すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

何が言いたくて子どもの前に

2009年06月12日 | 雑記帳
 ボランティアの方々が来校し、下学年の子どもたちに絵本を読み聞かせていただいた。本町にある「絵本とあそぼの会」の方々である。

 さすがに手慣れた読みとページめくりで、気温もずいぶんと上がった午後にもかかわらず、子どもたちも集中して聴き入っていたようだ。

 今、多くの地域で、こうした活動を続けておられる方々がいらっしゃるのだと思う。
 ふとこの方々の原動力はなんだろうか、と考えてみた。
 学校の教師のように「読書力の育成」ということが中心になるわけではあるまい。

 それは一言…本を読むのが好きだから
 まず自分が好きで、それを分かち合いたいという気持ちが、表現に結びつくのだと思う。だから、伝えたいことがはっきりしているし、その方が気に入っている絵本であれば、おそらくその思いは相手に強く伝わるに違いない。

 それは、読み方に表れるし、何より表情や動きにあらわれる。そうしたエモーショルな空間、時間に子どもは敏感なはずだ。 プロでなくても、人に対して何かを表現し伝えるという本質のような気がしている。

 唐突に自分の中で結びついたある一言。昨日読んだ志の輔の雑誌記事。若い時に、かの談志からこんな言葉を投げつけられたという。

 「作品を語っても、何も言いたくないやつの噺なんか聴きにくるやつがいるわけがねぇじゃんか」
  
 何が言いたくて、子どもの前に立つのか。