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勉強したいなら、月謝を払ってください

2005年06月21日 | 読書
ある県の教育委員会での話である。文部科学省から出向してきた三十代の課長が四月、教育現場から指導主事として赴任してきた教師から「委員会は初めてなので何もわかりません。勉強したいと思います」という挨拶を受けた、という。そこで、彼が「先生、役所で勉強してもらっては困ります。仕事をしてください」といったところ、教師は鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしたそうだ。課長は多少嫌味っぽく「先生は勉強したいなら、月謝を払ってください。給料をいただくならば仕事をしてください」と言った、という。
明石要一「授業研究21 2005.7」(明治図書)


こういう言い回しが好きな日本人の姿を見事に描いている。
しかし、もう一歩突っ込んでみると
「結果でなく姿勢や過程を重視する」という見方もできる。
もちろん結果優先の世の中であることは承知しながらも
姿勢や過程を大事にしてきた教育の良さは発揮されてもいい。