すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

もっと普通にもっと近くに

2021年05月09日 | 雑記帳
 昨日は三度目の山菜取り。ワラビが本格化してきた。この時期毎年感じるのは徐々に人が入らなくなっているので、山が荒れているということ。今年は特に冬の積雪量の多さで、たくさんの樹木が倒れたり、枝が折れたりしてことさらだ。我々人間だけがそう思うのかもしれないが、のどかな里山風景の変化は悲しい。

 
 散歩程度のリフレッシュ、短時間での山歩きだが、久しぶりに野生の(笑)かたつむりを見つけた。幼い頃なら捕まえて戯れるのが普通だった。一年生を受け持っていた時には教室で飼い、観察対象にしたこともあった。いつのまにか逃げ出して、捜したこともあったっけ。やはり自然の中にいると、様々な想いが湧く。



 「少年自然の家」が建てられた頃は、盛んに学校利用があった。それも2泊3日という日程のときもあった。活動メニューもあらかたこなし、最終日に目的も決めずにハイキングをしたことがあった。学級で一番真面目な女児がその何にもない淡々とした時間を「一番楽しかった」と語ったことは、今でも覚えている。


 今日は秋田ふるさと村で古くからの友人である酒井浩さんのギャラリートークがあった。「鳥の目・虫の目・子どもの目」と題されたお話は、彼が毎日!通っている里山の自然を、動植物の姿とともに紹介する形である。参加した子どもたちにもわかりやすく、かつ普遍的な自然観を感じさせる、さすがの内容だった。


 Q&Aで「クマ」の話題が出た。その出没は脅威とされ、再三注意が呼びかけられる。しかし酒井さんは山に人間があまり入らなくなったことも原因の一つではないかと語り、積極的な里山行きを奨めた。悲しい出遭いにならないために距離を近くする発想は、この問題に限らず、今我々が大切にすべき姿勢ではないか。