実にお元気な80歳以上の方々である。私たちと学び合う「学びカフェ」で2時間、興味深々といった様子で私たちの話を聴いていただいた。私が今年担当した6回目の「学びカフェ」だったが、今年はこれで一応終了ということになった。
本日(11月29日)午前、私にとっては初めてとなる新篠津村において道民カレッジ「学びカフェ」で国語科を担当した。
「学びカフェ」は、以前の投稿でも触れたと思うが、今年度は試験的な実施のため十分なPRも不足していたため、新篠津村の場合は村の中心部の80歳以上の方を対象とした交流の場「ゆうあいの会」の年間活動の一つに組み入れていただき実施することになったと道民カレッジの担当者から伺った。
名簿を見せていただくと、新篠津村の中心部の80歳以上の方は実に143名もいるとのことで、本日はその中から29名の方の参加があったと聞いた。
※ 新篠津村のキャラクターは米どころの新篠津らしく「おこめちゃん」だそうです。
その方々が前述したように私の国語科、そしてもう一人の指導者の「社会科」の2時間の授業(お話)を姿勢も崩さずしっかりと参加された。本当に皆さんお元気な方ばかりだった。
さて、私の授業内容は11月初旬に帯広市で行った「難読地名を読みましょう!」を新篠津版に改めて実施した。
※ 新篠津村の80歳以上の方々を前に授業をする私です。
前半の流れは帯広と同様「北海道民でも読めないかもしれない難読地名26選」でまずは難読地名に興味を持っていただき、その後に私が調べて見つけた新篠津村に近い「石狩湾岸の難読地名」(こちらも27地名)について、一つ一つの地名を紹介し、その由来などを紹介する形で進めた。その難読地名とは?
①雄冬、②床丹、③幌、④群別、⑤茂生、⑥毘砂別、⑦愛冠、⑧送毛、⑨濃昼、⑩安瀬、⑪発足、⑫別狩、⑬押琴、⑭古潭、⑮望来、⑯正利冠、⑰聚富、⑱知津狩、⑲若生、⑳生振、㉑花畔、㉒銭函、㉓張碓、㉔於古発、㉕文庫歌、㉖忍路、㉗畚部
さあ、この中であなたはいくつ読めたでしょうか?新篠津の参加者の方々はさすがに地元に近いとあって半分くらいの地名を言い当ててくれました。
最後に帯広の時と同様に次のようにお話をして授業を〆た。
「私たち道民にとって難解な地名は、北海道を訪れる他の都府県民にとってはまるでチンプンカンプンということかもしれません。観光客などから地元の地名を尋ねられることがあるかもしれません。そうした方々に案内することができたら楽しいのではないでしょうか?これを機会に地元の地名に精通しませんか?」と話し、この日の授業で出てきた地名の解説を私がまとめた小冊子を参加者にプレゼントした。
※ 最後まで真剣に授業を受けていただいた新篠津村の皆さんです。
授業を終えた時、一人お年寄りが私に話しかけた。「JR札沼線(現在は廃線となった)の駅名にもアイヌ語が由来の駅名があります」とお話され、「それは知来乙(ちらいべつ)駅です」と…。
帰宅して調べたところ、アイヌ語で「チライ・オッ」と発音し、「イトウがたくさんいるところ」という意味があることを教えられた。このような反応は授業を担当したものとしてはとても嬉しい反応である。
その後の「社会科」の授業においても参加した方々は最後まで興味を失わず、授業者のお話に耳を傾けていた姿が印象的だった。
今年一年間、私は都合6回の授業を担当させていただいたが、僅かではあってもどなたかのお役に立てているという実感を得ることができたことが何より嬉しかった。
ちなみに先の難読地名の解答を載せておきます。
①おふゆ、②とこたん、③ぽろ、④くんべつ、⑤もい、⑥びしゃべつ、⑦あいかっぷ、⑧おくりげ、⑨ごきびる、⑩やそすけ、⑪はったり、⑫べっかり、⑬おしこと、⑭こたん、⑮もうらい、⑯まさりかっぷ、⑰しっぷ、⑱しらつかり、⑲わかおい、⑳おやふる、㉑ばんなぐろ、㉒ぜにばこ、㉓はりうす、㉔おこばち、㉕ぶんがた、㉖おしょろ、㉗ふごっへ゜