津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■秋の夜長は「どうする家康」よりも・・

2023-10-23 10:24:02 | 書籍・読書

 今年の大河ドラマはほとんど見なかった。ジャーニーズ問題で揺れた一年だったが、「どうする家康」もNHKの忖度がおおいにあったのではないか。
見て居られるのはジャニーズ不安ばかりではない。先年の「麒麟が来る」は大いに楽しんだが、歴史ドラマの本来あるべき姿を取り戻してもらいたいものだ。

                                                   

 ということで、ニュースを見たら部屋にこもり「読書でもすべえ」とばかり、昨晩は内田百閒の「贋作吾輩は猫である」を開いた。文庫本282頁を少々斜め読みもしながら読了した。
頭から「贋作」と断わりながらの作品だが、百閒先生は漱石の弟子とは言いながらその間は五年ほどだというが、師匠愛に満ち溢れているように思われる。
1906年に水瓶に落ちて這い上がってきたら1943年だったというのだか、登場人物は相変わらず面白い登場人物が珍妙な世界を繰り広げている。
読み進めていると、これがまるで漱石先生の続編ではないかという錯覚さえ起こしてしまう。
百閒先生の作品はそう多くは読んでいないが、ブックオフでも覗いて文庫本を仕入れてみようかと思っている。
それでも来年の大河ドラマには少々期待している私である。

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■松本喜三郎と江島栄次郎

2023-10-23 06:49:20 | 花押

 ある人が電話をしてきた。「谷汲観音のモデルは江島さんの婆ちゃんがモデル」だと云われる。
そして谷汲観音は「江島栄次郎という人が作った」という、私の知識の埒外の話で当惑してしまった。
浄国寺にある「谷汲観音像」は、有名な生き人形師・松本喜三郎の作品として世界的にも有名である。

                    松本喜三郎

 関東圏で2019年4月30日に放映された「なんでも鑑定団」に松本喜三郎の生き人形が出品され、3500万円という途方もない値段がついている。
その時の内容や審査員の話を同番組のデータベースで見ることが出来る。

 ふと浄国寺の「谷汲観音像」や、来迎院の「聖観世音菩薩像」などは如何ほどの値段になるのかしらんと思ったことである。
明治31年、谷汲観音像を修復した弟子・江島栄次郎の事を紹介する、明治42年の九州日々新聞の「松本喜三郎の話」を見つけ出した。
これ等の作品は大阪その他外国での展覧会にも望んでいるが、松本喜三郎は世界的評価を得ているが、彼の作品だとされる「谷汲観音像」は、江島の大掛かりな修復により甦ったもので「松本喜三郎作/江島栄次郎補修「谷汲【たにぐみ】観音像」と紹介されるように、まさに江島の作品でもあろうという評価さえある。
江島家には、観音様の面影は江島の死んだ妻の顔を移したものと伝えられ、よく似ているという。
先の九州日日新聞の記事の最期にはそのことを思わせる江島の話が載っている。
江島栄次郎の評価が見直されるべきではないのかと思う。

          

 

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