Volume27
「親が子離れできないのは、大学まで、あるいは就職するまで、子どもにすごく投資しちゃうからですよ。子どもが自己実現の対象になっているから、子どもに勝手に生きろとは言えないんだよね、今の親は。」
ゴリラ研究者として著名な京都大学総長山極寿一が、ある対談で語ったこと。
「子どもへの投資」という言葉が出てきて、ずいぶん時が経った。
「教育の経済合理性」などということをずいぶん考えていた十数年前、私も親相手に「子どもへの投資」などと知ったかぶりで喋ったことがある。
しかし、今その時のことを振り返ると、やはり経済優先の時流に毒されていたと反省する。
生身の子どもとどう向き合うかが問題なのであって、投資の対象とみるような傲慢なことは許されない。
もちろん多くはそんなことを考えていないと思う。
しかし、親の自己実現の対象になっている傾向は否めないだろう。
それは、もしかしたら無関心な親に匹敵するほど、教育にとってキビシイ現実かもしれない。
「親が子離れできないのは、大学まで、あるいは就職するまで、子どもにすごく投資しちゃうからですよ。子どもが自己実現の対象になっているから、子どもに勝手に生きろとは言えないんだよね、今の親は。」
ゴリラ研究者として著名な京都大学総長山極寿一が、ある対談で語ったこと。
「子どもへの投資」という言葉が出てきて、ずいぶん時が経った。
「教育の経済合理性」などということをずいぶん考えていた十数年前、私も親相手に「子どもへの投資」などと知ったかぶりで喋ったことがある。
しかし、今その時のことを振り返ると、やはり経済優先の時流に毒されていたと反省する。
生身の子どもとどう向き合うかが問題なのであって、投資の対象とみるような傲慢なことは許されない。
もちろん多くはそんなことを考えていないと思う。
しかし、親の自己実現の対象になっている傾向は否めないだろう。
それは、もしかしたら無関心な親に匹敵するほど、教育にとってキビシイ現実かもしれない。