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子ども任せにしてはいけないこと

2007年02月16日 | 教育ノート
 入学説明会の挨拶で「シャットダウンすることも大切」というような話をした。時間もなかったので舌足らずになってしまい、改めて思いを伝える意味で書いてみた。

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 本校の子供たちがそうだというわけではないのですが、この頃、学校現場で警戒しなければいけないと思うことの一つに、大げさな言い方ですが「精神の崩れ」があります。
 原因は多様にあるでしょうが今明確に注意する必要があるのは、メディアの怖さだと思います。インターネット、携帯メール、そしてテレビ、AV機器等々。ここから流れる有害な情報に、子供たちをさらしていいのか、という気がします。

 情報管理は、大人でも難しい時代にあります。先日の「納豆騒ぎ」を持ち出すまでもなく、私たちの知らないところで、情報操作や捏造が行われる可能性は常にあります。
 また金儲け主義に走った人たちが垂れ流している情報は、子供にとってプラスになるものはほとんどないといえるでしょう。

 子供は、様々なものに触れて自分なりの価値観を作っていきます。しかし、今はあまりにもメディアの力が強すぎて、近くにいる大人の言うことがあまり入っていかない危険性が大きくなっています。
 これではまともな価値観は作れません。どうしても消費主義、享楽主義の傾向が強くなっていくでしょう。

「自分で情報をきちんと管理できるようになるまでは、親が遮断して管理していかないと。(略)子育てが成功するかどうかはもうすべてそこですよ。情報を遮断すれば、親や先生の話がきちんと入ってきますから」…百マス計算を広めたことで著名な陰山英男氏(立命館大教授)が書いています。

 子供たちの現状から一番留意したいのは、テレビ視聴とゲーム遊びでしょうか。
 この管理が、時間の管理になり、家庭学習などにも通じていきます。何度か触れた言葉ですが、結局「早寝早起き朝ごはん」というところに落ち着きます。
 しかしこれも親の固い決意がないと、子供に実行させていくことが難しくなってきています。それは私たち大人が、メディアに揺さぶられている証拠といえば、言いすぎでしょうか。

 「子供任せにしてはいけない」ことを、ご家族でもう一度確かめていただき、学習や生活のリズムが整った学年末を迎えたいものです。
(2/15)