すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

多くの時間と人との関わりを語ること

2006年11月04日 | 教育ノート
 学習発表会が終わった。
 「学芸会」の時代から、学校文化の象徴的ともいえる活動だなと思う。
 一時期、様々な発表の形が模索され、それなりに変化はしたようだが
観客が見たいものは案外変わっていないし、その見方は教育全体に通ずるとも思う。
 古びた考えかもしれないが、発表会前に学校報に載せてみた。


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 B小の分校を14年度に卒業したMさんは、閉校記念誌に書いています。

「『この次は劇。劇の次は一輪車。一輪車の次は…』というように次から次へと出番が回ってきて、ゆっくりするひまはなかったけれど、とても充実した学芸会だったと思います。」

 第一期の卒業生であるIIさんは、百周年の記念誌に次の文を寄せました。

「二年生の学芸会で『五一じいさん』という題で話し方をやった時の、私の恰好がよほどおかしかったのか、担任のT先生に五一じいさん、五一じいさんと可愛がられた思い出があります。」

 時代が大きく変わり、名前も学習発表会となっても、学校の中に大きく根づく文化としてこの発表会があり、おそらく大人になった方の大半が何かしらの思い出をそれぞれに抱えているのがこの会ではないでしょうか。
 例えば
「あの曲を、学芸会で演奏したことがある」
「侍の役をしている時にころんでしまった」
「私は、村人の12番という役で、セリフは一つだけ」とか…
 今思い出せることはほんの少しでも、きっとその記憶の裏側には、大変多くの時間と人との関わりがあったはずです。

 そんな思い出話を、機会をみて子どもたちに聞かせてやってほしいなと思います。
 幼い子にとっては想像しにくい事柄であったとしても、身近な人から語られることはいつかの折に思い出したり、役に立ったりすることがきっとあるものです。
 また、それ以上に語る側が大切なことに気づいたりするかもしれません。さあ、明後日はいよいよ本番。時が経っても語られるほどに熱い発表が…きっと。
(11/1)