津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

有吉家文書解説‐「年中行事抜粋」(三十五)窺帳奥書左之通

2021-09-06 08:04:38 | 有吉家文書

  ○窺帳奥書左之通

一、奥書者総而御奉行等執筆之紙より相認候 次之紙より書出し候而者縁切レ不宜 右之通可仕且切継等も不苦候得共其所ニ
  ハ印形用置候様先年従
少将様被仰出候事
  奥書は総じて御奉行等執筆の紙より認め候、次の紙より書出しては縁切れ宜しからず 右の通り仕るべし、且切継ぎ等でもよいが、其の所には印
    形を
用いる様、先年少将様(齊茲)より仰せ出れたる事
     印形之ヨカミ等少シ之麁抹は被遊御免度 且切継之儀茂弥以其通被仰付度 文化十一年十月十八日 監物より奉窺
     其通可致旨 尤切継ニハ印
形用候ニ不及段仰出候事
     印形のよがみ等少しの麁抹は御免あそばされたく、 且切継のことも弥以て其通り仰付けられたく 文化十一年十月十八日 (米田)監物よ
      り窺いたてまつり其の通り致すべき旨 尤切継には印形を用いることに及ばぬこと仰出される事

一、御奉行執筆之月付者奥書之月付越ニ相成候儀も有之候得共 夫々無構復議定日之通相勤認候事
     但御奉行ハ年号と月迄認 同席ハ年号月日認候 尤御在府ハ同席之方茂日付無之候事
  御奉行執筆の月付けは奥書の月付越に成ることも有れば、 夫々構いなく復議定日の通り相勤め認ためる事
     但御奉行は年号と月迄認め 同席(家老)は年号月日認める 尤御在府中は同席の方も日付は無い事
一、着座以上并御奉行副役 御目附之外は八代ニ不及相談連名省キ候 尤出府中者同席並ニ連名印形有之候事
     但三家嫡子見習ニ罷出候迄ハ連名無之候本文着座已上御奉行 御目附之窺ハ自筆之事
  着座以上并御奉行副役・御目附の外は八代(松井家)に相談におよばず、連名を省く 尤出府中は同席並ニ連名印形有るべき事
     但三家(松井・米田・有吉)の嫡子見習に罷り出る迄は連名は無く、本文着座以上御奉行 御目附の窺は自筆の事

  ○自筆伺帳認様左之通

一、帳面者中折仮綴ニ〆伺箱ニ入佐弐役差上候事
  帳面は中折仮綴に〆、伺箱に入れ佐弐役に差上げの事
一、仰ノ字ハ一行之内可被ノ字計有之時は其下ニ欠をいたし相認候 其餘字数書下ニ有之節ハ 惣而次之行ニ上認候事
     但思召御意召仕等右ニ準
  「仰」の字は一行の内「可被」の字計り有る時は其下に欠をいたし認めること、其餘字数書下に有る節は 惣じて次の行に上げ認める事
     但「思召」「御意」「召仕」等右に準ずる
一、平常之伺物者惣而禄高相認候得共病死跡ハ一ツ書 并父之禄高等不認子之姓名之右ニ肩書左り之下ニ歳付認候事
  平常の伺物は惣じて、禄高を認ためる共病死跡は一ツ書 并て父の禄高等は認めず子の姓名の右に肩書左の下に年令を認める事
一、隠居家督ハ禄之下ニ親姓名を認子之姓名歳ハ僉議之書中ニ加候事
  隠居家督は禄の下に親の姓名を認め、子の姓名・歳は僉議の書中に加える事
一、御中老已上右同断之節ハ 親之姓名等前条之通ニて隠居可被仰付哉之段相認其次ニ別ニ一ツ書なしニ子之姓名肩書歳付
  出来家督可被
仰付哉之段右書相認候事右之外相認様別冊ニ有之
     御一門衆隠居家督ハ帳ニてハなし 惣而半切ニ認殿を加ル 但願書茂半切也右自筆物奥書左之通
  御中老以上右同断の節は 親の姓名等前条の通にて隠居仰付らるべき哉のことを相認め、其の次に別に一ツ書なく二子の姓名・肩書・年齢・出来
    家督仰付けらるべき
哉のこと、右書相認める事右の外相認め様は別冊に有ること
     御一門衆隠居家督は帳ではなく 惣じて半切に認ため「殿」を加る 但願書も半切である、右自筆物奥書は左の通

一、御中老以上之伺右同席中連名ニ而大御奉行 大御目附連名無之候こと
  御中老以上の伺い、右同席中連名にて大御奉行 大御目附連名は無いこと
一、御備頭 御留守居大頭之伺 右同席中大御目附 大御奉行連名有之候こと
  御備頭 御留守居大頭の伺い、 右同席中・大御目附・大御奉行連名あること
一、大御奉行之伺右同席 大御目附迄右之通ニ而自筆之認様并奥書之いたし様等別帳ニ規則有之候 且又索引茂有之 惣而御
  用番箱ニ入居
候之事
  大御奉行の伺い右同席・大御目附迄右の通にて自筆の認め様并奥書をいたし様等、別帳に規則有ること、 且又索引も有り惣じて御用番箱に入れ
   居く事

一、佐弐役執筆之伺帳ハ一同復議御用番一名之事
  佐弐役執筆の伺帳は一同復議御用番一名の事
一、被仰出相済候跡 伺之帳ニハ自筆窺ニハ何年何月連名御中小姓已下に候得者御用番一名之事
  仰せ出され済んだ後 伺の帳には自筆窺には何年何月連名御中小姓以下のことであれば御用番一名の事
一、独禮已下之選挙方伺ハ奥書等ニ不及遂巡覧候迄ニ候事
  独禮以下の選挙方伺は奥書等には及ばず巡覧遂げる迄の事

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■What A Wonderful World

2021-09-06 06:44:48 | 徒然

 私はオリンピックの開催については積極的賛成派ではなかったから、複雑な気持ちで眺めてきた。
無観客の中、それぞれのアスリートの躍動には心打たれるものがあった。
コロナ禍の中という不幸な環境の中、日本のおもてなしが外国のアスリートに多くの感動をあたえ、笑顔の中で帰国されたことがなによりであった。
パラリンピックは障害を持つ方々に大いなる希望をもたらしたことだろう。
団体競技に於ける活躍ぶりには、そう多くはないと思われる競技の頻度を思うと、よくぞここまでまとまって戦われたと敬意を表したい。
オリンピックにしろパラリンピックにしろ、コロナがなければどんなに素晴らしい試合が見られたろうかと思うと残念の極みである。
パラリンピック閉会式に於ける「What A Wonderful World」は私も大好きな楽曲で、思わず涙してしまった。
アスリート諸氏にとっても、心打たれるものであったろう。
三年後のパリ大会を目指して、また練習が始まる。また大いなる躍動を期待したい。

 

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