先週末の土曜日、ふと見た昔の論文から思いついて、グラントに応募してみる気になって、準備を始めました。いわゆる萌芽的研究で、予備データが必要ないタイプの小さめのグラントです。しかもちょっと変った機関から出ているグラントで、最初は自分の研究分野では応募はムリだろうと思って、来月末が〆切なのですけど、すっかり忘れていました。それが、最近、手を出している分野と公募の分野が実は関係があって、研究募集の内容と私のやりたいことが微妙に重なることがわかって、急遽、応募できる可能性を探り出しました。
こういう時には、シンクロニシティーが起こります。ふと掲示板を見るとその話と関係したセミナーの公示が出ています。そのセミナーで興味を引かれた遺伝子産物は今日の別の講演で全然別のコンテクストででてきました。話がヒョンな事からトントンと進んでいく時は、流れに乗って、力を抜いて成り行きに任せるようにするのが、うまく行くコツだと思います。
そんなわけで、数日前から、実験は必要最小限に抑え、机の前にかじりついて、文献の読み込みとグラントの内容のあら筋づくり、共同研究者の探索、予備データ作りの計画などに、集中しています。研究計画を「売れる」形にする作業というのは、ちょうど詰め将棋を解いているようなもので割と楽しいです。いろんな文献やデータから、計画するプロジェクトの仮説が正しく、研究遂行によって意味のあるデータがかなり高い可能性で出る可能性(詰み筋)を読んでいくわけです。その詰みまでの行程をうまく読めればグラントは当たる確率が高くなります。一方、データやこれまでの知見の不足などから詰みまでが読めない場合は厳しくなります。残念ながら、私は詰め将棋はダメで、とんでもない見逃しをして間違うことが多いので、今はとんどもないその見逃しがないように慎重に計画を練っているところです。
私の机のすぐ横に、"task quadrant"を貼付けてあります。仕事を四つに分けて優先順位をつける、というやりかたで、1、緊急を要する重要な仕事、2、緊急を要さない重要な仕事、3、緊急を要する重要でない仕事、4、緊急を要さない重要でない仕事、に分類して、カテゴリー、1と2を優先させて、生産性を向上を目指そうとするものです。私も日常の仕事を意識的にこの四つに分類して、優先順位の低いものになるべく時間を裂かないようにと心がけています。
例えば、来月末に〆切のあるグラント書きはもちろん1の最優先のカテゴリーで、来年に出すつもりのグラントや研究は2でしょう。返事を出さないといけないビジネスメールとか、人の論文のレビューなどは3、インターネットで民主党総会の様子をチェックしたり、ブログを書いたりするのは、4でしょうか。民主党総会で公務を口実に途中でトンズラした空きカンや、空きカン批判だけして実効力のある行動は何もなかった民主党員の腰抜けぶりを見てハラを立ててしまったり、こういうのは健康にも悪いし、本当に時間のムダだと思います。しかし、一方で、仕事と関係のない時間つぶしのような活動も、リズムをとったりするのに多少は必要なのではないか、と自己正当化しております。忙中閑ありとも言いますしね。ま、仕事時間中はなるべく空きカンのことは考えないようにしています。忙中にカンが出てきて怒りがこみ上げて仕事に差し障るほどバカらしいことはありませんし。
今の日本、非常事態にあります。Task quadrantで言えば、震災被害者の救済とフクシマ原発事故の収束は、カテゴリー1の緊急最重要課題です。にもかかわらず、その実感が空きカン政府や一般の人にも乏しすぎるような気がします。アウシュビッツの記録、「夜と霧」をちょっとずつ読んでいますが、人間、どんな極限の状態でもそれなりに慣れてしまうのだそうです。しかし、日本人は今の状況にそのまま順応してしまうべきではないと思います。日本は今、核汚染非常事態にあって、国土の多くを失い、経済は既に低迷していて、政府は国民を守るという義務をとっくの昔に放棄しており、外国からは「日本は大変、貧しい国になる」と考えられている上に、史上最低の無能総理や利権者どもが己の利益のために国難を拡大しつづけているという戦時中なみの非常事態であるということを忘れるべきではないと思います。フクシマを第三の敗戦と位置づける人もいます。確かにフクシマはヒロシマ、ナガサキの原爆とだぶります。しかし決定的に違うことは、ヒロシマ、ナガサキは原爆で戦争が終わりましたが、フクシマの戦争は今も続いており、しかも終わりが見えないということです。声を上げ続けなければ、国民は知らない間に茹でガエルにされてしまいます。
こういう時には、シンクロニシティーが起こります。ふと掲示板を見るとその話と関係したセミナーの公示が出ています。そのセミナーで興味を引かれた遺伝子産物は今日の別の講演で全然別のコンテクストででてきました。話がヒョンな事からトントンと進んでいく時は、流れに乗って、力を抜いて成り行きに任せるようにするのが、うまく行くコツだと思います。
そんなわけで、数日前から、実験は必要最小限に抑え、机の前にかじりついて、文献の読み込みとグラントの内容のあら筋づくり、共同研究者の探索、予備データ作りの計画などに、集中しています。研究計画を「売れる」形にする作業というのは、ちょうど詰め将棋を解いているようなもので割と楽しいです。いろんな文献やデータから、計画するプロジェクトの仮説が正しく、研究遂行によって意味のあるデータがかなり高い可能性で出る可能性(詰み筋)を読んでいくわけです。その詰みまでの行程をうまく読めればグラントは当たる確率が高くなります。一方、データやこれまでの知見の不足などから詰みまでが読めない場合は厳しくなります。残念ながら、私は詰め将棋はダメで、とんでもない見逃しをして間違うことが多いので、今はとんどもないその見逃しがないように慎重に計画を練っているところです。
私の机のすぐ横に、"task quadrant"を貼付けてあります。仕事を四つに分けて優先順位をつける、というやりかたで、1、緊急を要する重要な仕事、2、緊急を要さない重要な仕事、3、緊急を要する重要でない仕事、4、緊急を要さない重要でない仕事、に分類して、カテゴリー、1と2を優先させて、生産性を向上を目指そうとするものです。私も日常の仕事を意識的にこの四つに分類して、優先順位の低いものになるべく時間を裂かないようにと心がけています。
例えば、来月末に〆切のあるグラント書きはもちろん1の最優先のカテゴリーで、来年に出すつもりのグラントや研究は2でしょう。返事を出さないといけないビジネスメールとか、人の論文のレビューなどは3、インターネットで民主党総会の様子をチェックしたり、ブログを書いたりするのは、4でしょうか。民主党総会で公務を口実に途中でトンズラした空きカンや、空きカン批判だけして実効力のある行動は何もなかった民主党員の腰抜けぶりを見てハラを立ててしまったり、こういうのは健康にも悪いし、本当に時間のムダだと思います。しかし、一方で、仕事と関係のない時間つぶしのような活動も、リズムをとったりするのに多少は必要なのではないか、と自己正当化しております。忙中閑ありとも言いますしね。ま、仕事時間中はなるべく空きカンのことは考えないようにしています。忙中にカンが出てきて怒りがこみ上げて仕事に差し障るほどバカらしいことはありませんし。
今の日本、非常事態にあります。Task quadrantで言えば、震災被害者の救済とフクシマ原発事故の収束は、カテゴリー1の緊急最重要課題です。にもかかわらず、その実感が空きカン政府や一般の人にも乏しすぎるような気がします。アウシュビッツの記録、「夜と霧」をちょっとずつ読んでいますが、人間、どんな極限の状態でもそれなりに慣れてしまうのだそうです。しかし、日本人は今の状況にそのまま順応してしまうべきではないと思います。日本は今、核汚染非常事態にあって、国土の多くを失い、経済は既に低迷していて、政府は国民を守るという義務をとっくの昔に放棄しており、外国からは「日本は大変、貧しい国になる」と考えられている上に、史上最低の無能総理や利権者どもが己の利益のために国難を拡大しつづけているという戦時中なみの非常事態であるということを忘れるべきではないと思います。フクシマを第三の敗戦と位置づける人もいます。確かにフクシマはヒロシマ、ナガサキの原爆とだぶります。しかし決定的に違うことは、ヒロシマ、ナガサキは原爆で戦争が終わりましたが、フクシマの戦争は今も続いており、しかも終わりが見えないということです。声を上げ続けなければ、国民は知らない間に茹でガエルにされてしまいます。