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平成18年度試験・選択式・「国民年金法」

2006-09-24 07:04:37 | 過去問データベース
まずは問題を見てください。

政府は、国民年金法の規定により財政の現況及び見通しを作成するに
当たり、( A )が、( B )の終了時に( C )に支障が生じない
ようにするために必要な( D )を保有しつつ当該( B )に
わたってその均衡を保つことができないと見込まれる場合には、年金たる
給付の額(以下給付額という)を( E )するものとし、政令で、
給付額を( E )する期間の開始年度を定めるものとする。

☆―――――――――――――――――――――――――――――――☆

「調整期間」に関する問題です。
厚生年金保険法も平成16年の改正の出題でしたが、国民年金法も
同様に平成16年の改正の出題でした。

ということで、過去に直接この規定が出題されたことはありません。
かといって、関連性のある問題が昨年出題されているかどうかという点では、
出題がありました。

☆―――――――――――――――――――――――――――――――☆

【17-選択】

国民年金法第4条の3第1項の規定による( E )が作成されるときは、
厚生労働大臣は厚生年金保険の( A )が負担し、又は( D )が納付
すべき( C )についてその将来にわたる予想額を算定するものとされて
いる。

☆―――――――――――――――――――――――――――――――☆

解答は
( A ):管掌者たる政府   
( C ):基礎年金拠出金
( D ):年金保険者たる共済組合等
( E ):財政の現況及び見通し(法94条の2)
です。

( E )の空欄は、財政の現況及び見通しが作成されるときですよね。
では、この問題を解いたとき、単に「財政の現況及び見通し」なんだで
終わりでしょうか?
どういうタイミングで作成されるとか、関連する規定はあったとか、
考える必要があります。
選択式の問題に取り組む際、単に空欄だけ埋めるんでは、そのままの
出題以外、まったく対応できませんよね。
そもそも選択式というのは、択一の延長線上にあるようなものですから、
空欄だけ考えるのであれば、極端な話、わざわざ選択式の問題なんて
解かなくても十分です。
空欄と関連することや空欄以外の内容、その辺をしっかりと確認する
ことが必要です。
そうすれば、【17-選択】から【18-選択】に行き着くでしょうから、
簡単に解けたはずです。

続いて、次の問題を見てください。

☆―――――――――――――――――――――――――――――――☆

【17-厚年―選択】

財政運営の方式としては、100年程度の間において給付と負担の均衡を図り、
財政均衡期間の最終年度における積立金水準を支払準備金程度(給付費の
約 ( E )年分程度)とする有限均衡方式を導入した。

☆―――――――――――――――――――――――――――――――☆

( E )は「1」が解答です。
まず、文章中に「財政均衡期間」とありますが、これは、【18-選択】の
Bの空欄の解答です。
この問題では、「給付と負担の均衡を図り」と言っています。
これって、「給付の支給に支障が生じない」ってことにつながりますよね。
均衡が取れなければ、支給に支障が生じるのですから。

さらに、【17-厚年―選択】では、「積立金水準」と言う言葉を使って
います。
これって、【18-選択】の「積立金を保有しつつ」につながるところです。

選択式の文章って、どうしても解答の箇所だけに目が行きがちですが、
文章全体で、考えていくってことが、大切なんですよね。

同じ言葉の同じ空欄、確かにありますが、それだけ勉強するとなると、
効率は悪いし、本質的に過去に問われたことを勉強していないってこと
なんですよね。
出題されたと言うことは、その文章が全体として重要ということなん
ですよね。

改正されて間もない規定は、過去問には、あまりありません。
でも、1度出題されたところを応用的に勉強していけば、かなり幅広い
対応ができるんですよね。

択一でも同じです。必ずしも同じような誤りを作るとは限りません。

正誤の判断だけでなく、その理由や応用を勉強すること、これが大切
なんですね。

いつ出たかではないですよ。どのように出題されたか、関連することは・・・
これが大切です。

☆―――――――――――――――――――――――――――――――☆

【18-選択】の解答です。

( A ):国民年金事業の財政
( B ):財政均衡期間
( C ):給付の支給
( D ):積立金
( E ):調整

☆―――――――――――――――――――――――――――――――☆

この問題について、栗澤純一氏から下記のコメントを頂いています。

「調整期間」が出題対象とされました。
調整期間の開始年度は平成17年度であること、さらには昨年の試験に
おいて出題されていないことを考えれば出題対象とされてもおかしくは
ないのですが、いかんせん、近年の国民年金法の出題傾向とはかけ離れた
内容でした。
ちょっといい訳がましくなりますが、試験前に掲載した出題予想の根拠
とした「出題実績」をもう一度確認してみましょう。

【選択式試験 出題予想:国民年金法より~】

平成12年:国民年金制度の沿革
平成13年:国民年金制度の財政方式
平成14年:年金額の改定等
平成15年:国民年金制度の沿革
平成16年:国民年金制度の沿革
平成17年:基礎年金拠出金等

「国民年金制度の沿革」が繰り返し出題されていることがわかります。
~中略~「条文抜出し型の出題はほとんどない」ことが、対策をより
難しいものにしています。

最後の一文にもありますが、ここを覆されてしまうと・・・正直に
申し上げて、厳しいものがあります。
社会保険労務士が取り扱う法律、とりわけ「年金制度」や「医療保険制度」
に関連するものは、「現在の仕組みだけを知っていれば、それでこと足りる」
というものではありません(この辺りはいろんなご意見があるかもしれ
ませんが・・・)。
出題者側もそういったことを踏まえているからこそ、近年の出題傾向が確立
されてきたのだと思っていたのですが、講師:栗澤の個人的な感想としては、
「出題対象として適当であったか否か」という以前に、その出題手法に、
すこし寂しさを覚えました。
ただ、平成18年試験の出題傾向が今後も続くかといえば、必ずしもそう
とは断言できないでしょう(これには個人的な希望も多分に含まれて
いますが)。
残念ながら「来年、再挑戦!」という方には、これまでの出題傾向を
踏まえた学習をしていただきたいと思います。

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労働基準法6-4-A

2006-09-24 07:00:48 | 今日の過去問
今日の過去問は「労働基準法6-4-A」です。

【 問 題 】

坑内労働については、労働者が坑口に入った時刻から坑口を出た時刻
までの時間を、休憩時間を含めて労働時間とみなす。
                           
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【 解 説 】

坑内労働の場合は、実働時間にかかわらず、坑内にいる時間を労働時間と
します。 

 正しい。  
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