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一字に思いを込められる成長

2007年02月21日 | 教育ノート
 卒業間近い六年生に対して、このことを問い始めてからもう6年以上にはなっているはずだ。途中できなかった年もあるが、努めて担任に頼み込み発表する機会も作ってきている。
 何より考えているときの子どもたちの真剣さが印象的である。これはどこの学校でも同じことだ。


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 六年生教室の黒板に、こんな漢字を並べました。 

 「金」「戦」「帰」「虎」「災」「愛」「命」  

 「何だと思う?」と問いかけても、全然予想はつかないようです。
 漢字の下に00から06までの数字を並べました。
 まだわかりません。
 その数字の下にさらに12から18までの数字を並べたら、「あっ」という声が上がりました。
 そうです。年末によく話題となる「今年の漢字」を、2000年から順に並べたものです。

 一年間を振り返り、様々な出来事や人々の思いを、漢字一字に込めるというアイデアはなかなかだなあと思います。
 音だけでなく意味も表す漢字の奥深さを感じさせる扱い方です。

 この手法を使って、卒業が近くなった六年生に、「六年間を漢字一字で表すとしたら…」と投げかけてみました。
 忘れられないことや今の心境などを、一字に込めるなかで、今の気持ちをしっかり意識させたいと思いました。

 10名の子たちが、それぞれに頭をひねりながら、一字を決め、簡単な説明をつけて書いてくれました。さて、誰がどんなことを書いたのでしょう…。(これは3月上旬の地区全戸配布版に載せる予定です)。

 考えてみれば、ひらがなさえおぼつかなかった入学の頃から六年という月日が流れ、自分を振り返って漢字を選んだり、思いを込めたり、という抽象的な活動までこなせるようになりました。その成長ははっきりしています。一日一日の変化は見えにくくても、その積み重ねがもたらしたことは確かです。

六年生にとっては小学校生活も残りわずか。目の前の活動に精一杯力を出し切ることが、次の飛躍のバネになっていくはずです。
 見違えるように成長した姿を、卒業式で輝かせてくれることでしょう。
(2/21)
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