すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

嘘は虹色という妄想

2009年06月07日 | 雑記帳
 河出書房新社が出している『文藝』の夏号が、歌人の穂村弘を特集に組んだ。

 まだほとんど読んでいないのだが、目次の次の最初の企画がすでに面白い。

 「短歌穴埋め問題」である。全部で3問。
 穂村ファンを自称する者としては、全問クリアをねらったところだが、答(穂村の作品)をみると、残念ながら1問外した。

 その問題がこれ。

 呼吸する色の不思議を見ていたら「■よ」と貴方は教えてくれる
(ヒント「漢字一文字」)


 音数からいえば、一音だとはわかっていても、ふと頭に浮かんだのは「嘘」という文字。
 結構しっくりくるんじゃない、男女の感性の微妙なすれ違いを表しているのではないか…などと少し自信を持っていたが。

 正解は「火」。
 はあ、なるほど。これはもしかしたら、正反対のイメージかもしれない。また「誰の」呼吸する色を見ていたのか、そのあたりの想像も大きい。

 そして今になって、自分がこの歌を最初読んだときに、その色が「七色」というイメージを持ってしまったことに気づく。おそらく「不思議」からイメージしたことか。

 つまり自分にとって、嘘は虹色、なのか。
 どういう妄想をしているのか、と休日の夜に考える。