百醜千拙草

何とかやっています

沈む朝日、疑惑の検審、稚拙な外交

2010-10-19 | Weblog
朝日新聞、800万部を切り三期連続の赤字で、リストラ、早期退職希望者が殺到とのことです。公称発行部数は新聞広告などの収入に大きく響きます。どの新聞社でも販売店に負担を押し付けて発行部数を水増しする「押し紙」をやっていますから、800万と言っても実数はもっと少ないでしょう。どうも最近、主筆となった船橋某とかいう人がもともと親米、反小沢のようで、すっかり20年前とは様変わりし、CIA機関誌の読売や経団連プロパガンダ紙の産経に歩調を合わせて、偏向捏造報道をするようになり、それで、読者のみならず、社員までが嫌気がさしたということのようです。国民をバカにしてきたツケでしょう。株価と同じで、会社も登りは遅いですが、落ちるときはアッというまです。朝日もいつまでこの調子でやれるのでしょうかね。ま、朝日だけではありませんが。

小沢氏に起訴相当の議決を出した第五検察審査会の不正疑惑がネットを駆け巡っています。小沢氏、この議決を不当として行政訴訟を行いましたが、東京地裁は却下。多分、違憲を理由に最高裁に上告するのではないでしょうか。これが認められない時は、どうも審査委員全員を相手取って刑事訴訟を考えているそうです。狙いは、この権力側の暴力に対して情報開示で対抗するということでしょう。今回の事件の検察のでっちあげの実体をが裁判の場で晒し、検察やその背後で国家権力の暴力を振るうならず者どもを暴き出したいということかと思います。
 この悪事に加担してきた連中、とくにマスコミは、ずっと必死でネガティブキャンペーンをヒステリックなまでに続けています。特に、テレビや新聞で小沢氏有罪論で散々悪口を言っている連中は命がけでしょう。もしもこの件が小沢氏の有利に働いて、新聞社が自己批判せざるを得なくなった場合に、検察の前田検事と同様、真っ先にスケープゴートにされるのは彼らです。NHKの影山論説委員のように、トイレで変死体で見つかるようなハメになるかも知れません。
 それはともかく、この審査会の平均年令が異常に若いこと、一回目と二回目の審査員が全員交代しているはずなのに、双方とも平均年令は全く同じ34.55歳、しかも決議の出た日は民主党代表選当日というあり得ないような偶然が重なったことから疑惑が噴出。これまでの審査員の平均は50歳ぐらいだそうで、確率によると、平均年令、34.55歳未満の審査員がランダムに選ばれる確率は0.0061%だそうです(http://kijinyaa.exblog.jp/14220964/)。加えて、一度目の11人の平均年令と二度目の11人の平均年令が一致する確率は0.062% だそうです。この二つが両方同時におこる確率は、ゼロが多すぎて正確に書けませんが、普通に考えれば、まずあり得ない確率です。万が一、この偶然が本当に起こったとしても、二見伸明さんの「The Journal」の記事(http://www.the-journal.jp/contents/futami/2010/10/post_29.html)でのこの審査会との電話でのやりとりを聞くと、この第五検察審査会という審査会そのものがそもそも存在しないデッチ上げである可能性もかなり高いと思わざるを得ません。審査委員会事務は何を聞いてもノーコメント、議事録もなし、審査会が開催された証拠は何一つ提示できないそうです。このナゾの審査会、審査員も匿名で、すべて秘密裏に審査が行われているはずなのに、何故か、妙に細かい情報が断片的にマスコミにでてきます。誰かがリークしたのか、あるいはマスコミかこの事務局かがデッチ上げているのでしょう。
 更に、この審査会はどうも法律では決議後7日以内に結果を公表する義務があったのに、9/14の民主党党首選の決議から3週間も公表されませんでした。これは違法だそうです。敵はどうしても党首選の日9/14日に、「起訴相当」の議決が欲しかったワケですが、(不正選挙の疑いが強い)代表選で小沢氏の落選が決まったので、取りあえず、必要でなくなったのでしょう。それを今頃出してきたのは何故か、その辺り、ちょっと解せない部分があります。
 読売は、例の「関係者によると」という出所不明の記事で、民主党代表選の日に決議がでたのは偶然だとの記事を出していましたが、この秘密の審査会の内容がマスコミにはなぜか漏れてくるこの不思議。新聞社なら、リーク情報を無批判に垂れ流さずにウラ取りぐらいして、自分の責任で記事を書けと言いたいですね。リークなのか、読売の捏造なのか。リーク情報そのものが捏造の可能性も強うと思います。

小沢氏も、ここまで露骨にやられたのでは、やむを得ないということでしょう。全部、白日のもとにさらけ出して、徹底的にやらざるを得ないという結論に達したのだと思います。強制起訴にともなって、これまでの不法な検察の記録が弁護士に渡り、検察の悪行がバレるわけですから、これはやるかやられるかの真剣勝負です。敵としては、裁判所と指定弁護士を丸め込まねばなりません。既に、村木さん事件で検察が組織的に悪事を重ねてきたことは国民の知るところですから、小沢氏失脚を狙った検察の無理筋捜査のデタラメが白日のもとに晒されるのは何とか阻止したいというのが本音でしょう。それで、強制起訴となった場合の検事がわりの弁護士をヤメ検や検察の息のかかった弁護士にやらせようと、弁護士を推薦する弁護士会に圧力をかけている模様です。思うに強制起訴になって(本当に公正な裁判が行われたとしたら)、検察の数々の不正は明らかになり、余りのバカげたでっち上げ事件に多大な税金が使われたことに国民は怒るでしょうし、それできっとまた、数人の検察側のクビも飛ぶでしょう。今回も、連中は前田検事のときのように、数人スケープゴートを差し出してシッポ切りで逃れようとするかも知れません。しかし、この話はこじれればこじれるほど、ウラの連中もヤバくなるので、敵はこの辺で矛先を収めたいと思っているとは思います。人を呪わば穴二つですね。

さて、尖閣諸島問題でもう一言。
マエハラ氏、オカダ氏、空きカンさん、尖閣諸島問題に関する発言を聞いていると、あきれて言葉もありません。単純バカです。最近読んだ「戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか」という本では、戦略というものは、「物理的世界」「心理的世界」「知性的世界」の3つの世界に立体的にアプローチしなければならない、ということが書かれています。この尖閣諸島問題においては、領土を確保するという最も低レベルの物理的目的しか、この内閣は考えていないように思います。おかげで、中国の心理的な反発を呼びました。マエハラ氏らの発言が問題をこじらせ大きくしました。そしてこの内閣は、このように主張することによって何を達成しようとしているのか、という長期的視野、則ち、知的世界での戦略が(少なくとも、表面上)明らかに欠如しています。彼らは尖閣諸島が日本の領地でさえあれば、今後、日本本国がどんな不利益を被ろうとも、構わないとでも思っているのでしょう。手術は成功したが患者は死んだという喩えがありますが、これまでの経緯を見ると、この内閣は、患者の生き死によりも手術の成功(患者が死んだならば何をもって成功というのか不明ですが)の方が大事とでも思っているとしか思えません。あげくに、マエハラ氏「中国は国際法に則って行動して欲しい」と発言したらしいですから、あきれて笑ってしまいました。国際法に反しているとなったら、どこに訴えて、誰がシロクロつけてくれると思っているのでしょうか。名目上、法治国家であるはずの日本でも、これだけ国家権力が一部の利益のために無法を働いて咎められることがないというのに、「国際法に従って」云々とは、何を考えて言っているのか理解に苦しみます。本気で言っているとしたら、この人は「戦略」という言葉を知らないのでしょう。あるいは感じたままに発言する素直な人なのでしょうか。外交の場において、「素直に思った通りに発言してうまくいく、そうでなければ国際法がシロクロつけてくれる」とでも考えているようなら、ロバの年になっても外交は到底務まりません。外交は戦争と目的は同じです。戦略に基づいた駆け引きで長期的に自国に有利な条件を引き出すものです。そのための手段は何でもありです。この内閣、やること、言うこと、余りに稚拙すぎます。
(因みに干支にロバはいませんから、ロバの年とは永久にやってこないという意味です)

今日はいつもより悪口を言いすぎましたので次回から控えたいと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする