」や「ニセコ観測所跡」という塔が立てられていたが、周りは広い裸地で多くの登山者が憩うことができそうだったが、そこを私は独り占めして軽食を摂り、すっかりはまっている「フルールみつ豆」缶で疲れを癒したのだった。
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※ 山頂に立つ避難小屋です。冬季は貴重な施設だと思われます。
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※ 避難小屋の後方に立っていた「ニセコ観測所跡」標識です。
30分ほど休んでいると、後続の登山者が登ってきたのを機に下山を開始した。
下山を開始すると、登山者が次々とやってくる。数は数えていなかったが、出会った数は4~50人はいたのではないか。ニセコアンヌプリは人気の山のようだ。中には、「朝、ウォーキングをしていて、今日は登ろう!」と決めて登っているという地元の人もいた。快晴だったことも多くの登山者を呼んだようである。
さて、先にニセコアンヌプリは双耳峰であると紹介したが、どうやら二つの耳のピークは山頂ではなく、山頂はその二つの峰の中間にあるピークが主峰のようである。ガイドブックでも「双耳峰といわれるが、実際は三つのピークから成っていることが分かる」と書かれている。見た目では北峰が高いように見えるが、実際には陰に隠れる形のピークが主峰のようである。
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※ 下山時に撮った一枚ですが、二つのピークに挟まれてポチッとみえるピークが山頂だと私は思うのですが…。
昆布岳、ニセコアンヌプリと二つの山を二日連続で登ったが、実は来週末の9月16日に開催される「増毛山道体験トレッキング」(『16km「幌発」暑寒別連峰パノラマコースB』)に参加するためのトレーニングの意味も含んだものだった。
山道の16キロは思っているよりは厳しいものだ。ふだん気ままに独り登山を楽しんでいる私にとって、集団行動をする「増毛山道体験トレッキング」は緊張するものである。迷惑をかけないためにはある程度の体力をつけておかねばという思いがあった。なんとかその足を作ることができたかな?と思っている。
【ニセコアンヌプリ(ニセコ山の家コース) 登山データ】
標 高 1308.2m (標高差 558m)
駐車場 登山口の横にあるニセコ野営場の駐車場に駐車可能(運営協力金として100円)
行 程 ※ グランドシニアの足とお考えください。
登山口→(35分)→ケルン(920m地点)→(1時間15分)→山頂→(1時間)→ケルン→(30分)→登山口
時 間 上り(1時間50分) 下り(1時間30分)
天 候 快晴、微風
登山日 ‘17/09/05
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※ ニセコアンヌプリからのパノラマです。正面に見える独立峰はもちろん羊蹄山です。
ニセコアンヌプリは、ヒラフ、アンヌプリ、東山、モイワといったスキー場が点在する一大スキーリゾートとして有名であり、私も若いころには全てのスキー場で滑った経験がある。
もっとも、山頂からの滑降の経験は残念ながらない。
そんなニセコアンヌプリを今回初めて夏期に訪れ、登山を試みた。
ニセコの街から、「ニセコ山の家コース」の登山口となる「山の家」は意外に遠かった。ちょうどニセコの街からはニセコアンヌプリの裾野をぐるっと半周して裏側に回り込む感じで、高度もかなり高くなり、登山口地点では標高が850mである。
朝7時20分、この日の入山届を見ると、私が一番最初の登山者だったようだ。
コースは登山口からいきなりの上りが続くコースだった。天気は快晴!眺望に期待が持てる中での登山となった。
小さなダケカンバの林の中、階段を交えながらぐんぐんと高度を増していく。涼しい朝とはいえ、直ぐに全身汗だらけになりながらの登山が続いた。
途中で、下山してくる若者に出会った。話を交わすと、彼は山頂にある避難小屋で一泊して、ご来光を拝んだ後下山しているところだということだった。「素晴らしい眺望ですよ!」と期待を持たせてくれた。
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※ ニセコアンヌプリ〈ニセコ山の家コース〉の登山口です。
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※ 登り始めからこうした階段登行やガレキの急登が続きました。
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その後、右側からの道と合流するところがあった。その分岐点には「←アンヌプリ山頂 見返り坂→」という表示が出ていたが、見返り坂方面は草が密生していて、藪漕ぎ状態になる山道のように思えた。
スタートから25分後、ダケカンバの林を抜けると強烈な朝日を浴びながらの登山となった。そしてさらに10分後の920m地点に遭難者を慰霊するケルンが積まれた地点に立った。
ここまで上ると、周りや下界の景色が目に飛び込んでくる。
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※ 写真のピークは見た目では最も高く見えた北峰だと思われます。
そして920m地点からは尾根歩きとなり、展望もきいてくるが、傾斜が増した上りが続く。
時折り山道が開けた休み場のようなところから、スタートした五色温泉が望まれたり、並んで立つ地肌むき出しのイワオヌプリが望まれたりした。
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※ このようなガレキが転がった登山道が続きました。
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※ 眼下に見えたスタート地点の五色温泉街です。私の車もはっきりと視認できました。
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※ 向かいに聳えるイワオヌプリの剥き出しの斜面です。(いつか登らねば…)
また、ニセコアンヌプリは昆布岳と違い、この時期にも高山植物の花にけっこう出会えた。
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ガイドフックでニセコアンヌプリは双耳峰と称されていると載っていたが、そのことがよく分かる地点に到達した。確かに二つの耳が立っているように見える。手前は南峰と呼ばれているようだが、そこが山頂ではない。かといって右側に見える北峰(?)かというと、そうでもなかった。その辺りのことについては後述することにする。
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※ この写真が双耳峰と言われる所以です。左が南峰、右が北峰ですが、主峰はまた別?
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この日は快晴で見晴らしが良いのに、近くにあるはずの羊蹄山がいっこうに視界に入らないことを不思議に思いながら登っていた。
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※ 眼前に見える南峰のピークを通過して、主峰に向かうと思っていたのですが、左手に折れ迂回するコースを取ります。
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山頂には、「避難小屋」や「ニセコ観測所跡」という塔が立てられていたが、周りは広い裸地で多くの登山者が憩うことができそうだったが、そこを私は独り占めして軽食を摂り、すっかりはまっている「フルールみつ豆」缶で疲れを癒したのだった。
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下山を開始すると、登山者が次々とやってくる。数は数えていなかったが、出会った数は4~50人はいたのではないか。ニセコアンヌプリは人気の山のようだ。中には、「朝、ウォーキングをしていて、今日は登ろう!」と決めて登っているという地元の人もいた。快晴だったことも多くの登山者を呼んだようである。
さて、先にニセコアンヌプリは双耳峰であると紹介したが、どうやら二つの耳のピークは山頂ではなく、山頂はその二つの峰の中間にあるピークが主峰のようである。ガイドブックでも「双耳峰といわれるが、実際は三つのピークから成っていることが分かる」と書かれている。見た目では北峰が高いように見えるが、実際には陰に隠れる形のピークが主峰のようである。
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昆布岳、ニセコアンヌプリと二つの山を二日連続で登ったが、実は来週末の9月16日に開催される「増毛山道体験トレッキング」(『16km「幌発」暑寒別連峰パノラマコースB』)に参加するためのトレーニングの意味も含んだものだった。
山道の16キロは思っているよりは厳しいものだ。ふだん気ままに独り登山を楽しんでいる私にとって、集団行動をする「増毛山道体験トレッキング」は緊張するものである。迷惑をかけないためにはある程度の体力をつけておかねばという思いがあった。なんとかその足を作ることができたかな?と思っている。
【ニセコアンヌプリ(ニセコ山の家コース) 登山データ】
標 高 1308.2m (標高差 558m)
駐車場 登山口の横にあるニセコ野営場の駐車場に駐車可能(運営協力金として100円)
行 程 ※ グランドシニアの足とお考えください。
登山口→(35分)→ケルン(920m地点)→(1時間15分)→山頂→(1時間)→ケルン→(30分)→登山口
時 間 上り(1時間50分) 下り(1時間30分)
天 候 快晴、微風
登山日 ‘17/09/05