10月下旬からから今週にかけて、再読本3冊と買い求めた本3冊。相変わらずのラインナップになったようだ。これもマンネリズムか…あっ、いい意味で。
『内田樹の生存戦略』(内田樹 自由国民社)
男性向けの月刊誌に連載されている「人生相談」。2012年から2016年分が載っている。平川克美の同類書と同じく、答えは書かれていないパターン。言うなれば「メタ人生相談」。つまり、問いを出す背景、心理などについて詳しい。最初のあたりはバラエティに富んでいて面白いのだが、後半は政治一辺倒になっていて少しだらけた。そのことを著者自らあとがきにも記している。それは当時の政治状況に照らし合わせれば、なかなかの「歴史的資料」になっている。
『生きのびるからだ』(南木佳士 文春文庫)
この本は再読なのだが、どうしたわけかメモを残していなかった。書名に記されていることの実感を、繰り返し語っているエッセイだ。からだとこころが一つのもののように思えてくる一節をメモしておきたい。「『わたし』が消えれば消えるほどからだの動きは本来備えていた能力を発揮してなめらかになる」
『マンネリズムのすすめ』(丘沢静也 平凡社新書)
上掲書に引用があったので興味を惹かれて購読した。これも再読で、こちらは昨年末にしっかり感想を残していた。そこに書いていないことで、実に身に染む一言がある。「今日のように商品や情報があふれかえっていると、賢い選択をしようとするあまり、信じられないほどの時間とエネルギーを使うことになる」常に最適を求めようとしなくていい。
『上野千鶴子のサバイバル語録』(上野千鶴子 文春文庫)
7回目のコロナ予防接種!!待ち時間のために、書棚から薄い本を引き抜いた。これは今年2月に読んでいる。読むほどになかなか含蓄がある語録。「コトバは現実ではない。むしろ、コトバが現実をつくる。だとしたらコトバによってつくられた『現実』には『ほんとうらしいウソ』と『うそっぽいウソ』があるだけだ」。さあ、そのハザマで人はどう生きる?
『松本隆のことばの力』(藤田久美子・編 インターナショナル新書)
松本隆へのインタビューをもとに構成した一冊。代表的な詞をちりばめつつ、松本の独白のようなタッチで書かれている。あっという間に読みきった。作詞家としての道程がよくわかる。当たり前のことだが、残っている歌の偉大さを想う。つまり「同時代では玉石混交でどれが本物かわからなくても、時は残酷だから、結局残るのは本物だけだ」
『よくわからないけど、あきらかにすごい人』(穂村弘 毎日文庫)
対談集。10名の名人、達人の域の人物と語っている。相手自体をあまりよく知らないと楽しめない部分も多いというのが正直なところ。ただ、全体的にソフトな雰囲気は伝わってくる。なかでも佐藤雅彦(映像作家)とのやりとりはよかったなあ。表現における「神様のものさし」という語は、頭の中に残りそうだ。
『内田樹の生存戦略』(内田樹 自由国民社)
男性向けの月刊誌に連載されている「人生相談」。2012年から2016年分が載っている。平川克美の同類書と同じく、答えは書かれていないパターン。言うなれば「メタ人生相談」。つまり、問いを出す背景、心理などについて詳しい。最初のあたりはバラエティに富んでいて面白いのだが、後半は政治一辺倒になっていて少しだらけた。そのことを著者自らあとがきにも記している。それは当時の政治状況に照らし合わせれば、なかなかの「歴史的資料」になっている。
『生きのびるからだ』(南木佳士 文春文庫)
この本は再読なのだが、どうしたわけかメモを残していなかった。書名に記されていることの実感を、繰り返し語っているエッセイだ。からだとこころが一つのもののように思えてくる一節をメモしておきたい。「『わたし』が消えれば消えるほどからだの動きは本来備えていた能力を発揮してなめらかになる」
『マンネリズムのすすめ』(丘沢静也 平凡社新書)
上掲書に引用があったので興味を惹かれて購読した。これも再読で、こちらは昨年末にしっかり感想を残していた。そこに書いていないことで、実に身に染む一言がある。「今日のように商品や情報があふれかえっていると、賢い選択をしようとするあまり、信じられないほどの時間とエネルギーを使うことになる」常に最適を求めようとしなくていい。
『上野千鶴子のサバイバル語録』(上野千鶴子 文春文庫)
7回目のコロナ予防接種!!待ち時間のために、書棚から薄い本を引き抜いた。これは今年2月に読んでいる。読むほどになかなか含蓄がある語録。「コトバは現実ではない。むしろ、コトバが現実をつくる。だとしたらコトバによってつくられた『現実』には『ほんとうらしいウソ』と『うそっぽいウソ』があるだけだ」。さあ、そのハザマで人はどう生きる?
『松本隆のことばの力』(藤田久美子・編 インターナショナル新書)
松本隆へのインタビューをもとに構成した一冊。代表的な詞をちりばめつつ、松本の独白のようなタッチで書かれている。あっという間に読みきった。作詞家としての道程がよくわかる。当たり前のことだが、残っている歌の偉大さを想う。つまり「同時代では玉石混交でどれが本物かわからなくても、時は残酷だから、結局残るのは本物だけだ」
『よくわからないけど、あきらかにすごい人』(穂村弘 毎日文庫)
対談集。10名の名人、達人の域の人物と語っている。相手自体をあまりよく知らないと楽しめない部分も多いというのが正直なところ。ただ、全体的にソフトな雰囲気は伝わってくる。なかでも佐藤雅彦(映像作家)とのやりとりはよかったなあ。表現における「神様のものさし」という語は、頭の中に残りそうだ。
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