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田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札幌学院大公開講座②、③ 大学と地域の連携

2018-05-22 21:33:34 | 大学公開講座
 大学生が地域に出向いて地域のことを学ぶ、地域は若い学生の力を借りることによって活性化を図るというwin-winの関係が生まれているという。高知大学地域協働学部、江別市の学生地域定着推進広域連携協議会(通称:ジモ×ガク)の事例を学んだ。 

 5月19日(土)午前、札幌学院大学公開講座の第2講、第3講が開講された。(学院大公開講座は一日に2講座開講されるので、タイトルの方は②、③とした)
 第2講は「域学連携~体験から学びの場へ~」と題して、学院大法学部の石井和平教授が担当した。
 私がいま一つ理解できなかったのは、石井教授の立ち位置である。本講座の主催は人文学部である。法学部の石井教授は学生に対して地域へ出で行く、地域で学ぶことを教える立場ではないようなのだ。なのにこの講座を担当したことがいま一つ理解できなかった。
 石井教授は専門外(?)で見聞したことを話されたようなのだが…。

 石井教授の講義で学んだことの一つは「域学連携」という言葉である。域学連携とは、大学生と大学教員が地域の現場に入り、地域の住民やNPO等とともに、地域の課題解決や地域づくりに継続的に取り組み、地域の活性化や人材育成に資するような取り組みを指すようである。
 その一例として、高知大学地域協働学部の事例をDVDで視聴することができた。高知大学の例は、「域学連携」をそのまま学部として実現したような事例だった。
 さらに外国の事例としてスコットランドのエジンバラ大学の事例も紹介されたが、こちらの方はいま一つその利点を理解することができなかった。

          
 
 第3講は、「学生の地域活動について」と題して、NPO法人えべつ協働ネットワーク事務局長の成田裕之氏が講師を担当した。
 えべつ協働ネットワークは、江別市において数多くの事業を展開しているようだが、その一つとして「学生地域定着推進広域連携協議会(通称:ジモ×ガク)」というずいぶん固い名称の協議会のコーディネーター役を務めているということだ。
 通称:ジモ×ガクは、江別市内にある4つの大学に通う学生を対象として、江別市を中心とした7市町村が地域のさまざまな活動に若い力を必要としたとき学生に応援を依頼し、そのことを通して学生が地域のことを知り、地域の人々との交流が生まれることを期待する取り組みだそうだ。
 また、協議会の名称にもあるとおり、活動を通じて地元の良さを知り、できれば学生が将来地元の定着してほしいとの願いもあるという。

 協議会は平成27年12月に発足したばかりで、実績は昨年1年間の活動実績だけということだが、登録した学生が466人、要請したプログラムは77プログラム、実際に参加した学生は延べ778名ということだ。
 参加した学生の評判も良く、協議会のねらいどおり学生が地元企業や役所などに就職した例も出てきたという。

 地域に4つもの大学が存在するという特性を活かした取り組みとして注目に値する取り組みと言えそうである。
 人口減少時代を迎え、地方は疲弊するばかりというニュースに接する機会が多くなった。そうした中、この「ジモ×ガク」の取り組みは若い力を積極的に呼び込もうとする挑戦であり、これからの成果に注目したい。