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夏の聞き耳メモ…6

2008年08月14日 | 雑記帳
 ネットワーク集会の感想…その2

 楽しみにしていたMini-1グランプリ。
 見事に「王者」となった中嶋さんの授業には恐れ入った。
 わずか5分間(決勝も含め2回)であったが、並々ならぬ実力を感じさせる内容だった。
 審査員でもあった上條先生が、講評として分析していたが、その一点目に挙げた「話す力」が特に他を圧倒していたと思う。他の授業者も多くの工夫がなされていたが、聞き手の内面に迫る言葉の選び方、トーン、タイミングが絶妙であり、これは多くの聴衆が納得しところではないか。
 ネタや奇抜さで惹き付けることも大事だが、それを越えた言語技術力が授業を支えるということの証明でもあったか。

 両日にあった分科会(レポート検討、ワークショップ)は、自分にとって今まであまり勉強が進んでいないと感じているところを選択した。一つは「グループ学習」であり、もう一つは「学び合い」である。

 「安心を生むグループ学習」で示された二つのレポートは、内容的に何か新しいことがあったかと言えば残念ながらそれはない。
 しかしコメンテーターであった石川晋先生の話から改めて認識できたことは大きい。つまり、レポートの書き方が、その人の授業観や児童観そして授業者としての強み弱みを明確に示すことがあるという事実だ。
 何を選択し何を取捨するか、どう組み合わせるか…書き続け、検討の場を持つことで授業力が鍛えられる。北海道の先生方は実にいい関係を築いておられると思った。

 「『学び合い』授業、最初の一歩」。以前、西川純先生と数回メールのやりとりをした経緯もあり、実際に体験的活動をしてみたいと思った。阿部隆幸先生の説明や進め方も実にわかりやすくスムーズで、ある程度知識は深められたと思う。
 提案された形式はある程度限定的でありながら、発展性を備えている。特に最後の質疑応答で、実際に運用していくためのあれこれが語られたことが参考になった。
 この考えと実践をどう導入するかまだ考えあぐねているが、子ども同士による学び合いが無益と考える教師はいないはずだし、どこかで何かでという思いが少し前進したことは確かだ。

 二日目午後の「お笑いが教室を変える!」…どちらかと言えばパフォーマンス型の教師であった自分としては、もう少し遅く産まれていれば…という思いが心をかすめた。見方によっては品がなく映ることもあるが、そんな個性も発揮できる学校のあり方は自分も求めている。
 信念を持ち子どもと向き合うことが土台となっていれば、様々な方法があっていいし、そうした幅の広さを今学校は持つべきだと考えている。