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11月15日になれば…

2023年11月16日 | 雑記帳
 「人生で2度交通事故に遭うのは平均的」と、かなり昔に大叔父から聞いたことがある。その信憑性がどれほどかわからないし、また交通事故の程度をどうとらえるか難しいので、不確かな言説かもしれない。しかしその言葉に乗ってみると、自分はもう体験済なので、残りの人生は安泰か…と楽天的に考えている。


 一度目の高校2年生のバイク事故は入院したし、その後のことにかなり影響を与えたと思う。しかしそれはひとまず置いて、この季節そして11月15日になれば思い出すのは、通勤途中に峠の坂道で滑ってきた乗用車に前方衝突された件である。あれは2002年だから20年以上過ぎた。瞬間の怖さを教えてくれた経験だ。




 その日は初雪。しかも積雪20㎝以上あったと思う。もちろん除雪体制はばっちりではあるが、雪国に住む者の多くが知るように「初日は危険」は、毎年繰り返される教訓である。峠の登りが始まってまもなくのくねくねと緩いカーブが連続する道だった。まるで我が車を目がけたように、その軽自動車は滑ってきた。


 ハンドルを切ったが右前面部へ衝突。左側はガードレールもない5,6メートルの崖だった。車体は傾いたままかろうじて止まってくれた。もう少しスピードが出ていたら、コンマ何秒違って衝突箇所がずれていたら…と思わざるを得なかった。車から抜け出しほっと一息つくが、肝心の対向車の姿が見えないではないか。


 右手に建つ家屋手前の側溝を見ると、自動車がすっぽりそこに嵌っている。泣き叫ぶ女性の声。えっ、えっと思いつつ家屋に入って電話を借り、救急車を呼んだ(携帯電波が届かない時代)。結果、怪我なく救急車は戻った。一番痛いのは私の心の傷である。購入して数か月のGoldのForester。今頃はロシアか(笑)。


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