田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札幌ウォークⅡ №6 中央区・琴似発寒川から西野緑道を辿る自然豊かな散策路(平和の滝)コース 前編

2010-09-10 16:10:29 | 札幌ウォーク & Other Walk
「札幌ウォーク Ⅱ」とは、札幌市の各区が設定した118のウォーキングコースを完歩した筆者が、次のターゲットとしてさっぽろ健康スポーツ財団や札幌歩こう会、その他民間の機関などが設定した日本ウォーキング協会認定の25(平成22年8月現在)のイヤーラウンドコースを巡ろうとするものである。 

 コース名がますます長くなります。ブログのタイトル名としては完全に失格ですね。今回は長い長~い18キロメートルのコースに挑戦しました。
 
 酷暑のために登山もウォーキングも控えていましたが、暑さもやや一段落した感のあった9月4日まずはウォーキングから再開しました。
 コース名からも想像されると思いますが、8月末に歩いたコースとかなりの部分が重なっていて、カッコ書きの【平和の滝】を往復するところが今回のコースの特長です。

 コースの前半は8月末に歩いた【琴似発寒川から西野緑道を辿る自然豊かな散策路コース】と全く同じです。つまり、大倉山小学校、札幌彫刻美術館、浄国寺、山の手橋を経て、琴似発寒川遊歩道、西野緑道までの約5kmまでは全く同じでした。
 前回と違う情景をカメラに収めようと目を皿のようにして歩きました。その成果(?とは言えんなぁ…)を羅列します。

 スタートして直ぐにある大倉山小学校はフェンスのところに「豊かな自然と文化の薫る学校」と大書した看板が掲示されていました。そういえば私も某小学校に勤めていたときに「あふれる笑顔 ひまわりの花咲く ○○小」というスローガンを作成し、学校の壁に掲示していたことを憶い出していました。

        

 今回もまた宮の森地区の豪邸を一邸だけ写真で紹介します。

        

 浄国寺の丘の途上にある墓地から琴似、発寒方面の街を望んだところです。

        

 琴似発寒川の河畔ではディキャンプを楽しむ家族やグループが目立ちました。

        

 今回も西野緑道の鮮やかな光景を切り取ったものを一枚。

        

 西野緑道を離れてからは私にとって新しい道に入り、「平和の滝」を目ざします。琴似発寒川左岸の遊歩道を鮭が遡上するようにひたすら上流に向かって歩き続けます。
 この日は土曜日だったこともあり時折ランニングの練習をしているランナーや、散歩するご夫婦に出会いました。

        

        
        ※ 琴似発寒川に架かっていた「やまなみ橋」です。橋の上部
         を見ると、左右非対称で山並みを表現しているようです。

 やがて河畔の遊歩道を離れ、一般道を歩くこと約1Km。札幌もここまで奥深く入ると人家はまばらとなり、目立つのが産廃業者です。中には廃棄物を利用して写真のような飾り(?)を入り口に取り付けた業者もありました。

        
 
 そうした産廃業者団地を横目に見ながら目的地の「平和の滝」に到着しました。ここまででコースの半分9Kmを歩いたことになります。(次回後編をレポートします)

        

《ウォーク実施日 ‘10/09/04》

民主党代表選立会演説会

2010-09-09 18:56:18 | 講演・講義・フォーラム等

 攻める小沢と守る菅といった構図か。一万人を超える大聴衆を集めて民主党代表選挙の立会演説会が本日午後3時から大通公園で行われ二人の演説を聴いてきた。 

        

 政治的な話題は当ブログにおいては御法度としている。
 しかし現在国内において最もホットな話題を提供している民主党代表選の立会演説会が札幌で行われるとあっては、野次馬根性丸出しで聴かねばなるまい。
 政治的な話は抜きにして、演説会の様子を野次馬レポートしてみる。

        

 演説会開始一時間前に会場に到着したのだが、すでに多くの聴衆が詰めかけていた。関心の高さを示すように報道陣のカメラもズラーッと砲列を敷いていた。

        

 一人だったこともあり、すでに多くの人が芝生の上に座っている中の隙間をうかがい写真を撮るにはまあまあのポジションを確保した。(私は規制された柵の内側に陣取った)
 
 炎天下(と言っても陽の光は多少和らいだが…)に一時間立ち尽くし、背中に汗をかきながら二人の登場を待った。
 待っている間にどこかの放送会社の報道陣からインタビューの申し入れがあったが、丁重にお断りした。
 その間も続々と聴衆が集まってくる。柵の外側は通路として警官が注意を促していたのだが、開始時間が近づくにつれて警官の注意をきかず策の外側も聴衆席と化してしまった。
 
 ちょうど午後3時、菅直人氏、小沢一郎氏の両候補が登場した。
 熱狂的(?)な小沢支持者から小沢コールが起こる。
 演説は小沢一郎氏、菅直人氏の順でそれぞれが15分間の演説を行った。
 具体的な演説内容は新聞などに譲るとして、私なりの印象を記すと前記したように「攻める小沢と守る菅」という構図と映った。
 小沢氏は現政権(菅政権)の弱点を突き、「自分なら絶対やる!」という決意を力強く訴えた。対する菅氏は北海道での演説を意識し、北海道の産業の振興を引き合いに出しながら具体的な施策を次々と提案した。
 敢えて二人の演説を色分けすれば、「理念の小沢 VS 具体策の菅」ということになろうか。

        

        

 聴衆の熱狂度では小沢氏の支持者の姿が目立ったが、拍手の数では優劣をつけ難い状況だった。ただ、小沢氏の演説が終わったとたん、聴衆席の中央部から何人かの人が立ち去った姿は見苦しかった。

 一週間後には二人のどちらかが日本のリーダーとなるわけだが、二人の演説ともそのヤル気が伝わってくる迫力だった。その任についてもそのヤル気と迫力だけは失ってほしくないと思った…。

        


健康機能飲料 スーパーⅤ

2010-09-08 12:13:51 | 札幌(圏)探訪
 見慣れぬ飲料水の自動販売機が目に入った。見慣れていないのは私だけかもしれないが、それは健康機能飲料の販売機だった。

              
        ※ こんな自販機私は初めてでしたが、札幌市内にたくさんあるのかな?
 
 某日札幌の街を歩いていると見慣れぬ飲料水の自販機が目に入った。(もうかなり出回っているのかもしれないが、少なくとも私は初めて目にした)
 赤、ピンク、オレンジ、白と、派手な色合いの飲料が入っているボトルが並べられている。
 近寄って見てみると、どのボトルにも「vitamin water」の文字が見える。
 料金は1本200円とあった。
 興味をもった私は一本買い求めてみることにした。
 あまり派手な色では街を持ち歩けないと思い、白い飲料が入ったボトルを買い求めた。

              
        ※ 実用として半分くらい飲んでしまったために白い色は下の部分だけですね。

 ボトルに張られた商品名には、vitamin waterの文字のほかに「スーパーV レモネード(ビタミンb6+ナイアシン)グラソービタミンウォーター」とあった。どうやら健康機能飲料のようである。
 その商品についてボトルに書かれてあった文章が面白かった。それで当ブログでも取り上げてみようと思ったのだ。その文章とは…。

人はスーパーって言葉に弱い。思えば、マンにスーパーがついただけで世界を救うヒーローが誕生しちゃったし、カーにスーパーがついたら、男のロマンが満載だし、スターにスーパーがつこうもんなら、ギャラなんて一気に10倍くらいになるって話ですよ。いやー、すごいな、スーパー。そういえば、辞書で【super】を調べてみても、ちゃんと「すごい」って書いてあるし。すごいです。
              
それじゃあ、もしもVにスーパーがついたらどうなるんでしょうか。その名もスーパーV。何がスーパーって、ビタミンb6とナイアシンが一度に補給できるんですよ?しかもレモネード味。それにしても、名前と味に全然カンケーがないっていうのも、ある意味すごいな…

              
        ※ サツエキ北口でJRタワーを背景にして記念写真(?)です。
 
 こんな週刊誌の片隅にでも書かれるような文章が、飲料のボトルに書かれてあることにある種の時代を感じる。また、それを面白がっている自分もいる。
 他のボトルにはどんな文章が書かれてあるのかと気になってしまう。それが戦略か?
 ところで肝心の味のほうだが、私には全くスーパーな味ではなかった。そのことを製作側も文章の中で断っていますもね…。
果たして多くの人の支持を集めるのだろうか?コカコーラさん大丈夫?

 という、街角で見つけた他愛ない話題でした。

              
        ※ 物好きな私は実はそれからもう一度その自販機のところに
         赴きました。そして今度は最も売れているらしい(?)赤い色
         の飲料「パワーC」を購入しました。しかしやはり私の口には
         合いませんでした。大丈夫かなぁ~、コカコーラさん。

札幌の自然って結構面白い!

2010-09-07 21:43:17 | 札幌学 & ほっかいどう学
 過日、本ブログで「ボランティアガイド養成講座」を受講するとレポートしたが、その後真面目に講座を受講している。これまで二度にわたって「札幌の自然」について学んだ。その概要をレポートすることにする。

        
        ※ パワーポイントを使って「札幌のおいたち」を詳しく、やさ
         しく説明いただきました。
 
 講座は座学とフィールドワークから成っているのだが、初めは二度とも座学であった。
 8月25日は「札幌の自然~植物」、9月1日「札幌の自然~地質」というテーマの講義だった。講師はいずれも札幌市博物館活動センターの学芸員の方が担当したが、二人とも専門的力量はもちろんのこと、伝える力も備えていて、なかなか興味深い内容だった。

 植物に関しては気候の変動とともに植物相も変化を繰り返してきたということだが、現在の北海道は「冷温帯と亜寒帯が接する地域」にあり、その境目がちょうど札幌を含む石狩低地帯の辺りにあたるということだ。したがって札幌を南限・北限とする植物も数種類あるとのことだった。

 植物は本来、気候によってその植物相が決まってくるのだが、最近は人為的な原因によって植物相が乱されてきているとも指摘した。それは人の往来、輸出入の増大によって移入される植物の種が増えてきたということだ。
 人の往来、物資の輸出入が増えることは歓迎されることであるが、研究者たちにとっては難しい時代だということを認識させられた。

        
        ※ 札幌の地質についての講義を担当した古沢学芸員です。

 地質の話で面白かったことは、日本列島の生成を学ぶ中で北海道が三つの部分(ピース)が寄り集まって出来ているということを知ったことだ。これは初耳だった。

 また、札幌の市街地が豊平川扇状地の上に形成されていて、その扇端部をJR函館線が走っていることは知っていた。しかし、歴史的にはその扇端部がもっと先まで伸びていてその後その部分が海水に侵されて湿地帯となってしまったが地質的にはしっかりしているためにその昔の扇端部付近を高速道の札幌新道が走っているそうだ。

 また、地質学の世界では豊平川河畔で発見された「サッポロカイギュウ」の化石は世界のカイギュウの進化発展を語る上でエポックメーキング的な発見であったということだ。

        
        ※ 実際に発掘されたサッポロカイギュウの化石の一部です。

 このように私の知らない“札幌”を見つける喜びを感じさせてくれる講座である。
 私の「札幌を知る」旅はまだまだ続きそうだ。

3メートル85センチ

2010-09-06 14:44:03 | その他

 この数字は何の数字だと思われますか?
 私のブログに連日のようにアクセスしていただいている方はあるいは想像されたかもしれません。私が育てていたヒマワリの背丈が今日計測したところ3メートル85センチになっていたのです。 

              
        ※ 高さ1メートル80センチの脚立の上に立っている私です。
         ヒマワリの花は私の頭上よりかなり上に見えます。3メートル
         85センチを想像していただけるでしょうか?

 道立近代美術館の前にART文字とともに5本のヒマワリを植えて育てていました。
 ヒマワリの種類はジャンボヒマワリといって、神戸の知人から種を取り寄せたものです。
 5月中旬に播種以来、ヒマワリはグングンと背丈を伸ばしていきました。
 肥料を施したり、水不足気味のときは家からせっせと水を運んだりしてお世話もそれなりにしました。今年の異常な暑さもあるいはヒマワリには良かったのかもしれません。

 2週間ほど前に計測したとき、3メートル10センチと目標にしていた3メートル超えを実現できてホッとするとともに、どこまで大きくなるのか「花が咲かないようにと」と願いながら期待をもって見つめていました。
 ところが先日小さな花を付けているのが分かりました。花を付けてしまうともう背丈は伸びないのです。

 そこで今日、大きな脚立を借りてマンションの管理人さんにお手伝いねがい背丈を計測してみたところ3メートル85センチあったのです。これは私にとってはかなり嬉しい数字なのです。
 これまでの私の記録は3メートル32センチでしたから、約50センチも記録を更新したことになります。
 近い将来の4メートル超えが現実味を帯びてきた感じがします。
             
 今日は単純に私の喜びをブログでレポートしました。


札幌Cafe紀行 30 HANABOW

2010-09-05 19:11:31 | 札幌Cafe紀行
 Café HANABOWは小別沢トンネルの近くの市内からはずいぶん奥まったところにありました。ごく普通の民家風の建物で注意していないと見過ごしてしまいそうなCaféでした。

 札幌ウォーク Ⅱで宮の森周辺をウォーク中にこの店を見かけ、ちょうどお腹も空いていたので休憩を兼ねて小腹を満たすことにしました。
 店はご覧のようにごく普通の民家風で、派手な看板もないので危うく見過ごすところでした。

        
        ※ ご覧のように外観は普通の民家と変わらない外観です。

 エントランスが変わっていました。
 入り口のドアに鎖がかかっているのです。確かに「OPEN」と表示してあるのに、と思いつつよく見るともう一つの小さなドアがあってそこから店内に入るようになっていました。

        
        ※ 入り口は大きなドアではなく、鏡の部分の小さなドアです。

 店に客はなく、オーナーの方(女性)も私が入店してから二階から降りてくるというなんとものんびりとしたカフェでした。
 オーナーの方は陶芸を本業としてやっていて、その展示場も兼ねてCaféをやっているといった感じでした。
 Cafeで使用される食器はもちろんオーナーが手がけた器が使われています。

        
        ※ 店内にはオーナーの陶芸作品がたくさん展示されています。

 私がオーダーしたのは、「本日のパンプレート」(450円)と暑い日だったためにポリシーを曲げて「アイスコーヒー」(500円)にしました。
 パンプレートは天然酵母パンを軽くトースターで炙って、それにディップとペーストを添えたものです。酸味の効いたディップがパンにとても合っていました。
 アイスコーヒーのほうは、まあそれなりにという感じでしょうか…。

        
        ※ パンの向こうには左側からジャム、ディップ、ペーストの順です。

 他に客がいなかったこともあって、フレンドリーなオーナーとウォーキングのことなどで盛り上がりました。
 店名の「HANABOW」は、オーナーの花田さんの名をもじって学生時代から友人に呼ばれていた愛称「花ぼう」を店名にしたということでした。
 市街地から離れた隠れ家的な「HANABOW」は一度訪れてみたいCaféの一つかもしれません。

        
        ※ アイスコーヒーです。右側の茶色のものはお手拭です。

【HANABOW データ】
札幌市中央区宮の森2-16-9-25
電  話 011-613-7217
営業時間 12:00~20:00
定休日  月・火曜日
座  席 12席(うち20席はテラス席)
駐車場  あり(4台)
入店日  ‘10/08/26

映画 24 氷雪の門

2010-09-04 17:28:44 | 映画観賞・感想

 映画は1974年に製作されたにもかかわらず公開が中止され今日まで眠っていた。その名作が36年の時を経てようやく劇場公開された。樺太真岡郵便局で働く電話交換嬢たちの最後を描く映画である。

              
 
 酷暑の気候から逃れるために二日続けての映画館通いとなった。

 映画「氷雪の門」は1974年に5億数千万円もかけて製作された当時としては超大作だったのだが、公開を前にして(実際には僅かに公開されたようだが)ソ連の圧力によって公開が中止されたといういわくつきの映画である。
 その経緯から公開となった今年「ぜひ見たい」と思っていた映画だった。
 私は9月1日(水)シアターキノに足を運んだ。

 映画はなるほどソ連が圧力をかけたくなるような内容だった。
 というのも、8月15日に日本は降伏したことによって終戦と考えたが、ソ連側はその日を終戦とは考えず戦闘を継続したことによって樺太在住の日本人の多くが犠牲者となり、その中でこの映画のヒロインである9人の電話交換嬢たちが8月20日に悲劇の最期を遂げたという内容である。

 この終戦に関する行き違いをごく簡単に整理すると、以下のようになるようだ。
 日本は戦局の悪化に鑑み、8月14日にポツダム宣言を受託して降伏、その事実を翌8月15日玉音放送によって全国民が知ることとなった。つまり日本側はそれをもって終戦と考えた。
 しかし、ソ連は8月9日に日ソ中立条約を破棄し満州や樺太に侵攻中であった。そうした事情も背景にはあったと思われるが、日本の降伏を終戦とはとらえず侵攻を続け、樺太を制圧したのだった。ソ連が終戦としたのは日本が戦艦ミズーリ号艦上で降伏文書にサインをした9月2日であるとしている。

 奇しくもテレビでは、ロシア(旧ソ連)が極東の都市において9月2日に大々的に終戦記念式典を行ったと報じていた。
 そこに政治的な臭いも感ずるのだが…。

 いずれにしても映画は戦争に翻弄される庶民の悲惨さを十二分に描いた内容だった。
 こうした映画を通して戦争というものがいかに愚かな行為であるかを一人でも多くの人に実感してもらうことがこの映画の持っている使命だろう。


さようなら東宝公楽

2010-09-03 15:09:32 | ステージ & エンターテイメント
 また一つ映画館が消えてしまった。私自身は一度も行ったことのなかった映画館だったが、最後の営業となった8月31日(火)足を運んでみた。

 ススキノに映画館なんてあったっけ…?。
 その程度の認識だったが、新聞報道でその閉鎖を知った。
 1921年、ススキノで創業というから90年の歴史を誇る映画館だったようだ。

 最後の上映作品は黒澤明監督の「天国と地獄」と比較的新しい作品の「ALWAYZ 三丁目の夕日」 の二作品だった。
 当日はこの二作品が500円で提供された。
 私のような暇人、酔狂人がたくさん集まるのではと思いながら映画館に入ってみたのだが、それほどではなかった。閉館サービスのことが知れ渡っていなかったのではないだろうか。

 初めて入った館内はとても大きくて驚いた。資料を見ると定員470名で北海道でも随一の広さだったとか…。最近のシネマコンプレックスのような細切れのスクリーンに慣れた者には大きなスクリーンが爽快にさえ見えた。
 最後とあって報道陣も取材に見えていたが、取材を受けた近くの人が「この映画館は入れ替え制などなく、いつ入って、いつ出ても良いところが外の映画館と違って良かった」と言っているのが聞こえてきた。

 映画の方は二作品とも名作として評価の定まった作品だったから、大いに楽しむことができた。
 その一つ「天国と地獄」は1963年(昭和38年)公開というから約半世紀前の作品である。もちろん白黒映画なのだが、興味深かったのはその後大成する映画スターがキラ星のごとく登場していたことだ。
 例えば、主役、準主役級だった三船敏郎、仲代達矢、香川京子、三橋達也、木村功、加藤武、山崎努などは、この映画でも主要な役を演じており既に当時から名を成していたように思われる。
 ところが端役のような中に、その後大成した人たちがたくさんいるのだ。例えば、田崎潤、伊藤雄之助、志村喬、名古屋章、千秋実、北村和夫、大滝秀治、東野栄治郎、などなど…。その後の活躍を思うとキラ星のごとく並んでいるといえる。映画通ではない私が見落としている俳優もいるかもしれない。
 それだけ黒澤監督は人を呼ぶカリスマ性があり、また俳優を育てる力をもっていたということなのだろうか? ただ一つ気づくことは、大成したといっても顔ぶれをみるといずれもバイプレイヤーとして名を成した人が多いということだ。このあたりに黒澤監督の好みのようなものが見え隠れしているようにも思えるのだが…。

 札幌からまた一つ、古き良き映画館が消えていった…。

※ 私としたことが当日カメラを忘れてしまった。したがって写真なしの地味なレポートになってしまった。

中島公園の彫刻

2010-09-02 13:30:35 | 札幌(圏)探訪
 これまでなんとなく訪れていた中島公園だったが、注意深く見てみると実にたくさんの彫刻作品が点在していることを再確認した。
 
 同年代の仲間で作る「オヤジの仲間づくり21の会」の基本コンセプトは「札幌(北海道)を知る」である。そのコンセプトに基づき例会を重ねているが8月例会(8月28日開催)として当番幹事が選んだのは「中島公園」だった。
 当番幹事はテーマとして次の2点をあげた。
  ① 中島公園内の歴史的建造物に触れ、歴史的価値を知る。
  ② 屋外彫刻を鑑賞し、彫刻に慣れ親しむ。

 靖国神社、豊平館、八窓庵などの歴史的建造物についてのレポートは別の機会に譲るとして、今回は公園内の彫刻作品だけの写真レポートをすることにする。

 彫刻探訪は中島公園の南側、地下鉄「幌平橋」駅のところから始まった。
まず、最も南側に位置していたのは、小田襄作「風景の夢」である。

        

 ステンレス板が周りの風景を映し出す効果も狙ったような作品であるが、鳥の糞などで汚れているのが残念だった。

 続いて、松本純一作「みどり子ファミリー」だったのだが、なぜか撮影を忘れしまった。子どもを象った作品であるが、石造りの作品の頭部分に色鮮やかな花が栽培されている野が印象的だった。
 そしてその近くの芝生の広場に山内壮夫作の4つの作品がサークル上に並べられていた。
 最初の作は「母と子の像」

         

 続いて「笛を吹く少女」

         

 三つ目が「鶴の舞」

         

 最後が「猫とハーモニカ」であった。

        

 並べられた4つの作品は素材がコンクリートのような素材のため、耐久性に問題はないのだろうかと少し心配になった。

 続いては、札幌市コンサートホール「キタラ」の前に鎮座する安田侃作「相響」である。

        

 安田氏の作品に共通する白大理石と曲線を生かした作品である。

 次に、パークホテルに近い菖蒲池の縁に立っていたのは小野健尋作「のびゆく子等」である。

        

 中島公園の北端に近い所に二つの作品がある。
 一つは、山内壮夫作「森の歌」という大きな作品である。

        

 この作品は、1958年に開催された北海道博覧会の開催を記念した作品ということだ。

 そして最後に中島児童会館の横に設置されていたのが林正美作「ヨットと方向」という作品だった。

        

 私たちが8月28日に見た作品は以上だったが、その他にも朝倉文夫作「木下成太郎像」、會田雄亮作「春悠々」、佐藤忠良作「帽子‘92」などの作品が中島公園には展示されているという。
 中島公園は思った以上に彫刻作品の宝庫だった。

北海道日本ハム球団の課題

2010-09-01 13:33:37 | 講演・講義・フォーラム等
 順風満帆に思える北海道日本ハムファイターズ球団の経営だが、その球団にも大きな課題があったとは…。その課題とは? 

 8月26日(木)夜、札幌商工会議所主催で「スポーツビジネスと地域の共生」というテーマでプロ野球球団関係者などのパネルディスカッションがあると知り、興味が沸いたので参加してみようと北海道経済センタービルに赴いた。

        
        ※ スポーツビジネス界をリードする有能なビジネスマンと映った荒木氏

 パネラーは楽天野球団取締役副社長の池田敦司氏、北海道日本ハムファイターズ事業推進部長の前沢賢氏、北海学園大学教授の小田清氏、そしてコーディネーターは前ロッテ球団執行役員事業本部長を経て、現在スポーツマーケティングラボラトリーを率いる荒木重雄氏という布陣だった。

        
        ※ いまひとつ主張が伝わってこなかった小田氏
        
 4氏からプロ野球の経営についていろいろと教わることが多かったが、現在のプロ野球のビジネスというのは、球団事業経営と球場経営の二つから成り立っているということだった。
 そしてパリーグにおいては、日本ハムを除いた5球団は球団事業経営と球場経営を一体化して行っている。それに対して日本ハムの場合は球団事業経営(ソフト面)は日本ハムが、球場経営(ハード面)は〔株〕札幌ドームが行っている実状だそうだ。
(ちなみにセリーグは、巨人、横浜、ヤクルト、中日が日ハム同様球団事業だけを経営している。広島は一体経営。阪神は特殊な形態)

 球団事業経営と球場経営が別な場合によるデメリットは何かというと、プロ野球が地域貢献事業と位置づけたときソフト面、ハード面を一体化したトータルサービスができないというデメリットがあるとのことだった。

        
        ※ プロ野球界のビジネスモデルを改革し注目を浴びる池田氏

 ここで新規参入ながら革新的な球団経営を行いビジネスとしても成功しつつある楽天野球団の実例が池田副社長から紹介された。
 楽天野球団は球場をボールパークと位置づけ、野球はもちろんのこと、野球以外でも楽しめる要素を次々と球場あるいは球場周辺に仕掛けて来場者を楽しませているということだった。
 そして池田氏はプロ野球が地域に与える効果を次のように提示した。
《地域経済に与える効果》
   ① 集客波及
   ② 自家消費
   ③ 関連消費
《都市(仙台市)に与える効果》
   ① シティセールス
   ② 地域価値向上
   ③ 施設価値向上
 《地域住民に与える効果》
   ① マインドUP
   ② 青少年健全育成

        
        ※ 若いながらも厳しいビジネス界に生きている証か主張がはっきりしていた前沢氏

 そして日ハム球団の前沢氏は、「現在は日ハム球団のコンテンツのソフトしかサービスできていない現状である」、「ソフトとハードの融合こそが、より地元へのサービスとなる」と強調しました。

 日ハム球団側から見れば確かに言っていることは分かるのだが、一方別な角度から見ればいろいろと課題もあるように思えた。
 果たしてこの問題は今後どのように推移していくのであろうか?
 興味深く見守っていきたい問題である。