すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

紙芝居の行方

2008年09月03日 | 雑記帳
 朝のNHKニュースを見ていたら、暮らしの情報(のような)コーナーで「ユニーク紙芝居」と銘打たれた紹介があった。

 最初はテレビ画面を使っての紙芝居?である。
 DVDかビデオソフトかわからないが、絵の下にセリフやト書きがあってそれを専用リモコンマイクで読んでやるという形だ。画面は粗いが紙芝居的な感覚で絵の出し入れがあり、マイクに入れる声は、声質の変化までできるようだ。孫へ読み聞かせているおじいちゃんの顔も満足気である。

 しかしこんなに機械に頼って、その子どもが「おじいちゃんに読んでもらった」という気になるものだろうか。記憶の底に残るものは何なのだろうか…やはり実物の舞台があり、肉声でなけりゃ…などと思っていたら…
 
 次はなんとお風呂場で使える紙芝居。
 これは、お父さんが幼い娘二人にお風呂の中で実に楽しそうに小さい版の紙芝居を読んであげている。
 「濡れても大丈夫」が売りで、小さい舞台のようなセットもあるではないか。
これならお手軽だし、なかなかいいコミュニケーションだ…でもきっと限られた家庭の限られた一時期のものだろうな…などと思っていたら…

 今度は「紙芝居のウェブ化」。
 以前からその関係のサイトも多少あったようだが、実際あまり活用されていないように思う。やはり関心のある方々には紙芝居は実物で…という意識が強いのではないだろうか。
 ところが、このウェブ化は少し意味合いが違うようだ。紙芝居の収集をしている保育系の大学が、古くなった紙芝居の保存を進めるというねらいを持ちながら行っている面があるようだ。
 確かに紙芝居についてそんなに多く新規出版はないだろうし、かなり古いものが多くの学校などに残っているはずだ。中には価値の高いものもあるだろう。番組でも著名な画家の作品もあったというナレーションもついていた。
 ああこういうものこそ「ストック」するべきだと思った。視聴覚機器としてパソコンを最大限に生かすことのできる活動だろう。

 これにどう息を吹き込んで子どもの心へ届けることができるか、学校現場として考えてみたい仕事だ。