田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

北海道低山紀行 85 当別丸山

2019-05-09 16:05:05 | 北海道低山紀行 & Other

 今回の道南遠征で登った山の中では標高は低いながら、最も登山らしい登山の気分を満喫したのがこの「当別丸山」だった。急斜面あり、眺望あり、春の山野草あり、と変化に富んだ山登りを楽しむことができた。

           

   ※ 「当別丸山」の山頂標識です。標高482mと出ていますが、海から直ぐに立ち上がっているのでけっこうな山でした。


 「当別丸山」の登山口は北斗市の郊外にあるトラピスト修道院の建物の横にある。国道282号線からトラピスト修道院までは真っすぐな一本道が続き、その先に修道院の建物が遠くに見えるという厳かな雰囲気が漂う中で、修道院前にある売店横の駐車場に車を駐車させてもらった。

           

          ※ トラピスト修道院へのエントランスです。なかなか荘厳な雰囲気でした。        

 着いた時間が7時過ぎだったこともあり、観光客などの姿はなく、修道院の施設で働く従業員たちの車が行き交う程度で静かな雰囲気だった。

 登山の準備をし、7時30分、さっそく修道院の建物の横に設けられた横の道を急いだ。

          

          ※ ご覧のように登山口の標識は「ルルドの洞窟」への案内板の方が目立ちました。

 10分で登山口に至ったが登山口の表示は「ルルド洞窟へ」という表示だった。「当別丸山」は途中にある「ルルド洞窟」まではトラピスト修道院の私有地ということだが、「ルルド洞窟」までは信者や観光客のために歩道が舗装されていた。

          

          ※ 洞窟へ至る途中に、詩人三木露風も眠るカトリックの墓地がありました。

          

          ※ 「ルルドの洞窟」へ至る道は舗装され、整然としていました。

 登山口から20分で「ルルド洞窟」に到達した。「ルルドの洞窟」は洞窟とそれを見守るマリア像からなっていた。「ルルドの洞窟」とは、もともとフランスにあるものが始まりのようであるが、カトリックの信者にとっては重要な巡礼地だということだ。日本においてもそれに倣って各地に同じような洞窟が造られていて、ここ丸山にも造られたということのようだ。

          

          ※ 「ルルドの洞窟」とその傍に立つマリア像です。

          

          ※ 洞窟のそばには三木露風らの詩が表示されていました。

 「ルルドの洞窟」を過ぎると、急に登山道らしい細い道に変わった。途中、3~4ヵ所に倒木があったが、細いながらも良く整備されていた登山道だった。

          

          ※ 「ルルドの洞窟」を過ぎると、本格的な登山道の始まりでした。

          

          ※ 途中、3~4ヵ所、こうした倒木を跨いだり、潜ったりして通り抜けました。

 山野草の方はポツポツと見える程度だったが、それなりにバラエティに富んだ花々が顔を見せてくれた。

          

          ※ タチツボスミレ(スミレは専門家に言わせるとかなり細かく分類されるようです)

          

          ※ これはエゾユズリハの花だと思われます。

          

          ※ カタクリの花は盛りを過ぎて少ししおれていました。

 登山ルートから外れるように展望台への案内板が立っていた。せっかくなので寄ってみることにした。展望台は眼下にトラピスト修道院、その向こうに津軽海峡が望めるなかなかの眺望だった。また、函館山も遠くに望むことができた。

          

          ※ 途中に寄った展望台からの眺望です。手前がトラピスト修道院、奥が津軽海峡です。

          

          ※ 遠くに島のように見えるのは函館山のある陸繋島だと思われます。

 展望台から元のルートに戻り、いよいよ登山モードである。尾根道へでるところはかなりの急登で、下山のときが心配になるほど傾斜が急で息も上がった。

               

            ※ かなりの急勾配だった尾根道に至るルートです。下りが少し心配になりました。

 尾根道へ出ると、それまでのような急登ではなかったが、それでもぐんぐんと標高を上げていった。尾根道ではスゲの花を見ることができた。また名は不明だが珍しくもこの時期に赤い実を付けた山野草を見たが何なのだろか?

          

          ※ 私には珍しく思えたスゲの花です。(スゲも何種類もあるようです)

          

          ※ こちらの赤い実を付ける野草は何でしょうか?

 山頂近くはササが茂り、ルートが消えているようなところもあったが、問題なく山頂に到達することができた。山頂からの眺望は、周りに木が生えていて展望台のような眺望は望めなかった。

          

          ※ 山頂まじかの最後の上りです。

          

          ※ 山頂標識と三角点の標識です。

          

          ※ 山頂からの眺望はご覧のようにイマイチでした。

 下山時である。ふだん下山時は路傍に目をやることはあまりなく、下山に集中するのだが、この日はそれなりに目を配りながら下山した。そうしたところライブレポでも触れたが、大きなスミレの花と思っていた紫の花が「シラネアオイの花ではないか!?」と思い直したのだ。そうすると、さらに同じような花がないかと注意しながらの下山を心掛けたところ、登山時には気づかなかったヒトリシズカの花も確認することができた。

          

          ※ これは唯一見かけた花です。シラネアオイだと思うのですが…。

          

          ※ 今年初めて目にしたヒトリシズカ

          

          ※ どこの山でも見られたエンレイソウ

          

          ※ 白い花を付けたキクザイチゲ

          

          ※ こちらは変種のキクザイチゲだと思われます。淡い紫色を呈しています。

          

          ※ 山で見るスミレの紫は鮮やかでした。

 リード文でも触れたとおり、いろいろと変化に富んだ楽しい登山となった。


【当別丸山 登山データ】
標 高  482.3m (標高差 442m)
駐車場  修道院前の観光客用駐車場を利用できる。(無料)    
行 程  《グランドシニアの足とお考えください》
     駐車場→(10分)→登山口→(20分)→ルルドの洞窟→(25分)→展望台→(50分)→当別丸山々頂→(40分)→

     展望台→(25分)→登山口→(10分)→駐車場

時 間  上り(1時間45分)  下り(1分15分) 
天 候  曇り
登山日  ‘19/05/02