先月初めに藍の苗を植え替えしたのですが、その後は雨が続いて草取りや施肥などの管理できませんでした。久し振りに藍畑に行ってみました。すると、藍は根付いていましたが雑草が生い茂っていました。当然のことですが、栽培植物の藍よりも野生の草の方が勝っています。
草取りは雨が止んだ今しかできません。今回最初の草取りをしました。この暑さでは全ての畝の草取りを一度にできません。腰を下ろした草取り作業はとても辛いです。そこで数回に分けて草取りをすることにしました。少しでも楽になるようバケツの底に座って作業しました。
バケツの底に座って、藍間に生える草を取る
腰を下ろして除草をしていると、何か小さな物が飛び出ました。目をこらしてよく見るとアオガエルでした。小指の先より小さいので危うく踏みつぶすところでした。その小ささから推定するに、数日前にオタマジャクシからカエルになったばかりのようです。田んぼからこの藍畑に行き着いたのでしょう。
写真を撮った後、草むらに放しました。大人のカエルに成長して、来春には親カエルになって欲しいものです。小さな命を見ると、つい応援してしまいます。
もくもくと除草を続ける 極小のアオガエル 一畝の除草を終える
最初に苗を植え付けた畝は比較的藍がよく育っていました。藍を栽培するには適期があります。田布施の藍栽培歴を見ると、3月に種まきをして5月中旬には植え替えします。適期に栽培すると、今月中旬には葉を収穫できます。
今の育ち具合だと葉の収穫は7月下旬になりそうです。ただし、ほぼろ製作講習会と重なりますし、8月上旬に東京に帰省します。そのため、いつ葉を収穫しようと悩みどころです。8月中旬~9月上旬でしょうか。
良く育った藍、収穫可の葉 左端の藍の畝だけ今回除草
梅雨が明けないので思うように野良仕事がや草刈りができません。今回、雨が止んだ時を狙って緑綿の苗を畑に植えました。去年までは直播していましたが、どうしても根切り虫などの被害にあうことが多く何度も種を蒔き直すことがありました。そのため、洋綿(バルバゼンセ)と同じように緑綿もジフィーポットを使って苗を育てました。畑は雨に打たれて緩んでいましたが、湿っているためすぐに根が活着すると思います。後日、活着したことを確認して施肥しようと思います。
藍を育てている畑の横に緑綿の苗を植え付け
ところで、緑綿は収穫した時に薄い緑色をしています。しかし、しばらく経つと緑が脱色してきます。そのため、緑色の綿が収穫できたようで実は薄い茶綿ではないかと思います。また繊維の質もそれほど良くはありません。
以前茶綿などを栽培したことがありますが今は栽培を止めました。緑綿もあと数年栽培してみて、その後は洋綿(バルバゼンセ)だけを栽培しようと思います。繊維が長くしかも細いのでとても紡ぎやすいです。郷土館で紡ぎを実演する時に使っています。
育苗した緑綿の苗 植え付けた緑綿の苗
来月ほぼろ製作講習会を開催するにあたりサンプルを数点作ろうと思います。今回は買物籠やポシェットの底を縄で作りました。網目がよく分かるように赤い麻紐を使いました。実際には網目が目立たないよう普通の麻紐かたこ糸で作ります。以前作ったポシェットの一つの底はたこ糸で作りました。
本来ならば紐自体も綯って作れば良いのですが、今回は市販の赤く染めた麻紐を使いました。時間がたっぷりある時や全て自分で作りたい時は紐自体も綯って作ると良いでしょう。さて、底を編むのは円座を作る方法とほぼ同じです。最初が違うだけです。
最後の縄端をを編んで底がようやく完成
底の編み始めは底の両端の曲がる部分です。半円形に編むので、それに合わせてクルクルと麻紐を巻いて曲げます。6~8回巻けばよいでしょうか。後は編み方を調整します。ポイントは、買物籠かポシェットの底の二つある楕円の中心間を取ることです。または半円間を取ります。こればかりは説明が難しいので実際底を編んでもらって体得してもらうしかない気がします。
半円部にくるくる巻く 半円部を曲げて繋げる 二回縄を曲げて繋ぐ
さて、縄を巻きながら底を広くしていると、特に曲がる部分の網目の隙間が空いてきます。そんな時は余分に二度とから巻きします。すると、見かけ上網目が収まります。逆に網目が詰まりすぎる場合は一つ飛び越して編みます。このようにして8回程度縄を巻いていくと底部が出来上がります。買物籠の場合はさらに縄を巻き付けます。
網目をから巻きして網目を増す 完成した底部、右は完成ポシェット
去年、ケナフと呼ばれる繊維をとる植物を栽培しました。しかし、繊維を取る時間が無かったため採種するだけにとどまりました。そこで、今年は繊維を取って紐か縄を撚るだけはしてみたいと思います。そのため、去年よりもたくさん植えることにしました。最初、種をまいたのですが根切り虫にやられたのか発芽後がよくありません。そこで、苗を育ててから畑に植え付けてみることにしました。数日前の雨でどろどろの畑に間隔50cm位で苗を植え付けました。ちゃんと育つでしょうか。
苗箱で育てたケナフの苗を丁寧に植え付け
ケナフはとても高く育ち確実に2m以上に育ちます。そして、枝がほとんど出ず一本だけが伸びるのです。繊維の取り方がまだよく分かりません。まだ青いうちに皮を剥ぐのでしょうか。去年一度皮を剥いだことがありますが、クルミの皮を剥ぐ時のように裂け目を入れておくと剥ぎやすいようです。繊維がとても長いので継がなくても2m位の紐か縄が撚れそうです。
10cm位に育ったケナフの苗 雨でドロドロの畑に植え付け
今はクルミの皮を採集する季節です。冬に採集する時は、伐採してすぐに煮る必要があります。しかし、今は伐採してすぐにそのまま皮を剥ぐことができます。今のクルミの幹や枝はとてもみずみずしいです。切った幹や枝から水滴が垂れるほどです。そして、皮と芯の間を剥離しやすいのです。皮と芯の間に指を突っ込み、つなぎの服を脱ぐように皮を剥ぐのです。
ところでクルミの汁を煮て水分を飛ばすと甘いそうです。言わばメイプルシロップになるとか。煮ないまでも汁を舐めると心持ち甘いような味がします。いつかクルミの汁を集めてシロップを作ってみたいと思っています。
つなぎの服を脱ぐように、クルミの皮を剥ぐ
クルミの皮を剥ぐ前、どのクルミを伐採するか選びます。私の考えでは三年目の幹か枝がちょうど良い太さです。また、皮の厚さもちょうど良いと思います。しかも、真っすぐな幹や枝を選びます。選ぶとノコギリで切ります。切った幹や枝を広場に運んで不要な葉を取り除きます。そして、皮を剥ぐ幹や枝を1m位の長さに切断します。
切断する幹を選ぶ 不要な葉を切り落とす 枝に切れ目を入れる
今梅雨シーズンなので、皮を剥ぐとすぐに天日乾燥しなければなりません。乾燥しないとカビが生えます。私は、皮を丸めててクラフト小屋内で扇風機を使って乾かします。一度乾燥すると何年でも保存できます。皮細工したい時は水に浸して柔らかくします。そして、必要な長さ必要な細さに切って使います。
めくるように皮を剥ぐ 乾燥する前に皮を丸める
今年は綿の苗を鉢で育てていますが、子葉の上に小さな葉が出始めました。鉢の底から根も出てきました。鉢では狭くなったようですので畑に植え替えすることにしました。なお、鉢はジフィーポットのため鉢から抜かないでそのまま畑に植えるだけです。ジフィーポットは畑の中で堆肥として腐って土と混ざります。
普通の鉢だと苗を抜く時に根を痛めてしまいます。綿の苗を早朝に植え替え後、かんかん照りの夕方再度畑に行ってみました。綿の苗はピンと立っていました。葉も萎れていませんでした。
綿の苗をジフィーポットごと丁寧に植える
綿の苗を植え替える畑は小さな雑草がたくさん出ていました。そのまま苗を植えると、雑草の方がじきに綿を追い越します。そのため植え替え前に、耕運機で何度も耕運して雑草を根絶しておきました。
綿はよく育てば2m位の高さに育ちます。高さ30cm位に育てば除草する心配はありません。むしろ綿の日陰になって雑草が育たなくなります。
子葉の上に出た小さな葉 植え替えた綿の苗 最初丁寧に除草耕運
今回植えた綿はバルバゼンセ種です。8年前に知人が栽培したこの綿の種と、私が栽培した藍の種の交換しました。繊維がとても長い品種なのでとても紡ぎやすいです。以前日本の在来品種の綿を栽培したことがあります。日本在来の綿は梅雨などの長雨に強い反面やや紡ぎにくい感じがしました。バルバゼンセは梅雨に弱くて実がよく腐ります。そのため雨に当てない工夫が必要です。育てにくい反面、綿の品質がとても良いのです。栽培しにくいのですが、私はこの綿を栽培し続けています。
1.5m間隔で苗を植え付け ジフィーポットのまま植え付ける
よく育ったインド藍の苗を畑に植え付けしました。インド藍は熱帯でよく育つ植物です。日本では沖縄でしか栽培利用されていません。田布施町では6~9月しか育ちません。そのため、藍染めに使う葉を大量に収穫できません。ですが、叩き染めだけならば少量の葉でよく染まります。いろいろ試して藍成分であるインディゴを効率よく取れればと思っています。
育ったインド藍の苗を畑に植え付け
インド藍の良いところは害虫被害が無いことです。そして、猛暑は人間には酷ですがインド藍は良く育ちます。さらに、晩秋まで葉が青々としていることです。去年の成器塾、インド藍の生葉を使って叩き染めしました。今年は苗がよく育っているため、たくさんの葉を染めるために使えそうです。
よく育ったインド藍の苗 植え付け前に丁寧に耕運
鉈で大まかに駒の形を作ると、グラインダーで滑らかにけずりました。細かい粉が飛ぶので、扇風機を傍に置いてその粉を吹き飛ばしました。それでも、ズボンや腕に細かい粉が着きました。滑らかにした駒、にぎにぎすると手の平の気持ちの良い事。
体中に着いた粉を振り払った後、ヒートンを取り付ける穴を一つの駒に二ヶ所開けました。小さなヒートンですので、けがき針で穴を開けました。
完成した駒一組(六個)を編み台の背に載せる
ところで、駒は表皮は茶色で削った所は白色です。そのコントラストがとても気に入りました。今後この駒を愛用しようと思います。この駒は硬いクルミのためなかなか穴が開きません。またヒートンがねじ込みにくいこと。でも一度ねじ込むと少しくらい力を加えても外れません。耐久性は良好のようです。
グラインダーで磨く 茶と白のコントラスト 頂頭部に針で穴あけ
最後に駒底部に横断するように小さな穴を開けました。そして、その穴にタコ糸を通して両端を硬く結びました。これで、クルミ製の駒の出来上がりです。さっそく麻紐を駒に通して巻き付けました。持った感触がGoodな駒が仕上がりました。近いうちにほぼろを応用したわら細工製品を作ろうと思います。
ヒートンルを頂頭部にねじ込む 駒の底部に穴あけして糸を通す
前回は一畝だけ藍の苗を植え替えましたが、今回は植え替え体験にやってきた親子がいたので思いのほかはかどりました。四畝全てに苗を植え替えできました。まだ苗はたくさん残っているので、希望者があれば差し上げようと思います。今後は雑草を取ったり施肥したりの管理が中心の作業となります。七月終わりに最初の収穫をしようと思います。
植え替えた藍に水をかけた後、土寄せをする
さて植え替え体験ですが、最初に植え替えする畝作りです。平クワを使って筋を引くように溝を掘ります。そして、その溝にジョロで水をたっぷり与えます。晴天続きのため植え替え後に苗が枯れないようにするためです。次に藍の苗場から苗をスコップで掘り上げます。混じった雑草を取り除いて、藍を二株ごとに分けます。
次に湿った溝に苗を10cm間隔で置いて行きます。根が乾かないようにジョロで水をかけます。このようにしながらすべての溝に藍の苗を置いていきました。そして、根元に土寄せをします。最後に地面を平クワで優しくトントンします。これで植え替えが終わりました。
溝にジョロで水やり 藍の苗を掘り上げ 藍の苗を選り分け
江戸時代から明治時代にかけて、田布施町は藍染めが盛んで藍の栽培も行われていました。その紺屋の記録が郷土館に展示されています。藍染めした布を田布施川でさらしている昭和初期の写真も残されています。しかし、いつしか藍染めが廃れてしまいました。そして、藍染めが盛んな町だったことを知る人もいなくなりました。
何度も藍の苗を掘っては選別 藍の苗の植え替え終了、ご苦労様!
三月にシダを煮たついでにクルミの皮を剥がしました。その皮を剥いだ枝がたくさん残っています。クルミの枝はとても硬くて重量感があります。さらに皮を剥いでいるので表面はなめらかです。薪として燃やすのはもったいないので、ほぼろを作る時に使う駒(一組六個)に加工してみました。
一組六個の駒を製作途中、鉈でおよその形に整形
長めのクルミの枝を探して六等分にノコギリで切り分けました。硬いのか水分を含むためか、ノコギリが引きにくいです。一つ切り分けるとその都度鉈で大まかに整形しました。枝の片方を尖らせるように割り、下部途中を窪ませるように割りました。一つの駒を整形し終わると、次の駒をノコギリで切り分けました。
駒にしたクルミの枝 鉈で駒になるよう整形 窪みになるよう整形
ところで、鉈は子供の頃によく使いました。小学四年生から高校卒業まで風呂焚き当番でした。山から降ろした枯れ木を最初ノコギリで大まかに切り分けます。次に鉈や斧でさらに小さく切り分けるのです。その時の傷が手に残っています。
鉈を使った記憶が体に残っているようで、難なく駒を整形することができました。鉈を使ったことがない人に危険な作業です。今の子供は五感を使った体験が圧倒的に少ないです。個人的な事ですが、将来のモノづくり日本が心配でなりません。
駒を一つ整形するたびに枝を切る 大雑把に整形中の駒
ほぼろを編むための紐を藍染めしました。紐を藍染めする理由は、編んだ紐を目立たせるためです。網目が分かりやすい方がほぼろの編み方を教えやすいですし、教わる方も網目を理解しやすくなると思います。また、執筆中の本の原稿に網目の例を掲載しており網目を読みやすくしています。
紐を藍染めするついでに綿布を藍染めしてみました。今年度の成器塾でも藍染めを児童たちに体験してもらう予定ですが、その手順を確認する意味もあります。白い綿布を絞り染めしてみました。プロが染めるほどには濃くは染まりませんが、体験するには十分な濃さになることを確認しました。
綿布をたこ糸で縛って、絞り染めの準備
藍染めは水温が高い方がよく染まります。そのため、鍋に入れた水をコンロで温めました。並行して去年の秋に収穫した藍の葉をミキサーにかけて粉砕しました。それを暖めた水に入れて混ぜました。しばらく温めた後、還元剤などを入れました。それをぐるぐると混ぜていると水の表面が虹色になります。その時を狙って紐や綿布を浸しました。
黒い藍の葉を取り出す ミキサーから鍋に ようやく藍染液の完成
綿布はそれなりに藍色に染まったのですが、麻紐はそれほど濃くは染まりませんでした。麻は元々茶色なので青くは染まりにくいようです。見た目、色が少しばかり青くなったかなー?です。今後、この紐を使ってわら細工をしようと思います。
この一年の間にわら細工のメニューを増やしました。丸座布団,ポシェット,買物籠,猫ちぐら,リュックサックなどです。基本はほぼろですが、それを卒業してから好きなわら細工に進んでもらおうと思っています。
藍染め液から紐を取り出す 濃くはないものの染まった綿布
去年ケナフを育ててみました。繊維にしようと思っていましたが、時間がなくて種子を採取しただけで終わってしまいました。ケナフは2m近く背が伸び、しかも枝分かれしないため長い繊維が取れそうです。枯れた茎を試しに水に浸した後に叩いてみました。すると、茎の中心部はボロボロですが、茎の円周部は長い繊維が取れました。枯れる前に茎でも長い繊維が取れるのではないかと思います。長い繊維は紐や縄にするのに重宝しそうです。
耕した畑に去年採取したケナフの種をまく
確かケナフは20年位前に注目をあびた有用植物でした。地中の余分な栄養を吸い取るため土が綺麗になるとか。近年植物栽培に化学肥料を使います。そのため富栄養化が進んで川や湖が藻で増えすぎました。それら余分な肥料分を吸い取るためにケナフが導入されたとの話題が確かありました。その後、ニュースにもならないので富栄養化対策にはあまり効果が無かったのでしょう。
耕運機で畑を耕す あらかじめ溝を濡らす 去年採種したケナフ種子
去年ケナフを育ててみて困ったことが一つありました。それは全体的に棘がたくさんあることです。一番往生したのは種を包むがくに無数の微小な棘があることです。種を取るためにがくを叩いて種を取ろうとすると、指に無数の痛い棘が刺さるのです。その棘が皮膚に残るので始末に負えません。去年より種まき数を増やしたので、今年はなんとか紐や縄にするだけに繊維を取ろうと思っています。
近くの畑にサツマイモの苗を植えました。最近この付近にイノシシがよく出現します。実際5年前にサツマイモを食べられてしまいました。それ以来、サツマイモを栽培することに躊躇しています。今年も収穫する前に食べられてしまいそうです。
30cm位の間隔でケナフの種をまく 近くにサツマイモの苗を植える
初夏、クルミの生木から直接皮を剥ぐことができます。しかし、それ以外の季節は熱湯にしばらく浸しておかないと皮を綺麗に剥ぐことができません。今回、剥ぐ時期を逃したまま溜めていたクルミの枝を熱湯に浸しました。その後熱湯から取り出して皮を剥いでみました。すると、見事に失敗しました。
伐採してすぐに熱湯に浸さないと、良い皮を得られないことが分かりました。一枚だけ無理やり皮を剥がしてみました。
ドラム缶で熱湯を沸かし、その中にクルミ枝を入れて煮る
結果的にクルミの皮を剥ぐことに失敗しましたが、良いことが一つだけありました。それは、ドラム缶での熱湯の沸かし方が早くなったことです。前回練炭を使ったりしたため、なかなか熱湯が湧きませんでした。今回はたった15分程度で熱湯を沸かすことができるようになりました。今後、シダやクルミなどを早く煮ることができそうです。
クルミの枝を挿入 熱湯を沸かしたドラム缶 煮え上がったクルミ
一枚だけ無理やりクルミの皮を剥がしました。その結果、枝が枯れると色が黒くなり繊維がバラバラになること分かりました。一方で生きている部分は飴色でした。つまりクルミの皮を剥がす時は、枝が枯死しない前に熱湯で煮る必要があります。枯死した皮と生きた皮の境目がくっきり分かれていました。
無理やり皮を剥がすと 剥がした皮を裏返しして保存
竹皮を使った籠が完成しました。竹皮は紙のように薄いのでとても軽いです。ただ、縁を折り曲げたり差し込んでいる時に緩んでしまいました。そのため、隙間があちこちに空いてしまいました。そのため、極小な物を入れると隙間から落ちてしまいます。
隙間を生かして中の物を乾かしたり、流れる水に入れでさらすのには良いかも知れません。素人が作ったので他人に見せられるような籠ではありません。密かに自分だけで使おうと思います。
とてもきゃしゃで軽い竹皮製の小籠
とてもきゃしゃな小籠ですが、竹皮の風合いが気に入っています。竹皮の表側は茶色で黒のブチ模様です。さらに産毛のような微細な毛が生えています。裏側は薄い茶色でとてもするするしています。
竹皮はとても折れやすいので、曲げたり折ったりする時は必ず湿らせる必要があります。やや作るのが面倒な籠です。
籠の底はなかなか綺麗 側面の加工は難 端を差し込んで隠す
以前作ったクルミの樹皮で作った籠ですが、やはり籠の縁部分の折り曲げが難しいような気がします。竹皮にしろクルミにしろ、皮を規定通りの幅のテープに加工することが大切です。籠に加工することは、慣れてくればそれほど難しくはないのではないかと思います。
籠の縁部分を加工中 見えないように端を隠す
竹皮を使って籠を作っていますが、クルミ籠と大きな違いがあります。クルミの皮は厚くて曲げるのが一苦労ですが、いったん籠にすると硬く締ります。そのため上手に使えば何年も使えそうです。
竹皮は薄くすべすべしており、籠を作りやすそうに見えます。ところが、乾くと紙のように軽くて折れやすいのです。しかも、つるつるするのです。紙で作った籠のようで、長持ちしないような気がしてきました。籠ができても重厚感がないような気がします。その理由のため、竹皮製の籠が世の中に無いのだと思います。とにかく一つ完成させようと奮闘しています。
底から立ち上げて縁止め中、やや難しい
籠を組み上げている途中、竹皮の長さが足りなくなりました。竹皮を継ぎ足しましたが、継ぎ足しが意外に難しいのです。竹皮は表面がスルスルするため接着剤が付きにくいし、時間をかけていると乾燥して割れやすくなるのです。そのため、素早く組み上げることが大事のようです。霧吹きで水を吹きかけても良いのですが、乾くと水をはじきやすくなるのです。どんな籠になるのか分かりませんが、最後まで作ろうと思います。
籠の底は十字の平編み 底の模様はこんな感じ 底からの立ち上げが難しい